見出し画像

「病院ラジオ」を見て

“ラジオを見て” というのも変だけれど、今朝、NHK(総合テレビ)の「病院ラジオ」という番組を見た。
昨日のお昼頃、たまたまテレビを見ていたら、明日の番組ということで紹介されて、初めて知った番組だった。

「病院ラジオ」は、サンドウィッチマンさんお二人が病院を訪れて、出張ラジオ局を開設して送る、という番組らしい。時間は1時間。
明日(つまり今日、4月29日)は、福岡市の「九州がんセンター」が訪問先とのことだった。

◇ ◇ ◇

がんセンターが訪問先なので、当然ながら、何らかの「がん」で入院している・あるいは経過観察などで病院に通っている方々がお話に来る。
私はもう50代後半だけれど、お話に来られた方々の大半が私よりも若い方ばかり。10代の方もいれば、まだ小学生という方もいた。

九州がんセンターはとても綺麗な病院で、待合いや図書室、相談コーナーも充実しているようだった。
そんな広々とした明るい雰囲気の中で、どの方も、さっぱりと、または明るく笑い飛ばすように、話をしていく。きっと、そんなにさっぱりと綺麗ごとばかりではなかったであろうに、晴れやかな表情。
どの方も、家族やそのとき出会った仲間に支えられたことを感謝していたことと、ラジオを聴いている他の方々が、時折「うん、うん」と頷いて話を聴いているのも印象的だった。話を終えたあとに映る家族の方々の表情も、優しく温かかった。

余命1ヶ月と言われたあと、家族と過ごしたいと自宅に帰り、家族に囲まれて過ごすうちにがんが小さくなって回復してきたという方(医師の人たちも「奇跡だよね」と呟いていた)の話。
少し落ち込んでいたとき、「神様はいい人をそばに置きたがるから、“1日1つ、ほんのり1ゲス運動” をすればいい」と、励まされたという話。
そんな話も印象に残った。

皆さんのリクエスト曲を聴きながら、自分だったら何をリクエストするだろうなあなどとも思ったりした。
(ちなみに、皆さんのリクエスト曲は以下のとおり)
・「笑顔のまんま」(BEGIN)
・「WANNABE」(ITZY)
・「瞬き」(Back number)
・「川の流れのように」(美空ひばり)
・「道化師のソネット」(さだまさし)
・「僕が一番欲しかったもの」(槇原敬之)

◇ ◇ ◇

「満たされた時間・自分が喜ぶ時間を過ごすこと、生きていたいと思うこと」
「落ち込んだとき、寄り添ってくれた人たちがいてくれたこと」
「そのとき思ったことを、今ちゃんと伝えておくこと」

きっと本当は、どなたも話さない・話せないこともいろいろあるのだと思うけれど、大事なこと、素敵な姿を見せていただいた。
皆さんの晴れやかな表情にも、元気をもらえた一時間。
きっと全国に、こんなにたくさんの方が本当にいろいろながんを経験していて、でも溌溂と過ごしているということも改めて感じた番組だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?