見出し画像

「抗がん剤」は、「アベンジャーズ」

7月のときと同じく、あっという間に8月に突入してしまった。
抗がん剤治療を開始してから2ヶ月が経ち、8月の頭に4クール目に入った。4クール目が終わると、前半の治療の半分が終わることになる。

手足に少し痺れが出てきていること、運動不足で体力低下しているせいもあり、少し疲れやすくなっていることなどあるが、痺れの副作用のあるパクリタキセルもあと残すところ2回。なんとかやり切りたい。

◇ ◇ ◇

もともと私にとっては、「抗がん剤」はあまりイメージのよいものではなかった。
受け始めた頃は、ケミカルな名前も身体に悪いイメージしかなくて、治療へのモチベーションが上がりにくいとぼやいていた。
でも、治療をするなら良いイメージで治療を受けるべしとの考えのもと、「抗がん剤」を(できれば、なにか良いイメージのもので)例えるとなんだろう?、と、知人と会話したことがある。

本当に、相当に子供っぽくて恥ずかしいけれど、おかげで、「抗がん剤」に対するイメージは、以前とは少し変えられたと思う。(知人との会話には感謝)

いわく、「抗がん剤は、アベンジャーズなのだ」(笑)

◇ ◇ ◇

(以下はその例え話・・・)
自分の王国内に、敵(=がん)が攻め入ってきてしまった状態と考えてみると、

・「抗がん剤」は、敵を倒すために頑張っている「アベンジャーズ」のようなもの。王国自体も乱暴に壊してしまうことが多い点については、アベンジャーズの中でも「アイアンマン」と「ハルク」的存在。二人とも、周りも壊して迷惑もかけるが、悪いものを叩くパワーは圧巻(のはず)。

・「免疫」は、王国の警備兵のようなもの。一生懸命、城の防御を丈夫にしたり、敵が来たら追い返したりしてくれる。免疫が弱っている状態とは、警備兵の数が少ないとか、装備が弱体とか、老人や非力な者が多いとかそんなイメージ。

・「免疫チェックポイント阻害薬」は、隠れている敵の陣地を「ここだ」と白日の元のさらす役。フォースを扱えるジェダイに、心の目で見つけやすくしてもらっているのだと妄想。

◇ ◇ ◇

例え話の会話は、治療を受け始めた頃、「抗がん剤が自分の細胞も壊しちゃうんだとしたら、自分の免疫を一生懸命上げようとしている私の努力ってどうなっちゃうわけ?」、「抗がん剤は、自分の免疫軍団も含めてぶち壊してしまうの?」、「そんなの身体にぶち込んでいいわけあるの?」といった、ネガティブな疑問が多かった頃に、やるならポジティブにやるべきだと、知人とした会話がきっかけである。

TC療法中の私がいま使っている抗がん剤は2種類。
「パクリタキセル」をアイアンマン、「カルボプラチン」をハルクだと思えば、少しは親しみとモチベーションも湧くと思えるようになったし、(ようこそ!とまではいかないけれど)来てもらおうじゃないの!というくらいの気持ちにはなれた気がする。
そして、予定どおりに治療が進められれば、お盆明けには、また次の化学療法が待っている。アイアンマン2とハルク2だと思うことにしている。

(妄想・・・)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?