あの時のあの人に謝りたい

 最近はありがたいことに結婚式に招待していただけることが多く、久しぶりに友人に会ったり、懐かしい写真を見たりする機会が増えた。すると同時に、過去の失敗や恥ずかしい記憶を思い出し、自己嫌悪に陥ることもしばしばある。成長した今でこそ感じる「あの時悪いことしたけど、未だに謝れていないな」と思うことをここで述べさせてほしい。

小学生時の友人S君へ
 小学4年の時にクラスが一緒になり、家が近所ですごく仲良くなったね。だけど、小学5年生になると、クラスは別々になり、君に新しい友達ができ、一緒に登下校したり、遊んだりすることが減ったね。ある日、君の友達への嫉妬心や日々の寂しさが積み重なり、小4の時にプレゼントしたお土産のキーホルダーを「返せ」と言って返してもらった。今思うと自己中心的な子供だったと反省している。ごめんなさい。そして、先日5、6年ぶりに会ったときでも楽しく話してくれて嬉しかったよ。ありがとう。

小学6年生時に同じクラスだった女の子Kさんへ
 君とは体育・サッカーの授業で同じチームだったね。私たちのチームはゲームでほぼ負けていて、悔しかった私は、ゲームが終わるたびにチームのみんなに「なんでこんなこともできないんだ!」と暴言を吐いていた。見兼ねた君は「そんな言い方ないじゃない!」と指摘をしてくれたにもかかわらず、私は反抗して言い合いになり、挙句の果てに君を泣かせてしまった。後日、君は「下手くそでごめんね、がんばるから」と手紙をくれたね。こちらこそ謝るべきなのに、そしてこちらこそ下手くそなのに他人のせいにしてごめんなさい。あの時優しく大人な対応をしてくれてありがとう。

高校3年時に同じ大学を志望していた隣のクラスの女の子Aさんへ
 当時、高校でF大学の推薦入試を志望する生徒は私と君でした。学校への出願締め切りが迫っていた時期、私はギリギリに間に合えばいいやとまだ出願書類の提出をしていませんでした。一方君は、提出期間初日から出願書類をすでに提出していて、学校側が大学へ提出したかどうかの確認を何度も先生に確認をしており、その度に「ぱしこがまだ提出していないから大学へ出せていない」と返事が戻ってきていたそうですね。そしてある日、ちゃんと提出されるかどうか不安になってしまった君は教室で泣いていましたね。事情を知らない私が君のクラスメイトに「どうしたの?」と聞くと「お前のせいだよ」と返され、そこで初めて迷惑をかけていると気づきました。人生を左右する大事な手続きなのに、私の利己的な考えで辛い思いをさせてごめんなさい。

 これら以外にも、私のデリカシーのなさから傷つけたり、不快な思いをさせたりしてきた人たちがたくさんいると思う。そして、日常にあるさまざまな出来事をきっかけにそれらがフラッシュバックしてくることがある。その度に恥ずかしくなり、「あー!!」と声が出てしまう。誰しも過ちはある。その度に反省して謝ることを繰り返していくしかない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?