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走り過ぎは免疫力低下の元?

身近なところでインフルエンザに罹ったという話を近頃よく聞く。

あるランナーのお友達も高熱を出してしばらく休んでいた。

普段、トレーニングに余念がなく、朝から夕方まで仕事、そして夜も週末も接待や飲み会。

11月から3月頃までのマラソンシーズンはレースや大会でほぼ週末は外に出っぱなし。

疲労を回復する時間を十分に取れず、ストレスを貯めこむことが多くなると体にもマイナス要因。

一般的に言えば、こういったランナーは体を鍛えることには時間とお金をかけるけれど、体を休めることにはあまり関心がない場合が多かったりする。

たまに大阪城公園や中之島公園を走っていても、以前はのんびりランナーが多かったのだろうけれど、最近は1キロ4分程度のハイスピードで走るランナーも少なくはない。SNSでの投稿を見ても、アマチュアランナーなのに表向きは(競技志向の)シリアスランナーが増える傾向にあるような気がしている。

トレーニングすることそのものが悪い訳じゃなく、とことん体を鍛えて自分の限界にチャレンジしたいという思いが人一倍強くなってくると、前後の見境がつかなくなってしまうケースがあるのだ。

過去にあった、そのようなケースを挙げてみると…

ランナーのあるお友達、フルのベストは3時間ひとケタ。サブスリーを目論んで走り込みの時期、月間400キロを超えた時点でめまいが続き、病院に行くとスポーツ貧血と医師の判断を受ける。しかし、エントリーしていたレースがあったので、医師の反対を押し切って完走。レース後、打ち上げの帰り、アルコールの大量摂取で脱水症状もあって、意識を失い、救急車で病院に搬送。仲間がいたからいいようなものの、一人だったら大変なことになっていたかもしれない。

走り過ぎが悪いのではなく結局は気持ちのあり方なのかもしれない。病は気から、まさにその通り。

メンタルが落ちていると病気等の疾患に罹りやすくなる…これは私がアメリカ横断ランニングの旅を走っていた時にも経験した。

ユタ州モニュメントバレーに向かう道(6月の日中で気温40度前後)

中西部、ユタ州の砂漠地帯を走っていたのだが、連日の高温と日照り、食事もピザやハンバーガー、コーラなどの炭酸飲料、ジャンクフードの食事ばかり。

「もう走りたくない」「旅を終えて国に帰りたい」

などとメンタルが落ちてネガティヴ思考になっていた。

異常に気づいたきっかけは、腹部にできた発疹。痒みも続く。当初は、虫に刺されたのかと思ってかゆみ止めを塗っていたが一向に痒みが止まらない。加えて、背中辺りに鈍い痛み、神経痛だ。

インターネットで「痒み・発疹・神経痛」を検索すると即座に「ヘルペス」にヒット。当初、ヘルペス(帯状疱疹)についてその名前は知っていたけれど、それがどんなものだかまったく知らなかった。

たまたま隣町にお友達のお友達がいたので、車で迎えに来てもらい病院に行ったところ、「ビンゴ!」だった。

その後、5日間は走るのをストップ。完全休養に充て、食事も野菜や果物中心。甘いもの、コーラ類、ジャンクフードも一時食べるのをやめた。

本を読んだり映画を見たりしてできるだけリフレッシュ。ある程度神経痛が収まって、6日めに走り始めたが、気がつけば完治していた。

同じ走り込みをするにしても、ただ数字や時間に追われて記録重視の傾向に走ってしまうとプレッシャーが増える。

楽しみながらやる分にはきっといいのだろう。

メンタルが落ちていると、怪我や病気の要因が増えてくる。つまらないネガティヴ思考は避けた方がいいということ。

「PEACE RUN2013 オーストラリア横断ランニングの旅」では砂漠地帯を走っていて、食糧難で一時ネガティヴになりかけたが、何ら大きなトラブルもなく、次のニュージーランドの旅でも病気や怪我は皆無。常に楽しみながら日々笑顔で走り続けたことがよかったのだろう。

心と体が人間を構成している。心身という限り、どちらも半々。半分は精神で半分は肉体。

この二つの調和、バランスを大切にしたい。特に、肉体は使わなくても加齢とともに劣化していくもの。脳も同じ。

酷使せず、仮に酷使するのに近いようなことをやっていてもそれを笑顔で楽しめれば、心と体にはむしろプラスになるもの。

海外を走っている際に、私は月間1000〜1200キロ走ることもあるけれど、むしろ体が活性化して病気一つすることさえない。最初の3〜5日程度は筋肉痛が続くものの、それ以降は連日40〜60キロ走っても一晩で疲労が解消される。不思議なことに擦り傷とか切り傷をしても一晩で治る。細胞が活性化することで自然治癒力がアップするのだろうか。

結論:どんな苦行じみたことでも、楽しめればオッケー。少しでもそれを辛い・苦しいと思ってしまえばそのことが原因でメンタルと免疫力は落ちる。

念のため断っておくならば、以上はあくまで私の仮説。科学的根拠は特になく、私の経験から学んだこと。

でも、私の中ではあながち嘘偽りではなく、大きな真実だったりする(笑)。


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