なつそら日記

2023年5月中旬に乳がんの診断を受けてから2週間、あっという間に治療開始。12月に右…

なつそら日記

2023年5月中旬に乳がんの診断を受けてから2週間、あっという間に治療開始。12月に右胸全摘手術を終え、残りの治療予定期間はまだあと約一年。 感じたことなどの備忘録として。 ※書かれていることは、あくまでも私個人の感想です。

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この備忘録について

まず、私自身について。 50代、独身、一人暮らし。2023年5月中旬に、乳がんの診断を受け、5月末日より治療を開始。 身内に乳がん罹患者はおらず、自分が乳がんになるとは思ってもいなかった。 抗がん剤治療をした人もおらず、がんの治療に関しても、テレビなどの情報レベルで、身近な体験としては知らないことばかり。 自分自身も大きな病気をしたことがないため、長期の治療自体も初めてとなる。 これから、約一年間の、人生で初めての長期の治療となる。なるようになるものだと思う一方で、やはり少

    • 「病院ラジオ」を見て

      “ラジオを見て” というのも変だけれど、今朝、NHK(総合テレビ)の「病院ラジオ」という番組を見た。 昨日のお昼頃、たまたまテレビを見ていたら、明日の番組ということで紹介されて、初めて知った番組だった。 「病院ラジオ」は、サンドウィッチマンさんお二人が病院を訪れて、出張ラジオ局を開設して送る、という番組らしい。時間は1時間。 明日(つまり今日、4月29日)は、福岡市の「九州がんセンター」が訪問先とのことだった。 ◇ ◇ ◇ がんセンターが訪問先なので、当然ながら、何らか

      • 言える相手、言えない相手

        病気のことを、言える友達と言いにくい友達。 一体何が違うんだろう。 大学時代の友達と、短い時間だったけれど久しぶりに会うことができた。 でも病気のことは、なんでだろう、言えなかったし言わなかった。 友達、仲間、同僚。これまでに病気のことを伝えてきた人たちはいる。 お稽古で一緒の、友達とは違う人たちにも伝えられているのに、伝えられない気持ちになることがあるとは。 なぜなのか。 またしばらく会うことがないだろう相手だから? 元気なままだと思っていて欲しいから? 不幸でかわいそ

        • 「解放されていくこと」、「自分を喜ばせること」

          前回の診察のときに、いま手元にある分を貼り終わったら、胸のテープはそろそろ貼らなくてもいいだろうというので、12月頭の手術以来、胸のキズにずっと貼っていた傷跡テープを月曜日の夜に外した。 テープのない、生身のキズ跡。 まだ、薄ピンク色ですらなく、赤みの残る斜めの線。 傷の盛り上がりはずいぶん落ち着いて、キッパリとした一本の線になっている。 きっと人から見ればまだ生々しくすらあるだろうし、テープを外して晒されることは少し心許なくもあるけれど、自分にとっては勲章のようでもある頼

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        この備忘録について

          手術から三ヶ月。治療の間の不思議・びっくりアレコレ②

          予想よりも遅れた桜も咲き始め、いよいよ春真っ只中。 四月には手術から3ヶ月を迎えるだけでなく、去年の五月に告知を受けてから再びの春になり、はや一年近く経つのだと季節からも感じられるようになってきた。 早かったような、長かったような、一年弱。 でもまだ治療は、次の冬の終わりまで続く予定だ。大きな治療は終わったけれど、まだ道半ば。 次の春はどんな気持ちで迎えているだろうか。 ◇ ◇ ◇ 少し間があいてしまったけれど、これまた下らなくも些細なことばかりの、治療の中でのびっくりし

          手術から三ヶ月。治療の間の不思議・びっくりアレコレ②

          手術から三ヶ月。治療の間の不思議・びっくりアレコレ①

          12月頭の右胸全摘手術から、早いものでもう三ヶ月。 手術した胸の辺りも、肩を反ったり、不意に身体を伸ばしたりすると少し突っ張ったりすることはあるものの、普通の姿勢ではすっかり馴染んで、普段はもう全摘していたことすら忘れてしまうほどである。 私は背中の首の少し下にアザがある。アザのことは普段はすっかり忘れていて、ふと鏡で目に入った時などに、「ああ、アザあったんだっけ」と思い出すくらいなのだが、この間、上半身が鏡に映った時に、「ああ、そうだった、胸切ったんだっけ」と、同じような

          手術から三ヶ月。治療の間の不思議・びっくりアレコレ①

          冷静でいられることとは

          12月に右胸の手術も終わり、1月から、手術前化学療法で長らくお世話になっていたオンコロジーセンターにまた通い始めた。 手術前の治療も半年あったので、顔馴染みの看護師さんたちもいる。私を担当してくださる看護師さんは2人いて、行くと、大抵どちらかが担当になる。 「お久しぶりです、帰ってきました。またお世話になりますね」 「こちらこそ」 などとやり取りをして、すでに2回ほど通院した。 今やっているキイトルーダのあとにも投薬が残っているが、それは経口薬のため、オンコロジーセンターに

          冷静でいられることとは

          手術から二ヶ月、このひと月のことなど。

          毎度のことながらあっという間にひと月が経ち、ついこの間明けたばかりだったはずの今年も1月が終わり、気付けばもう2月も2週目を迎えようとしている。 時間の過ぎるのが速くて本当に驚くけれど、手術からも、もう2ヶ月が過ぎたことになる。 傷の経過はとても順調だと思うし、1月から再開した治療もキイトルーダだけなので、穏やかに過ごせている。 頭の毛も少しずつ生えてきたし、生え始めは頼りない産毛のようだった睫毛も少ししっかりしてきた。 手術の後、体重は1キロちょっと減った。 これはおそら

          手術から二ヶ月、このひと月のことなど。

          肩透かし?な水曜日、ご褒美のインターバル

          「さあて、いよいよ新しい薬始まるぞ」と、ちょっと緊張して出掛けていった年明け初の病院。 ・・・だったのだけど、行ってみたら新しい治療は半年延期になっていた。 当初から予定されていた術後のキイトルーダと ”一緒に” ではなくて、キイトルーダを終えた後で、今回からする予定だった追加の抗がん剤を “順番に” していくことにしたとのこと。 意気揚々?と、朝起きて乗り込んで行った割には、肩透かしの水曜日であった。 「後半年、治療を駆け抜ければそれで治療は終わり!」と思っていたところ、

          肩透かし?な水曜日、ご褒美のインターバル

          ルンルン気分で行ってみよう。

          手術からひと月経ち、傷のところも馴染んできた感じだし、突っ張る時もあるけれど、腕もよく動いていると思う。 転んで怪我をしたときの膝のカサブタはいつまでもウジウジ治らないこともあるのに、こういった身体の回復の速さには驚かされる。 ◇ ◇ ◇ お正月休みも、気づけばあっという間に過ぎてしまった。 暮れは紅白も観ずに、ただのんびりとお蕎麦など食べながら大晦日を過ごした。紅白を観ないとこんなにのんびり過ごせるのか、新たな発見!と驚いたくらい。 翌日は母と二人、簡単にお節とお雑煮を

          ルンルン気分で行ってみよう。

          さて、年明けから後半戦だ。

          昨日は病院に行ってきた。 術後の2度目の確認と病理診断の結果を聞くためだ。 術後の経過は順調で、もう排液も出ないし、キズも問題ないとのこと。 だが、病理診断の結果については、残念ながら期待していた内容ではなかった。 術前の化学療法は効いていないことはないが、期待したほどには効いておらず、完全奏功(PCR)とはならなかった。 PCRが得られる割合は約65%と聞いていたのに、やはりそっちに行ってしまったか。 なんとなく、そんな気がしていた。 がんを告知されたときもそうだったけ

          さて、年明けから後半戦だ。

          手術から二週間。回復は芽が出てくるように

          右胸の全摘手術から二週間が経った。 ありがたいことに、経過は順調なようで、日に日にキズも回復していると感じる。 キズの回復を “実感” したのは、手術から10日目を過ぎたくらいだったと思う。 それまでは、自分の身体なのに、右胸のところに触ることも怖かったし、寝返りを打ったり右腕を動かしたりすることにも、どこかぎこちなさというか不自由さがあった。 けれど、10日目くらいの朝に、身体の違和感がすとんと減って、左手で右胸を触ることも怖くなくなり、右腕を動かすことの不自由さも格段に

          手術から二週間。回復は芽が出てくるように

          無事に退院。やっぱりウチはいい。

          残り、退院までの経過について。 12月8日 術後4日目。 経過は極めて順調の様子。 11時に、リハビリの先生に退院後のリハビリの運動2つめを教えていただく。少しひねりの入った動きは少し難しい。こちらも1セット10回、1日3回。 夕方17時過ぎ、主治医が来てくださり、やっとドレーンを抜いてもらった。 テープを剥がす時の痛みと、抜き始めに胸の付近に管が動く違和感があったもののそれもほんの一瞬。ドレーンは抜け去り、管のない、晴れて自由の身となった。 この日は本を読んだり、短

          無事に退院。やっぱりウチはいい。

          右胸全摘。手術は無事終了!

          入院からの経過を少しまとめておくことにする。 12月3日 手術前日 14時に病院にチェックイン。高齢の母に付き添ってもらった。 入院の時は付き添いは特にいらないとも思ったけれど、病院までの行き方や病院内の構造を事前に知っておいて貰った方がいいだろうということもあり、連日の外出になって申し訳なかったが、付き添ってもらった。 説明を受けて、病室に案内される。 この日は夕食も出るし、夕方シャワーも浴びていいとのこと。水分は翌朝6時まで。 夕食前に、翌日の点滴のルートを事前に取

          右胸全摘。手術は無事終了!

          選択と感謝

          12/4はなぜだか水曜日だと思い込んでいて、手術までまだ一週間あると思っていたら、4日は週明け早々の月曜日で、もう残り一週間ないことに今更気がついて驚いた昨日だった。 今日は、手術の方法の希望を医師に伝えに行くのと、麻酔科の先生との事前面談で、病院に行ってきた。半ば気持ちは決まっていたようにも思うけど、もう一度一週間考えて、全摘を希望した。 医師は、部分摘出で十分だと思っている。 母も、言葉では言わないが、おそらく全摘ではなく部分摘出の方がいいと思っていると思われる。(兄

          考えるべきこと、考えても仕方ないこと

          半年の間の抗がん剤治療も、11月の頭にひとまず終わった。 先週は、MRI、エコー、それから心臓や肺機能の検査(これまでの化学療法の副作用の影響を調べるため)を受け、11/22に結果を聞いてきた。 元は2.8cmあった乳がんは、MRIの画像上はほぼ分からない状態とのこと。小さくなってくれていた。ひとまずはグッドニュース!(とはいえ、切ってみないと完全奏功なのかどうかはまだ分からない) 心配していた心臓や肺への影響についても問題はないとのことで、ほっとした。乳がんの治療がひと段落

          考えるべきこと、考えても仕方ないこと