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横浜ではじめて探偵になった日のはなし

探偵になったからといってカメラやスパイグッズ的な物も持っていないし、そもそもなにをすればいいのかまったくわからなけど、事務所の人に言われて東京駅に向かった。

東京駅についてからは、コインパーキングから言われた車を出し近くで連絡を待つことに。

誰の車かもわからない、いつ連絡がくるかもわからない…。ただただ不安なままひたすら待ち続けた。

なに?これが探偵?調査?意味わかんないや。


たまたま見つけた探偵事務所の求人

横浜に来た当初は、探偵とはまったく違う仕事をしていて、ただその仕事は私のやりたい事ではなかったように思う。

求人誌などをチェックしていたし、自分の「やりたいことはなんだろう?」と考える日々をもんもんと過ごしていた。

ある日いつものように求人を見ていると、探偵事務所の求人がでていて、たしか募集内容は調査員と営業、内勤だったと思う。

探偵の営業って?

はっきりとは覚えてないけど、その中に【調査員募集 月給25〜50万円】とあって、割と給料がよかったと思う。それでこれだ!と感じ、そのままドキドキしながら電話し、面接の約束をしていた。

別に昔から探偵になりたかったわけでもなく、そもそも探偵というものはテレビや映画の世界で、本当に存在するものだと思ってもいなかった。

ただ給料がよくて(本当はよくない)、それにおもしろそうで、なんかワクワクしそうだしという簡単な気持ちだった。

なんてかんたんな面接なんだ

面接は簡単なもので、確か「給料はいくら欲しい?」と聞かれて、少し盛って答えたような気がする。その他はとくに聞かれることはなく、「こちらから連絡します」で終わった。

2週間たっても連絡なし…不採用??

待てど暮らせど、いつまでたっても探偵事務所から連絡はこない。。。

やっぱり給料を盛って答えたのがダメだったのか…。

で、2週間くらいたった頃、もう不採用なんだと思いながら、電話してみると、「いついつ事務所に来てください」と言われ、いきなりの採用。

のちに聞いた話によると、不採用だったけど、たまたま電話してきたから採用になったよと悲しいことを言われた。

不採用だったのはショックだったけど、探偵調査員になるんだと、友人知人に嬉しくて電話したのを覚えている。

はじめて調査にでた日

探偵初日、朝事務所に行くと「今から東京駅に行って、コインパーキングから車を出して近くで待ってて、連絡するから」といかにも事務員?(調査員の責任者みたいな人だったらしい)人から言われた。

東京駅についてからは言われたとおりに車を出し、近くで待つことに。

なにをすればいいのかチンプンカンプンだったけど、まだこの時点ではワクワクしていたと思う。

でも、誰の車かもわからないし、居心地は最低。

ただただ待つだけの業務…

そこから、1時間たち…、2時間たちと気づけば10時間近くたっていた。

さすがにずっと停まっているから職務質問はされるは、お腹は減るはで、少し腹が立ちだしたころにショートメールで住所が送られてきた。

「その住所に来い」

東京の地理はまったくわからなくてナビもついていない。ただこれを見ろとばかりに助手席に地図がポツンと置いてあった。

地図って…無理やん。

必死に住所を探してやっとついたと思ったら、また違う住所の連絡が…。

私は、フラフラになりながらも何度も連絡がくる住所地に必死で向かった。

半ば意地になっていたのかも知れない。

深夜1時頃にやっと最終目的地につくと、調査員が3人乗り込んで来て、調査が終わったと言われ、その後3人を送らされて3時頃にやっと解放された。

帰りの車内ではあまり話しかけられず、3人で今日の調査のことを話していて、孤独感がハンパなかった。

調査のことは誰も説明してくれないし、意味がわからないし、これが仕事?と頭の中はハテナ。

意味わからん。

後にわかったのは、地方から戻ってきた対象者を追いかけていたようで、対象者の動きに合わせて車を回していたようだった、俗にいう車まわし。

#車まわし
徒歩で移動する対象者の行くさき行くさきに車を回すこと、これにより対象者がタクシーや車に乗られた場合に対処する。

開放される間際に「明日8時に◯◯駅に」と言われた。

え?あと数時間しかないんですけど…。

はじめての探偵のイメージは最悪

そんなこんなで、はじめて調査に出た日の探偵のイメージは最悪で意味不明。このときは、まさか20年も続くとは…

でも今ではこの仕事が大好きかな

それでは、また。

横浜の探偵 ピアレス探偵事務所


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