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もう一度、気持ちを奮い立たせる

せっかくの新居準備の日に女の子の日が早まり、情緒不安定になるなんて最悪だと思った。
とにかく色々なことがあった。買い物するにもやや遠い道のりで、心身の負担が大きかった。もし一人だったらまったく動けなかった。

夜道の怖さに耐えきれず、パートナーの前で泣いてしまった。
ただこれはホームシックの涙ではない、それはわかる。たぶん相手は勘違いしていると思う。
早く帰ったほうがいいと言ってくれたのに駄々こねて、怒らせてしまった。本調子でないこともあり、明るい対応や話もできず、ただ我儘言って引き留めてたくさん気を遣わせてしまった。甘えすぎ、何をやっているんだろう。

今回物件選びをミスった気がして不安と後悔に苛まれて、何とか奮い立たせようとがんばっていた。様々な意見を調べて、友人からアドバイスももらい、さらに一緒に見てくれた人の意見も参考にして、最終的に家を決めたのは私。背中を押されたけれど焦って決めた自分の責任。

実際に数日過ごしてみたパートナーも「道が危険、良い所と思ったけれど不便、引越しを急がせてしまった」と言っているのを聞いて、ここ最近ずっとがんばってこの選択を納得させようとした気持ちが決壊してしまった。その涙だった、なんて言えるはずがない。勝手に信じて不安になってしまった。色々工夫してくれたのに、相手を謝らせてしまって申し訳なかった。

こんな時こそ、心配かけないように明るく振る舞えるひとになりたかった。


どうにもならない間取り、設備は、自分で工夫して生活していこう。貴重な経験になるはずだ。身の丈に合わない大金を支払った。しばらくは毎月大きな出費が発生して身動きが取れないのだから。なんとかやっていくしかない。

完全に実家に戻る選択肢はそもそもない。両親には一人暮らしは続かないと思われている。だからこそ、絶対にひとりの空間を死守したいし、その代償はつきものだ。

高校時代からずっと自立を夢見ては、実家で過干渉親の顔を見ながら大きな決断もできず、ぬるま湯に浸かってふやけていた。急に環境の変化が生じたのだから、戸惑うに決まっているだろう。



不安が先行するけれど、良い面だって色々あるんだ。そっちに目を向けないともったいない。

今までずっと同じ生活で、同じ視点で、新しいチャンスやきっかけを逃してきた。でも今回、やっと家を出ることができたんだ。

大丈夫だ、わたし、がんばれよ。

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