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年始のCDとDVD

起きたのは6時前だった。立て続きにコーヒーを3杯飲む。昨日はブックオフオンラインで注文していた商品が、東成郵便局に朝の6時過ぎに到着していたのに、届いたのは21時だった。なぜそうなったのか郵便局に問い合せてみると、一度配達しに来たのに持ち帰ってしまったとのこと。私は自宅にいたし、不在票も入ってなかったので不思議なことである。短気な人間なら切れていたかもしれない。そこは温厚な私なので何事もなかったかのように恐縮している郵便局員から受け取った。怒らない、怒らない。断酒4日目。
いま、「Fool's mate」1989年1月号を読んでいるのだが、その中に全国のレコードショップを紹介したコーナーがある。今もまだあるのかわからないが、思い出に残っているのは京都の「ユリナレコード」。京都の新京極にある詩の小路ビルの4階にあって、高校時代、実家に帰省した時にわざわざ京都まで行ってインディーズやUKハードコアパンクのレコードを買った。残念ながら今はもうない。「UK EDISON」は西新宿のレコード屋街に本店があって、大学生の時、そのあたりのレコード屋にマニアックなレコードを求めて彷徨ったのだが、青森店もあって、高校時代、友人と蔵王にスキーに行った帰りに青函連絡船に乗る前に立ち寄って、バウハウスの2枚組ベストアルバムを買った。大阪では「KING KONG」が有名だが、浪人時代によく通ったのは梅田の「SOLEIL」である。ここではカレント93の300枚限定シリアルナンバー入りの7000円した2枚組アルバムを買ったのをはじめ、ノイズ・インダストリアルのレコードをよく買った。ここももうない。
11時半にヤフオクで落札したDVDプレーヤーが届いたので、さっそく、昨日、ブックオフオンラインで注文していて届いた「アザー・ファイナル」と、リモコンがなかったので見られなかったニコの「Underground Experience +Heroine」の「Underground Experience」の部分と「放射性廃棄物 ~終わらない悪夢~」を見る。

「アザー・ファイナル」は、2002年6月30日、日韓共催のサッカーワールドカップの決勝戦が横浜市の横浜国際総合競技場で行われた同じ日に、ブータンの首都ティンプーのチャンリミタン・スタジアムで、当時FIFAランキング202位のブータンと203位のモントセラトの間で行われたFIFA公認の国際Aマッチのサッカーの試合をドキュメンタリーとして映像化したヨハン・クレイマー監督、ヨハン・クレイマー、ROBOT製作による蘭・日合作の映画である。「もう一つの決勝戦」とも呼ばれ、試合は4-0でブータンが勝利したが、トロフィーは2つに分割され両チームに分け与えられた。
1985年製作の「HEROINE」は、マンチェスターのライブラリー・シアターで行われたアコースティック・ライブの模様を収録。ニコの圧倒的な歌声が、歓喜と絶望の間を彷徨うかのごとくメランコリックに響き渡り、観る者の感動を誘う。さらに、「AN UNDERGROUND EXPERIENCE」とは別に、特典映像として本作で初めて公開となる貴重なインタビューが収録された。
「放射性廃棄物 ~終わらない悪夢~」は、福島の原発事故で初めて脚光を浴びた核燃料プールの中に眠る極めて危険な使用済み核燃料、それらの最終的な行き先は?と問う。 数十万年にもわたり放射能を撒き散らし続ける核廃棄物の最終的な処理方法も定まらないまま、未来に危機を先延ばしにして原発を推進してきた矛盾、その矛盾を知りつつ隠蔽を続ける原子力産業そして各国政府の[不都合な真実」を白日の下にさらした渾身のドキュメンタリーである。テレビで原発事故後にオンエアされるや、内部被爆、低線量被爆の問題から、最近その名をよく見聞きする原子力企業アレバ社が行っている核再処理の実態までも丁寧に明かしてゆくその内容に、ネット上などで大きな反響を巻き起こした。製作は極めて良質なドキュメンタリーで知られるドイツ=フランス共同TV局アルテ社だ。原発は稼動する限り常に核廃棄物を生み出し続ける。そしてひとたび原発事故が起これば瞬時にそれらは巨大な凶器となり牙をむく。事故がない状態でさえも低レベル放射性物質の投棄などにより常に汚染を広げているのが実態だ。取材班は原発の生み出した過去の悲劇から未来に待ち受ける危機にまでタブーなく踏み込む。アメリカ原爆開発のためのプルトニウム製造工場からは、閉鎖された今もなお大量の核廃棄物が土壌に溶け出し川に流れ込み魚を汚染している。ロシアで50年以上前に起こった核施設の爆発事故現場近くの村では内部被爆による住民の健康被害が今も続く。取材班は丹念にそれぞれの地で汚染状況を計測し土壌サンプルを研究所に持ち帰り恐るべき結果を報告する。これを見れば福島の事態が数年単位で収束するなどありえないことが誰の目にも明らかであろう。
とりあえず一通りDVDを見たあと、ちょっと仮眠しようと思って処方されている睡眠薬のフルセットを飲んだのだが、18時前にまた起きてしまった。それからは、ツイッターやアマゾンを見ながら、DVDプレーヤーが壊れていて聴けなかったCDを聴くことにした。BiS&非常階段の「Bis階段」や、マニュエル・ゲッチングの「Ashra New Age of the Earth」、フレッド・フリスの「nous autres」は一度聴いているのだが、あとCDが10枚溜まっているのである。
まずは、ピーター・マーフィーの「Love Hysteria」と「Holy Smoke」である。ピーター・マーフィーは、バウハウス解散後、元ジャパンのミック・カーンと組みユニット「ダリズ・カー」を結成して、1984年にオリエンタリズム溢れるアルバム「ウェイキング・アワー」を発表するが直後に解散し、本格的にソロ活動をスタートさせている。「Love Hysteria」は1988年、「Holy Smoke」は1992年のアルバムだ。近年では2011年に「Ninth」というアルバム(私は持っていない)を出しているが、それ以降の活動はわからない。
次にオール・アバウト・イヴのファーストアルバムの「All About Eve」。オール・アバウト・イヴは荘厳でクラシカルな優しい曲調を特徴とする叙情的なゴス・バンドの代表格である。プログレの文脈で語られることもあるが、ゴス・バンドとの関わりが深く、ゴスの文脈の中で取り上げられることが多い。ゴスとはゴシック・ロックの略で、1970年代に誕生した、ポストパンクやオルタナティヴ・ロックのサブジャンルの一つである。暗いテーマと、ゴシック・ホラーやロマンチシズム、実存主義哲学やニヒリズムといった知的なものを扱う一連のバンドを言う。ゴシック・ロックによって、ゴス文化は、ゴス・クラブやゴシック・ファッション、ゴス専門雑誌などの発展を見せた。ヴォーカルのジュリアンヌ・リーガンを中心にイギリスで結成。インディーズ・レーベルから2枚のシングルをリリースした後、ミッションのウェイン・ハッセイと知り合ったことでウェイン・ハッセイのプロデュースの下シングルをリリース、ミッションのツアー・サポートを務める等し、一躍メジャー・バンドの仲間入りを果たした。

現在、23時11分。「Fool's mate」1989年1月号を読み終えて、「Fool's mate」1986年3月号を読んでいる。サイキックTVが来日した時で、ジェネシス・P・オリッジのインタビューが載っていて、合わせてライブレポートがあった。ライブでは前座の山塚アイの「はなたらし」が爆弾を持ち込んで出演中止になった。ジェネシス・P・オリッジは新興宗教団体テンプル・オブ・サイキック・ユースの創始者としても知られ、性別に関してはサード・ジェンダーを自認している。ちなみに、テンプル・オブ・サイキック・ユースは黒魔術、性魔術にもとづく自己変革を目指した団体で、この活動のため、ジェネシス・P・オリッジはイギリス国外退去処分をうけ、現在の居住地のニューヨークに移ることとなる。


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