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EVERYTHING FLOWS #92 by illustrator はるやまひろし

「何故か照れくさく、くすぐったい感じ」

・・・

ARTIST:AVI BUFFALO
ALBUM『AVI BUFFALO』

● REC / 2023.3.24(FRI)

久しぶりに聞いたけど相変わらずあったかい音楽だね。聴いていてくすぐったい感じも変わらない。記憶から引っ張りだすようにして聴いてみて良かった。

AVI BUFFALO(アヴィ・バッファロー)。アヴィこと、アヴィグダー・ザーナー・アイゼンバーグを中心とするカリフォルニアはロングビーチの4人組バンド。2010年のセルフタイトルのデビューアルバム時、アヴィは19歳でメディアでは元スケーターの天才とか神童 … とか沢山言われていた。

そのどれもにピンと来なかったけどメロディやヴォーカルが良くて、すぐに好きになった。

🎧 Truth Sets In

そして、バンドのアンサンブルやコーラスが聴いていて何故か照れくさく、くすぐったい感じがしたのをよく覚えている。そんな青春らしさは、気分でかわいく聴こえたり、「おーい」って思ったり。

それはともかく、バンドの核はアヴィの書く切ないメロディとの歌なので、職人肌でこの先いい曲がたくさん書いてくれたら楽しみだなという感じだった。

やわらかくて、暖かい音楽で好きだね。

🎧 What's In It For

そしてバンドはアルバムを4年後にもう1枚作って、残念ながらその翌年に解散。

セカンドアルバム発売の頃には、良くあることではあるのだけど、デビューアルバムの頃が嘘のようにあまり取り上げられず、私も解散の知らせでかろうじて知った。

🎧 Overwhelmed

アヴィ・バッファローは周辺は騒がしかったけど、インタビューなんかを当時読んでいた印象は地道に進歩を望む、地に足の着いた大人しい人。それも音楽に合っていて良かった。

煽ったりドラマチックなのも悪い訳じゃないし、私自身も好きなロックスター、面白いなと思う人はいっぱいいる。

音楽って色んな聴きかたがある。そもそも何でもあり。

たまに考える。
すごい音楽も大好きだし素晴らしいけど、それが全てじゃないよ。普遍性なんて誰が決めるの。本物の音楽って何。評価って何。自分は音楽がわかってるヤツじゃなくていいし、センスのいいヤツじゃなくていいや。

いつまでも、音楽を聴き始めた時みたいに聴いていたいし、色んな音楽をこれからも探したい。

デビューアルバムしか出てないアーティストやバンドには胸踊らせてもらった。無謀になバンドには勇気をもらった。小さくて優しい音楽には沢山助けてもらってる。

凹んだり、緊張したり、心が固まりがちな日が多い今日この頃、アヴィ・バッファローのあたたかい音楽に少しだけ心が緩んだ。

よい日を。


🎧 Full Session - Daytrotter Session - 2/18/2018

2018年のことではあるけど、バンド解散後も活動しているようで良かった!時間がある時に聴いてみて。ライブ映像から。歌声変わらないね。

🎧 Sam Wilkes - Descending

こちらも2018年の活動から。私自身好きで聴いている Sam Wilkes(サム・ウィルクス)の名盤『Wilks』の一曲『Descending』にもボーカルとして参加していた。気がつかずでした。今回記事を書くにあたってアヴィ・バッファローの活動を Wiki や SNS で情報を調べようとしたけど最近のことは載ってなくてちょっと大変だった。また何処かで名前を見たいな。


次回もお楽しみに!

この連載では、絵を描くことを音楽で言う『レコーディング』と称するイラストレーター・はるやまひろしによる、日々のドローイングイラストの記録(REC)を毎週紹介していきます。ライブハウスに貼りだされているチラシのようなイメージで、音楽やバンド、あらゆるサウンドからインスパイアされた、妄想爆発のアートワークが日々描かれていきます。音楽への愛が溢れるテキストと合わせてお楽しみください。

はるやまひろし
静岡県生まれ、千葉県育ち。 好きな音楽のアートワークと Tシャツに憧れてイラストレーターの活動をはじめる。シンガーソングライター気分で絵を日々レコーディング中。
https://www.instagram.com/hiroshi_haruyama






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