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台湾旅行1日目(後編)

夜7時半、我々一行はホテルのロビーに集まり、士林夜市に行くことになった。ホテルから歩いて地下鉄淡水線の中山駅に行き、地下鉄に乗って4駅目が士林夜市の玄関口剣潭駅である。台北の地下鉄は車内で飲食してはいけない。また、ブルーのシートは優先座席なので座ってはならない。この2つを覚えておけば台北観光はできる。
夜市は、主に中華圏や東南アジアを中心に、夕方から真夜中に営業する屋台、露店、雑貨、売店、ショップ(服屋)、移動販売など、いろいろな日用品や飲食のサービスを提供するために集められて自然に作られたエリアであり、昼間の暑さを避けて比較的快適な夜に外出するために発展している。 夜市にも種類があって、台湾では国内外を問わずに多くの人を集めようとする観光夜市、学生を対象として学校の周りに発展した学生夜市、屋台を中心とした屋台夜市の3つがある。台北市内あるいは近郊では、観光夜市として、士林夜市(台北市・劍潭駅)、饒河街観光夜市(台北市・松山駅)、華西街夜市及び萬華夜市(台北市・龍山寺駅)、臨江街夜市(別名:通化街夜市)(台北市・六張犂駅或いは市政府駅)、廟口夜市(基隆市)、楽華夜市(台北県永和市・頂渓駅)、興南夜市(台北県中和市・南勢角駅)、三和夜市(台北県三重市・台北橋駅)、英專路夜市(台北県淡水郷・淡水駅)、桃園觀光夜市(桃園県桃園市)、新明觀光夜市(桃園県中壢市)。学生夜市として公館夜市(台北市・台湾大学・公館駅)、中原夜市(桃園県中壢市・中原大学)、清大夜市(新竹市・清華大学)。屋台夜市として寧夏夜市(台北市・双連駅)があって、それぞれ違った雰囲気を持っている。中でも士林夜市は台北最大で、台北観光では外せない。
剣潭駅で地下鉄を降りた我々は入口まで一緒に行って、その後は待ち合わせ時間までそれぞれが行動するということになり、私はMsのオーナーのM氏とY子さんの3人で夜市を散策することになった。
夜市の入口を入ると、常設店舗の前などの路上に小吃と呼ばれる飲食物や衣料品、生活雑貨、遊戯などの様々な屋台が所狭しと出店し、多くの来客で賑わっていた。日本人観光客も多く訪れることから、多くの店では日本語が通じ、日本語のメニューも用意してある。買い物が苦手な私は、もちろん買い物目当てではない。山のように積まれた衣服が高いのか安いのかも一向にわからない。あくまでも観光目的だった。途中に慈誠宮などのお寺もあるが夜なのでもちろん閉まっている。
士林夜市は台北市最大の夜市であり、主に二つのエリアに分けられている。一つは、傳統陽明戲院の周辺から、大南路沿いの慈誠宮一帯までの区域。もう一つは、士林市場に位置し、集中管理されている美食街だ。美食に関しては、「大餅包小餅」や、「大腸包小腸」、「生炒花枝」、「蚵仔煎」、「士林大香腸」、「藥燉排骨」、「生炒花枝」、「水煎包」、「青蛙下蛋」、「蔥油餅」、「泡泡冰」、「豪大大雞排」などがあり、特に「鶏排」は士林夜市に来たら絶対食べないといけないらしく、合わせ場所の近くに士林豪大大鶏排という有名な店があって、M氏とY子さんは待ち並んで買って齧り付いていた。これは何かというと士林夜市を代表すると言っても過言ではない特大サイズのスパイシーな鶏排で、店の前は大鶏排(55元)を買い求める人の長い行列と、記念撮影をする人たちでいつも大混雑だ。
マンゴーかき氷(雪片冰)などもあったが、その大きさに圧倒されて食べる気がしない。雪片冰とは普通の氷ではなく牛乳で作った氷を使ったかき氷のこと。きめ細かい真っ白な氷は口の中に入れると牛乳のコクのある甘さがある。店では絶対に人工色素や防腐剤を入れないというこだわりがあり、店長は毎朝早くから準備を始め、緑豆、小豆、タピオカなど、朝準備したものをその日の内に使われるらしい。
私はというと、グルメも買い物もせずにずっと雰囲気を楽しんだだけだった。なにせ節約旅行なのだから。一通りの観光を済ませた私たちはまた地下鉄の淡水線剣潭駅まで引き返し、ホテルへ戻ることになった。しかし、私とTちゃん以外の5人はその後、ホテルに近いもうひとつの夜市へ行くとのことなのでまた別行動に。私とTちゃんはそのまま中山駅へ戻ってホテルへ。ところが、中山駅を出たところで道に迷ってしまった。
結局はちゃんとホテルに帰り着いたのだが、途中で薄暗い通りを通ることになった。と言っても台湾はそれほど治安は悪くない。マニラなどに比べたら安全だ。ホテルに着く前にスーパーマーケットに立ち寄って1本28元の台湾ビールを2本買って帰り、ホテルの部屋でそのビールでハルシオンを1錠飲んだところで眠ってしまった。

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