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現代日本において、人はなんのために働くのであろうか?

現代日本において、人はなんのために働くのであろうか?

人は何のために出世し、昇給していくのであろうか?現代の若者は気付いてしまったようだ。月収22万、事務でマッタリ。県分に行って、三食自炊、ユニクロ、iPhone月月割なら金はかからないし。ついでに子供も要らない。でも、課長以上にならないと35くらいで切られる。でも、金は要らない。何故?

では、昇進昇給を繰り返すとどうなるのであろうか?ここに日本最大のジョークがある。役職定年である。55くらいになると部長が平になり、年収が下がる。住宅ローンはたいてい、年収が上がると仮定して借りる。30歳で借りて35年ローン。家は売るだろう。そして、損する。退職金はもはやない。罰ゲーム。

日本は戦後、年功序列の終身雇用だと言う前提に立っていた。確かに外資より給与は安い。でも、安定していて、65歳まで働けて、昇給する。ならいいじゃんと皆それを受け入れていた。家族3人、楽しく500万で暮らせた。でも、もはや昇給も安定も崩れている。それは無理。では、どうすれば?解はない。

現代の40代が65歳で退職する頃、退職金は貰えず、大抵は2000万も貯められない。そして年金は12万くらい貰えれば御の字。年金じゃ足りなく、バイトするしかない。産業に目を移すと新規産業が育たす、観光のインバウンドに頼る。聞こえはいいが、実態は日本だけ最近まで物価が30年近く上がらず安い国扱い。

この国はジョークで満ち溢れている。安い給与、役職定年、退職金無し、一部を除き下がる住宅価値、焦げ付く住宅ローン。でも、プレステ、ニンテンドースイッチ、プリウス、fitがある。これだけ、工学が優秀で稼いでいるのに、何が問題なのだろうか?

小学生が勉強して良い点数を取ると小遣いが上がるとしよう。勉強を頑張るだろう。では訳も分からず勉強しなさいだと?仮に経済全体がグロースし、平均所得が上り、適切な年金を貰えると仮定すると?みな、アップorアウトでも仕事を頑張り、新規事業もやるかもしれない。足りないのは明るい未来である。

日銀のやっている事は部分的に正しい。金融緩和は正しいが、銀行の行動モデルがガラパゴス化していて、市中がマネーでじゃぶじゃぶにならない。信用創造は成り立たない。少子化対策は近視眼的で大学卒業までの包括的パッケになってない。年金予測は暗い。本当に直せないのだろうか?答えは否定的だ。

年金暮らしで豊かな老後の生活。年金は二人で30万くらいかな。年1-2回くらい旅行出来るかな。これなら皆頑張るだろう。ところが現役世代は頑張っても多分、15-18万くらいしか貰えない。額としてはいい。でも、あんなに収めて?そもそも年金破綻の可能性が高い。合理的に先を見るとやる気が失せるだろう

六本木ヒルズ1LDKに住みたい?月60万で1000万プレイヤーでも無理。社宅である。23区2LDK15万?720万かな。でも、実は県分や市分に行けば住宅は安い。BMW?要らないね。現代のアイコンはiPhoneである。割賦の内容がBMWからiPhoneに変わっただけ。何を目指して働けばいいのだろう?

MacbookAirは20万くらい。プリウスは300万くらい。MacはAppleが分割払いを認めるから、買える。プリウスは無理だろう。中古で売るのはメンドイし。リースの登場である。諸経費込なのかな?案外、プリウスは安い。サブスクの一種。家具すらもサブスクで買える。でも、飯はコンビニ弁当である。

サブスクは誤信の誤謬の一種があると見られ企業側から見るとブッチギリで儲かる。実はMSOfficeもサブスクである。ユーザーからもメリットが大きい。でも、サブスクを積みますと月3万、下手をすると5万になり生活を蝕む。使いよう。住宅は賃貸、サブスクのが大抵は有利。教育もサブスクにすればいいのに。

企業活動において、意思統一は重要である。自分たちは何処に向かっているか?一般社員は分からない。だからこそ、室長や役員は道しるべを示し、しつこく何度も従業員にインプリする。この国はどうであろうか?新しい資本主義?中身は?散発的に施策が発表され中身がなく結局全体でどうなのか分からない。

PMの時、シニアマネージャーに言われた。大丈夫だけではダメ。伝わらない。室長として、日報を書き、執行役員に質問をし、問題点をクリアにし、プレゼンをし、全体感を共有した。何度もね。当時としてはまあまあ上手くやった方かな。政府与党はどうだろう?色々言ってるが、スピードは遅く、中身がない。

そして、我々の唯一の楽しみは発泡酒を飲み、大谷選手の快進撃を聞く。それだけである。もはや、新橋のガード下すら高い。これで、いいのだろうか?

この国に必要はなのビジョンと実行プラン。ロードマップとWBSである。首相のリーダーシップ、政府与党のサポートと霞ヶ関の本気の覚悟に期待したい。

著者略歴

金輝俊 / Hwi Jun KIM
ライター、戦略コンサルタント 兼 ITアーキテクト

ハイテクITベンチャーのProduct Manager / Chief IT Architect、Webベンチャーのグループリーダー、外資系IT企業のProject Manager 兼 Systems Architectなどを経験。会社を離れて数年後、Webベンチャーと外資系IT企業グローバル本社は、それぞれ東証マザーズとNYSEに上場した。

ファッションテックベンチャーのグロースハック室 室長 兼 システム開発部スペシャリストに。30人4部門を参謀長として指揮統括し、約10億円の株式による増資に成功。シーリズCへと導く。その後、起業。NMD Soft, Principalとして活動を開始。

社会貢献活動として、原爆の実相を伝えるためと、東日本大震災の解析のために、Nagasaki Archive、Hiroshima Archive、Mass Media Coverage Map of The East Japan Earthquakeなどの開発と一部企画に関わった。

主な著作にThe Real M.Phil Thesis: The Mathematical Foundation of Smart Material Systems / Yet Another Mori-TanakaMBA Thesis: The Modern Strategy from Japanがある。

筑波大学 第三学群 工学システム学類 学士(工学) First Class (イングランド基準。70%以上がA評価)

Coventry University大学院 Control Theory and Applications Centre, Master of Philosophy (Upper Master, Research Degree)。飛び級入学。返済義務無し奨学金付き。

主な受賞にアレスエレクトロニカ展Honory mention、経済産業大臣賞、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など。

詳細なプロフィールはこちら:https://www.khj1977.net/profile/

以上

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