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エンタメを詰め込んだジェットコースター映画 韓国映画【操作された都市】

この映画はあまり有名じゃないけれど、もし午後ローなんかでやってたら、みんな度肝を抜かれると思うのです。

2017年公開作品(日本は2018年)。韓国ではヒットして観客動員数は年間15位(251万人!)。冒頭のゲーム世界のシーンを見れば一目瞭然ですが、エンタメのレベルが高い!序盤にとても辛い展開になるのですが、そこを踏ん張ればその後のハラハラドキドキを楽しめると思います。
*以下、最終的なネタバレはしていませんがストーリーには触れています。

序盤は精神的に辛いけどエンタメをふんだんに詰め込んだジェットコースター映画

主演はチ・チャンウク。ドラマをメインで活躍している俳優さん(すごいイケメン)。彼が演じるクォン・ユは元テコンドーの韓国代表だけど今は無職のゲーマー。天才ハッカー役として、シム・ウンギョンちゃんも出ています。

以下序盤のネタバレですが、クォン・ユはゲームの世界では仲間から頼られる隊長だけど、ある日何者かに嵌められて、未成年を暴行死させた凶悪殺人犯に仕立て上げられてしまうのです。そこからがかなり辛い…。刑務所では壮絶ないじめ(ほぼ犯罪)を受けて心身ともにボロボロになりながらも、唯一無実を信じてくれている母のためにどうにか頑張るのですが、ある日母が自殺したと担当の国選弁護士から知らされて…。
(前半のネタバレ終わり)

これだけで一本の映画になりそうなボリュームですが、まだまだ序盤30分強くらい。とんでもなく展開が早いのです。そこからが怒涛で、ゲーム仲間たちとのバディものでもあり、真相を解明していくサスペンス的要素もあり、元テコンドー選手という経歴を生かしてのアクションもあり…。

隠れた名作、トンマッコルへようこそパク・クァンヒョン監督が、映画3本分くらいの内容を上手く交通整理してまとめているので見ごたえがあります。ただ詰め込みすぎの弊害か、一人ひとりが十分に描き切れてないかな。クズだと後ろ指を刺される主人公たちが、本当はクズじゃないってところをもっと強調して欲しかったです。

それと、最終シーンの感想ですが(知りたくない人は段落ごと読み飛ばしてください)、最後のスカッと感が圧倒的に足りない。もっとアイツをやり込めて欲しかった!!主人公がやられたことに比べてぬるすぎる(笑)。あと、突如出てきた人達がいいところを持ってったってところもスカッと感を減らしてしまった気がします。
(ネタバレ終わり)

ツッコミどころがある映画だけれども、やっぱり面白いことには変わりないのです。テコンドー仕込みのアクションや、ハッキングやドローンや大爆発、そしてカーアクションや仲間との絆も全部盛り込んだ(こう書くとMIシリーズみたい)サービス精神満載の映画でした!

極私的好き度 ★★★★★★★(7)



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