甘噛み自転車日記 by ペダル

大阪と神戸のあいだ六甲山のふもとに住むサイクリストです。2000年に長いブランクをへて…

甘噛み自転車日記 by ペダル

大阪と神戸のあいだ六甲山のふもとに住むサイクリストです。2000年に長いブランクをへて自転車趣味に復帰。カメラを背負って走ってます。この日記は日々の感想や考えのスケッチ。ブログMy Cycling Diaryとちがって自転車趣味にかぎらずアラカルトな話題を書いています。

最近の記事

バート・バカラックに育てられて

音楽系のサイトのひとつで大好きな音楽コンポーザーのひとり,バート・バカラックが15年ぶりに新譜を発表するというニュースを見て少し怖くなりました。 だって,御大は92才。数々の名曲を世に出してきた20世紀後半のアメリカンポップスの歴史そのもののであるような作曲家。もしかして,これが彼の白鳥の歌になるの?という危惧です。 ボクはアメリカが文句なしに世界で一番リッチだった時代の音楽・ファッション・トレンドなどに無邪気に憧れて育った世代ですが,バカラックはまさにその時代のアメリカ

    • 美しい人

      ボクは政治家や芸能人のスキャンダルの記事をつい読んでしまう俗っぽい人間ですし,「興味本位」だけで取り上げられた内容のニュースにもつい反応してしまうただの小市民です。 もちろん,そのことは名もなき庶民として恥ずかしいことではないかもしれません。 でも,そんな世の中の諸行無常にばかり気をとられて,身のまわりにある本当に気づかないといけない価値のある出来事や考え方を見逃してまうのは,名もなき庶民としてとてももったいないことですね。 ごく最近ボクがあらためてそのことを痛感した出

      • アメリカの「暴動」に思う。

        アメリカでの警察官による人種差別殺人を発端に世界中に暴動をも伴う抵抗の動きが広がりつつあります。 ある意味コロナ禍が増幅した,現代社会に内在する「格差」への当然の反発ですね。 この動きに対して,空気を読み行儀がよいことを良しとする日本社会では眉をひそめる向きも多いだろうなあと思います。 でもそのひそめた眉こそが「差別する側」に立っていることの証(あかし)なのですね。 忘れてならないことのひとつは,どんな場合も「差別される側」こそが心身の両面での苦しみを受けるということ

        • ウルフルズが歌う「神様」

          予想通りですが,今月末までの緊急事態宣言の延長が正式発表されました。 この延長はコロナ感染の現状を考えれば仕方ないこと。 とは言うものの,「外に出かけたい!」「ふだんみたいに仕事したい」「みんなと会ってワイワイやりたい!」という気持ちは消えずモヤモヤ。 ボクの知り合いの自転車仲間のあいだでもZwiftでのバーチャルサイクリングやweb飲み会など,なるべく<非日常>を<日常>に近づける工夫をしている人がどんどん増えていますが,やっぱり何だか物足りない。 「出かけるのをガ

        バート・バカラックに育てられて

          『新型コロナウイルスのNOW!』

          いよいよ自粛の山場ともいえるゴールデンウイークがはじまりましたが,コロナについてはいろんな情報が出ていて,わかりやすいサマリーが欲しいなと思っていました。 facebookで知人が紹介していたpdfファイルが解説のわかりやすさ・詳しさ・タイミングのバランスがとれた労作で,このウイルスの背景から対策の現状まですぅっと頭に入るものになっていました。 執筆者は感染症内科のドクターです。 まずはご一読をすすめますが,サマリーをさらに要約すると次のようになると思います。 ・感染

          『新型コロナウイルスのNOW!』

          さらに続きそうな緊急事態期間の暮らし方 〜サイクリストの視点で

          今週からはじまるゴールデンウイークは例年のようにゆきませんよね。 短い人で5月2日からの5連休,長い人だと先週4月25日から16連休になると言われていますが,今やっかいなのは「コロナ対策の緊急事態宣言が大都市部ではさらに延びる可能性がある」ことでしょう。 たとえGWの期間中は行楽地にでかけるのをじっとガマンしたとしても,その先いつまで外出自粛を続ければいいのか見通しが立たないため,GW中の本当に大事な「自粛」の意義さえうやむやになって守られにくいのでは?と心配です。 そ

          さらに続きそうな緊急事態期間の暮らし方 〜サイクリストの視点で

          ニューヨークで自転車がトレンドに(日本でも?)

          いっぱしの自転車愛好家としては,こういうタイトルの動画を見つけたりすると,その背景になっているアメリカのコロナウイルス禍の深刻さはそっちのけでついつい「自転車万歳!」な能天気モードになっちゃうんですよね(汗) これは程度の差こそあれ日本でも似た状況だろうと思います。 先日行きつけの自転車ショップの店主にお聞きしたのも同じ状況。 「3密」の極みである通勤電車を避けて,にわかに自転車通勤をはじめる人が増えたのだとか。 売れ筋はママチャリよりも走りが軽快なクロスバイク。でも

          ニューヨークで自転車がトレンドに(日本でも?)

          サイクリング時のエチケット 〜COVID-19拡散防止

          アウトドアスポーツが趣味の友人が山中教授からの呼びかけをfacebookで紹介されているのを目にしました。 スポーツ時の大きな呼吸でウイルスをまき散らすリスクがあるという警告とその対策です。 サイクリングはランよりずっとスピードが出るため,無自覚な感染者がウイルスを拡げるリスクはより大きいかもしれません。だとすると,なおさら対策が必要です。 *サイクリング時のソーシャルディスタンスについては過去記事を参照してください。 記事を読んでなるほど!と思ったのでさっそくどんな

          サイクリング時のエチケット 〜COVID-19拡散防止

          台湾政府による意見広告 2020.4.14 New York Times

          直近の『ニューヨークタイムズ』に台湾政府による意見広告が掲載されていたそうです。 もちろんCOVID-19に関する台湾からの対外的なアピールで,一番の狙いはWHOと中国に対する一種の比較広告によって台湾の国際的な存在感を引き上げることでしょう。 トランプ大統領によるWHOへの牽制を背景に,たんに防疫面での台湾の先進性をアピールするだけではなく,中国をふくまない対ウイルス面での国際的な協力関係の構築に向けて一歩踏み出したいという姿勢の表現であるのは間違いありません。 *台

          台湾政府による意見広告 2020.4.14 New York Times

          音楽を政治利用することについて

          まずはこのtwitterコメントを読んでみてください。そこで引用されている星野源さんのエッセーの一文も。 これはきのうからネット上で話題になっている,星野源さんの曲を「利用した」安倍総理のtwitter投稿に対する批判投稿のひとつ。 批判であると同時に,星野源というミュージシャンの,リアリストであるともに理想主義者でもあるステキなスタンスを浮き彫りにした心づよい援護射撃。 ボクはいわゆる左よりのリベラルなので,この「コラボ」を見た最初の反応はもちろん「うげっ!」というも

          音楽を政治利用することについて

          女性リーダーの活躍

          *先週facebookに投稿した記事の再録です。備忘録として。 ボク自身はまだどこか古くさい男尊女卑の価値観をひきずっている人間ですが,コロナ対策がうまくいっている国の共通項のひとつとして女性リーダーの存在を指摘するこの記事には,低迷する日本の未来に明るい希望をもたらすヒントがあるのでは?と直感的に思います。 *台湾のリーダーを忘れているのは記事の大きな欠点ですが。 もちろん女性宰相だからといってオールマイティだというつもりありません。 ただ,いまのグローバリズムの悪

          気になるホイール〜エンヴィ・ファンデーションコレクション

          最近新しいロードバイクを組む計画を進めています。 まだ納期も資金ぐりも未定ですが(爆),フレームやパーツのイメージはけっこう固まってきています。 というのも用途が明確なので。 「輪行(空路もふくむ)も多用するツーリング用のロードバイク」というコンセプトです。 *これは去年の夏の旅ですが,こんなイメージのツーリング↓ スチールかチタンのフレーム。吊るしでもいいけれど,必要であればキャリア用のダボ増設とかスケルトンの最適化のためのカスタマイズが可能な工房ハンドメイドも視

          気になるホイール〜エンヴィ・ファンデーションコレクション

          ビル・ウィザースをしのんで

          先月の30日にアメリカのシンガーソングライター,ビル・ウィザースが亡くなりました。 *詳しくはこちらの記事を参照あれ →udiscovermusice.jpの追悼記事 ボクはうかつにも2014年の春までこの偉大な黒人シンガーの存在を知らなかったのです。 そしていまも彼のキャリアや音楽について詳しい説明はできないままでいますが,29才まで海軍に身をおき,ミュージシャンとして大成功を収めたあともごく普通の市民の生活感を何よりも大事にした,いわば「凡人の暮らしを美しく歌った異

          ビル・ウィザースをしのんで

          豊かな香り,豊かな時間をとりもどそう!

          ボクの自転車仲間には味わい深く豊かな味覚のよろこびを提供する飲食店オーナーが何人もおられます。 彼らこそは今のコロナの状況で経済的に一番の被害者たちといっても過言ではないでしょう。 そのひとり,姫路のEase Cafeオーナーのシカイさんが休業前の最後の焙煎の場面を動画にしてアップされていました。 見ているだけで彼が淹れる渋く甘いコーヒーの香りの記憶がよみがえります。 一日でも早くお店が再開できますように!

          豊かな香り,豊かな時間をとりもどそう!

          疫病よりも厄介なクラスター

          COVID-19の恐ろしさ(単体では最凶とはいえないウイルスがマスとなって社会を破壊する)が日本でも周回遅れで明らかになってきた状況ですが,もっと恐ろしい日本の宿痾(しゅくあ=長期の持病)があぶり出されてきていますね。 こういういい加減なマスクの着け方を恥じることもなく公衆の面前にさらすクラスターの存在がそれです。 いわゆる日本のエスタブリッシュメントたちですが,科学的素養も深い歴史認識も公僕としての矜持も社会全体への思いやりもないままに国の中枢部に居座りつづけています。

          疫病よりも厄介なクラスター

          自転車のソーシャルディスタンス

          自転車ロードレースマニアでおどろくほどプロ選手情報にお詳しいアヤフィリップさんのツイートからの情報です。 COVID-19予防のひとつとして対人距離をあけることの重要性はよく言われていますが,自転車に乗った場合はまた別の話。 というか,もっと距離をあけないとダメなのですね。気をつけなくっちゃ!

          自転車のソーシャルディスタンス