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ペルーでピーラー事件 ③ ※縫合写真あり

家に帰ってからも放心状態で、麻酔が切れてからはヒリヒリともジンジンともいえるような鈍痛がしんどかった。指を少しでも心臓より低い位置に置くと血液が溜まって、脈打つように痛むんです。

あの、ピーラーでざくっと削いだ瞬間が何度もフラッシュバックして、
当日の夜は全く眠れなかった。怖
もう、毎分自分を責めていたよ。。。

先生に言われた以下3点を忠実に守るべく、夜の痛みに耐えながら石鹸水で傷口を洗った。感染症防止のために、そこからはなるべく乾燥させるように努めた。

① この後24時間は包帯でこのまま固定
② 24時間後に包帯を取って、石鹸水で傷口を洗う
③ その後は濡らさないで、なるべく乾燥させる

縫合した翌日の様子

傷口に沿って周りの組織が黒くなってる!
(止血のために、血小板などが凝固して瘡蓋になった?)
真ん中の肉も色が浅黒く、これは、、、生きているのだろうか?
とはいえ、こればっかりは時間に任せるしかないので、
とりあえず、この部位を濡らさないようにシャワーしたり、
手洗いしたり、ズキズキくる痛みに耐えながら生活すること4日後、、、

縫合から4日後

黒い部分が広がっている!
ぎゃぁぁあああああああーーーーーーー
触ってみると、結構固い。当たり前だが、押すと痛い。

真ん中のお肉は一命を取り留めたみたいだけど、周りが明らかに死んでいる。どうしよう。しかも、困ったことにこの黒いやつは皮膚の下にあるので、自力では簡単に取れそうにもない。
自然に治るストーリーが全く見えないのだが。。。

直ぐに病院に行きたかったが、如何せん夫がペルー国内出張中で、
スペイン語が喋れない私には、ペルーで気軽に頼れる人がおらず、
指先の怪我で精神的にかなり不安定になった。

自分で抱えられなくなったので、ここで中国にいる母と妹に相談した。

というのも、母は産婦人科医で妹は医大生なのだ。何故今まで家族に話していなかったかというと、母の気性が荒くめんどくさい&心配かけたくなかったからで、案の定、相談をするやいなや、なんてアホなんだ!等と罵詈雑言を浴びせられた(だから、嫌だったんだよ!)。

結論からいうと、母も妹もこういった怪我の症例は見たことがなかった。
なので、外科医の叔父に繋いでくれた。

叔父曰く、黒い物体は壊死した細胞組織だが、一刻も早く、抜糸をしないと真ん中の肉まで死んでしまう可能性があるその場合最悪親指の先が陥没することになるとのこと

何故なら、、、

縫合がきつすぎ且つ密すぎたためだという。血流が悪くなってしまったことで、傷口の周りが徐々に壊死してしまったのだ。
現時点で真ん中のお肉が盛り上がってきており、このまま糸に締め付けられるとこちらも壊死してしまう。

加えて、縫合した次の日に石鹸水で傷口を洗ったのもNGだったとのこと。
縫合当日に消毒は済んでいるので、翌日は水道水で一度洗えば良かったのだが、石鹸水によってかろうじて生きていた細胞群が一気に壊死したのだ。

黒いやつが広がっている様子

抜糸は自分で簡単に出来る!と、母と妹に抗議され、抜糸やり方動画も送られてきたのだが、そんな文系出身の素人に出来るわけあるまい。
そもそも、左手が使えないし、そんなリスクをとる理由もない。
ということで、急遽翌日に病院にいくことを決意した。

まだ縫合から10日経っていないので、抜糸してくれるか不安だが、
叔父の言葉を信じて、病院側に掛け合うしかない。

(つづく)


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