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【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 58

猫はケポるもの。
よほど病的な症状があったり、食べるたびにというのであれば病院へ連れて行く必要がありますが、それ以外ならやることは二つ。
掃除と、落ち着いてからの栄養補給です。
もし、叱ったりしたら大変なことになります。
猫にヤな奴と思われて「甘えてやらん、膝にのってやらん、撫でさせてやらんの刑」が待っています。
これは、300年前なら島流しに匹敵する重い刑罰です。
それに、次から隠れたところでケポります。
主に、手が届かなくて掃除ができない場所がターゲットになります。
家具や大型家電の裏側の隅っこの奥の方とか、カーテンの裏側とか。
(この前、うっかり驚きの叫びをあげたせいで2回目をカーテンの裏でやられて全面的に洗濯する羽目になりました)
驚いたり騒いだりしなければ、猫は現場にいてくれるので迅速に発見できて、スムーズに後始末できます。
踏んづけてから気づくという最悪のケースも回避できます。
ケポはやろうと思ってするものじゃないから、叱るというのもおかしな話です。
ピュリナワンの年齢別ヘルスケアフードなのにと思うとへこみますけど。
で、その後落ち着いたら総合栄養食ちゅーる。
他の子に気づかれないように素早く、皿に入れずにダイレクトにあげます。

若者に人間の扱いを説く老師

高齢猫になるとケポる回数も増え、おしっこもちゃんとシートが敷いてあるのにその横の床に粗相したりと大変です。
ここで役立つのが、トイレ用と書いてあるけどボロボロ破れてトイレ掃除に使えない安物の掃除シート。
乾いたティッシュやペーパータオルで拭いた後、これで丁寧に痕跡を消します。
その後、ファブしちゃう、という流れです。
ニオイが残っていると犯人が現場に戻るので。
雑巾で拭いたこともありましたが、雑巾に残ったわずかなニオイのせいでその付近が新しい粗相の場所になって以来、やめました。
猫の嗅覚をナメたらあかん。
人間の数万倍です。
インスタのニオワセなどは嗅ぎ分けられませんが、飼い主がよその猫にかまって帰ってきた時には厳しいクンクンチェックが入ります。
その後、念入りにスリスリで自分の匂いを付けられます。
これ、おれのもん、という意味だそうです。
そして、今日もまた、飼い主という名の召使はせっせと給仕し、猫砂とケポと粗相の掃除をするのです。

フードストッカーの前でさりげなく、ご飯が欲しいアピール








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