見出し画像

EVERYTHING FLOWS #39 by illustrator はるやまひろし

—— 踊ってくれたっていいんだよ。

絵を描くことを音楽で言う『レコーディング』と称するイラストレーター・はるやまひろしによる、日々のドローイングイラストの記録(REC)を毎週紹介していきます。ライブハウスに貼りだされているチラシのようなイメージで、音楽やバンド、あらゆるサウンドからインスパイアされた、妄想爆発のアートワークが日々描かれていきます。音楽への愛が溢れるテキストと合わせてお楽しみください。


--------------------------
2022.1.28(FRY)
ARTIST:FOXYGEN

画像1
フォクシジェン(Foxygen)
アメリカ / カリフォルニア州ウェストレイクビレッジで結成されたインディー・ロック・デュオ。ギターとキーボード担当のジョナサン・ラドー とボーカル担当のサム・フランスから成る。2004年、ジョナサンとサムが14歳と15歳の時にバンドを結成。60年代、70年代のサイケデリック・ロックやグラム・ロックの影響の色濃いサウンドが特徴。『...And Star Power』は2014年発表のサード・アルバム。


Foxygen のアルバム『...And Star Power』を聴いていると他人のレコード棚の前に立って眺めているようなトリップ感覚がある。

他人の本棚やレコード棚を眺めるのって楽しい。悪い趣味だって?そんな事は言ってないって?そうだよね。だってあなたも好きだよね?

プレイリストみたいなものかな?ちょっと違う。ミックステープやプレイリストも楽しくて好き。棚とプレイリストってなにが違うかっていうと、プレイリストっていうのの多くは意識して作り込んでいるものだ。自分で作る時もそう。

棚っていうのは、あなたそのものであり私そのもの。ああいう時代もあったよね。良いこと悪いこと。あんなことあったな。こんなことあったな。謎歴史もお忘れなく(笑)。

大好きなレコードは部屋の良いところに飾って。レコード棚の上段の方には、大好きなのが集まっている。いいコレクションでしょう!

中段の方には、これはたまに聴くけど良いんだよね~。元気がない時はコレ!そしてこれは名盤で …。

だけじゃないでしょう。
目立たない一番下の段には大ヒットしたレコード、流行りに乗っかって買ったレコード(今はあんま聴いてないかも …)。映画館で興奮して買ったサントラ(風と共に忘れてたわ …)。ん?こんなの買ったっけな …。

レコード棚の下段に関してはシニカルに言い方になってしまったけど、是非聴いてみて!お気に入りより面白いトリップやタイムトラベル、楽しいことあるかもよ?

そう。面白いトリップ。

本稿の主人公フォクシジェンを聴いていると、冒頭でも述べた通り彼等の部屋、レコード棚の前に立っているような感覚がある。楽しい音楽をレコードプレイヤーに乗せてかけている。踊ってくれたっていいんだよ。

1960年代~70年代を中心とした、あのヒット曲のような曲。あのスターの有名な曲のような曲。大好きなあのパンクバンドのフレーズ?、映画のエンディングで感動したあの曲のような曲。

言葉を並べると統一感がなくて薄味なアルバムになりそうだけど、このバンド、プロデュースが上手い。多分、アルバムもコンセプトになっていて部屋のレコード棚の様な自然さがあって違和感がない。

実は本稿ではレコードという言葉を連発しているんだけど、このアルバムの質感へのこだわりを感じるから。やってるよね?プロデューサーのジョナサン・ラドーさん。

オリジナルの打ち出しというよりは、コラージュ / サンプリング的。それでも薄味にならないのは、狙いやコンセプトでそうしてる訳であって、個性の強い2人だからだと思う。

MV 観るとフロントマンの Sam France(サム・フランス)の振る舞いはグラムロックのスター?? ちょっと違うか。

聴いて、観て、書いた。どうだろう?ヘンテコリンな印象しか残らないんだよな。

どうにも掴めない2人組〜

Star Power Suite

フォクシジェンの個性の1つである、レコード棚のような、ラジオのチャンネルのような、または万華鏡のような展開が楽しめる曲。



Follow the Leader

これ、LA だとカッコいいのかな ?? まー。楽しいからいいか。踊れちゃうし、こういうこと軽々とやっちゃえるんだよね。ナルシスティックだけど外向きで、インディーズ離れした大胆さがあるけど、マーケット無視のインディーズっぽさがあるというか。ごちゃっと言ったけど、シンプルにいい曲 ♪



On Lankershim

フォクシジェンはアルバムごとに、コンセプティブなイメージが強いけど、ふと、それを抜いたような曲もアルバムにはあって良い味だしてるんだよね。


妄想アートワークのバンドTシャツ一緒につくりませんか?

はるやまひろし
静岡県生まれ、千葉県育ち。
好きな音楽のアートワークとTシャツに憧れてイラストレーターの活動をはじめる。シンガーソングライター気分で絵を日々レコーディング中。
https://www.instagram.com/hiroshi_haruyama


🙋‍♂️ 記事がおもしろかったらぜひサポート機能を。お気に入りの雑誌や漫画を買う感覚で、100円から作者へ寄付することができます 💁‍♀️