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片目になって払ったお金(ともらえるお金)

ガンになってお金が色々関わってきます。大切なことばかりなので同じ境遇になった人のために書き残しておきます。

目次
・当時(28歳)の保険加入状況
・支払った総額
・もらった金額
・まとめ(同じ境遇になった方へ)

・当時(28歳)の保険加入状況
当時の私は結婚もしておらず、子どももいなかったため、勤め先の健康保険にのみ加入している状況でした。生命保険・がん保険には一つも入っていませんでした。

ちなみにガンになってから保険の営業の方が色々来られるのですが、入れる生命保険は今のところゼロです。「ガンでも5年経過すれば入れると思いますよー!」「調べてまた連絡しますね!」と言われますが、結局は「今入れる保険はない。残念ながら5年経過しても入れる見込みは今のところない」とのことでした。

おそらく入れても相当条件の悪いものなので、万が一(自分が死んだ時の奥さんや子どものため)に備えて、保険に頼らず(頼れない)自分でなんとか貯蓄していくこととなりました。

・支払った金額
自分がガンになるまで、ガンになると巨額のお金(500万とか)がかかると思っていました。私の場合は、ガンになった時は鹿児島に住んでおり、病院は大阪、東京と移動の飛行機代もかかりました。しかし、その年の確定申告を見てみると1年間にかかった医療費は、交通費を全て含めても50万に満たなかったと思います(親がほとんど援助してくれて感謝しかありません)。診察・手術・入院のみだと20万もかかっていないと思います。

では、なぜお金がかからないかというと高額療養費制度があるからです(私は全くこの制度を知らず、職場の人に教えてもらえて知りました)。

高額療養費制度とは
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度。

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引用元:厚生労働省HP

私の場合は、(収入が少なかったので)いくら手術代や入院費がかかったとしても、ひと月の上限額は57,600円でした。こうなると診察で病院まで通う交通費(飛行機代)の方が高かったりします。

何も知らなかった私は、恐ろしい金額を払わうことはないことを知ってすごく安心したことを覚えています。

ただ、手術の選択肢としてあった「炭素イオン線治療」では、公的医療保険の対象外となり、高額療養費制度の対象にもなりません。この治療費はなんと300万円。当時は国の補助?治験対象?で全額負担してもらえると主治医から説明がありました。結局、私は眼球の摘出手術を選んだのでお世話になることはなかったのですが。

もしガン保険に入っておらず、国の補助もない時期で、「炭素イオン線治療」を選択すると300万以上かかることになります(「ガン=お金がかかる」イメージはこういう事例からできるのかも)。

このように書くとガン保険を進めているようにも思いますが、若くしてガンになる確率は相当低く、さらに先進医療が必要な確率はさらに低い・・ので、自分で貯蓄しておく方が個人的にはいいかな・・と思います。(あくまで個人の考えです)

あとは、義眼のお金が結構かかります。
義眼代は14万円(私の場合)。プラスチック製で耐用年数は2年。今のところまだ使えそうですが、定期的に買い替える必要はあります。

・もらった金額
もらった金額というよりは、返ってくるお金が正しいでしょうか。。

「義眼について」
・ざっくりですが14万払ってこれは5-6万帰ってくる感じだったと思います。詳しくはこちらが参考になりそうです。
義眼費用について

「障害手当金」
こちらは自分で調べて見つけたのですが、申請中でまだ受け取ってはいません(2020年3月に申請。結果通知も音沙汰なし)。条件がいくつかあり、少し複雑ではありますが、該当する方は申請した方が良いです!

支給条件
(1)厚生年金に加入している間に初診日があること
(2)病気・けがが初診日から5年以内に治った、症状が固定していること
(3)一定の障害の状態にあること
(4)保険料の納付要件を満たしていること

障害手当金の説明はこちら

わかりづらいですが、「片目を摘出した人」かつ「厚生年金に加入している人」は該当する可能性が高いので、一度調べてみてください。

もらえる金額は最低で1,169,000円です。
片目の代償としては少ない金額だと思いますが、これまでかかった費用やこれからの義眼代に役立てられると思います。

この部分が今回一番伝えたかったところです(誰も教えてくれる訳でもないし、おそらく知らない人が多い。。)

ちなみに。。障害手当金は、障害厚生年金の3級の障害よりやや程度の軽い障害が残ったときに支給される一時金です。最初は片目を失ったら障害者手帳をもらえると思っていましたが、私の場合は、片目の視力が0.6より見えるので視覚障害にはあたりませんでした。
障害者手帳を申請できる人は申請をして、私のように該当しない人は障害手当金が申請できるか確認をしてみてください。

参考までに視覚障害の条件を掲載しておきます↓。

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引用:函館視力障害センター

・まとめ(同じ境遇になった方へ)
義眼代については病院から説明がありましたが、その他についてはほとんど説明がありませんでした。補助があるものに関しては、是非活用してください(高額療養費制度・障害者手帳・障害手当金など)。

私も把握できていない制度がありそうなので、もしご存知の方がおられましたら教えていただけますと幸いです。

少しでも同じ境遇になった方のお役に立てますように。

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