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2023年5月15日 【最新論文紹介】マインドフルネス&セルフコンパッションを用いたアトピー性皮膚炎治療は有効か?

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

( 本記事は、メンバーシップ(アドバンス)の記事です。メンバーシップの概要は、こちらをご参照くださいm(_ _)m)


認知行動療法・行動経済学・セルフコンパッション…さまざまな心理学的手法が医学に取り入れられようとしている。

■ 認知行動療法や行動経済学をはじめ、心理学的な介入は医学にとりいれられるようになりました。


■ そしてマインドフルネス・ストレス軽減法(MBSR)やマインドフルセルフコンパッション(MSC)もまた、耳にするようになっています。


■ MBSRは、過去や現在にとらわれず、『今、この瞬間』に意識を向けて集中することによって、気づきの状態(アウェアネス)を養う心理的なプロセスとされています。

■ そしてセルフコンパッションとは、『自分自身』への慈しみや思いやりを意味します。ネガティブな状況やストレスのかかる状況でも前向きな気持ちを持ち続けられる心理状態や技法を指します。

■ アトピー性皮膚炎は、心理的介入が重要であり、認知行動療法の有効性がすでに示されています。

■ しかし、 MBSRやMSCは専門性が高いこともあり、一般の医療者にとっても敷居が高いため、研究は不足していました。
■ 最近、JAMA Dermatologyに、成人のアトピー性皮膚炎を対象に、MBSRとMSCを組み合わせたオンライングループ介入を行ったランダム化比較試験が報告されました。

(この論文はメンバーシップの会員の方から教えていただきました)



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

中等症以上の成人アトピー性皮膚炎107名を、 マインドフルネス&セルフコンパッション介入群 56人と待機群 51人にランダムに割り付け、13週間観察した。

✅介入群では、13週目においてDLQIスコア(皮膚疾患特有のQOL指標)が大幅に改善した(群間差分推定値 -6.34;95%CI -8.27~-4.41;P < .001)。

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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊