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優良顧客を知り、ファン度を高めていくために 〜ロイヤルクラスタプロジェクト(LCP)実践編〜

こんにちは、ペンシルです✍️


先日、既存顧客からの売上最大化というテーマで
「ロイヤルクラスタプロジェクト(LCP)」という取り組みを紹介しました。
(前回の記事:既存顧客からの売上を最大化するためにすべきこと〜ロイヤルクラスタプロジェクト(LCP)ポリシー編〜


今回は、これを実践するサポートとして


・プロジェクトの全体像
・フェーズごとの進め方


をお伝えしたいと思います。


ロイヤルクラスタプロジェクト(LCP)の全体像
〜定義する・分ける・決める・観測する〜


ロイヤルクラスタプロジェクトの目的は、
「優良顧客をさらにファン化させ、優良顧客の見込み群を育成していくこと」です。


そのために、自社にいる優良顧客をクラスタに分け、特徴を把握し、
既存顧客の育成方針を明確にしていきます。


定まった育成方針をどのように実行するかというと
「各クラスタの特徴を念頭に置き、全体に対して施策を打つ」
という手法をおすすめします。
施策を打った上で、優良顧客や見込み群の割合がどう動いたかを見るほうが
結果が早く得られることになり、早くPDCAを回すことができます。


全体像のまとめ


要素をまとめると、


・優良顧客をクラスタに分ける
・クラスタの特徴を把握し施策優先度を決める
・全体に対して施策を実行する
・結果を観測してPDCAを回す


が おおまかなLCP(ロイヤルクラスタプロジェクト)の全体像になります。


プロジェクトの進め方

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プロジェクトは主に、以下の手順で進みます。


1)優良顧客を「定義する」「分類する」
2)ファンアクションを「想定する」
3)施策優先度を「決定する」
4)全体に対して施策を「実行する」
5)優良顧客と優良顧客見込み群を「観測する」


1)〜 5)の詳細についてお伝えしていきます。


1)優良顧客を「定義する」「分類する」


【定義する】
あなたの顧客の「優良顧客」の定義は決まっていますか?


優良顧客の線引きは、LTVベースで全体の上位20%が目安です。
近い割合になっているか一度LTVを確認してみましょう。


【分類する】
定義ができたら、該当する優良顧客に紐づく
あらゆる定量データを集め、クラスタ分析を行いましょう。


優良顧客がいくつかのクラスタに分かれたら、
アンケートのフリーアンサーなどの定性データや
レジデント・キャラクターなどの情報を加えて
クラスタ像を補強します。


2)ファンアクションを「想定する」

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クラスタ像が明確になったら、


「各々のクラスタが自社ブランドのことを今より『いいな!』と
 感じたとき、どんなアクションを取るだろう?」


「より自社ブランドのファンになってくれたら、
 どんなアクションを取るだろう?」


ということをテーマにディスカッションをしましょう。
名付けて、ファンアクションの想定です。


このファンアクションは、施策の効果検証に活用します。
ファン育成施策が効果的に働いていれば、ファンアクションが増えると考え
LTV・ファンアクション数(率)の2つの軸で効果を測るのです。


あくまで「育成」施策ですから、
いま現在の優良顧客がたくさん起こしているアクション
=増やすべきファンアクション ではありません。


今よりもっとファン度が高まったことを測るために、
どんなアクションが増えるだろうか、を検討しましょう!


3)施策優先度を「決定する」


【スコアをつける】
各クラスタのファンアクションが想定できたら、
ファンアクションとLTVの結びつきの強さや
アクションの経験がある/ない人のLTVの差を比較するなどを行い
ファンアクションごとに点数を振っておきます。


これで定量的に施策の効果検証ができますね!


【優先順位を決める】
次に 具体的な育成施策案を検討したら、


より多くのクラスタに響くと考えられるもの
より強くクラスタに響くと考えられるもの
配点の高いファンアクションを引き出しそうなもの


を施策の優先度を高め、実行していきます。


4)優良顧客と優良顧客見込み群を「観測する」


施策の成果を把握するために、クラスタごとに
LTV✗ファンアクション点数で人数分布のマトリクス図を作ります。

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基本的には、
左下の、LTVが低くファンアクションも少ない層の割合を減らし、
右上の、LTVが高くファンアクションも多い層の割合が増やしていくと
施策の成果が上がったと評価できます。


また、施策を打つ前にこの分布を見ておくと、
ボトルネックを発見することができます。


LTVが優良顧客より低く顧客全体より高い 適切なラインで線引きした
「優良顧客見込み群」のマトリクスも作成し、
同様に変化を見ていくとよいです。


ここからは、


施策を打つ

クラスタ内のLTVとファンアクション点数を検証する

マトリクス図を更新する

分布の変化を見る


の流れでPDCAを回すことを繰り返し、
優良顧客育成を行っていきましょう。


自社の顧客をより深く理解する機会に

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全体の流れをお読みいただく中で感じられたかもしれませんが、
とにかく「優良顧客ってどんな人達だろう」を知り抜くプロジェクトです。


あらゆるデータを分析することで浮かび上がるものもあれば、
施策を打ってみて、その反応で知る姿もあります。


この機会に、あらゆる枠を超えてじっくりと顧客を見つめてみてはいかがでしょうか。


ファンアクションのディスカッションに、
コールセンターの担当メンバーを呼んで意見をもらう。


今まで集計していなかった「名指しのありがとう」の数を集めて分析してみる。


実際のお客様にインタビューをして、
クラスターの行動の裏側にある心理や性格まで深堀りしてみる。


そんなアクションをとることで、
これまで思いもよらなかった新たな発見があるかもしれません!


ご自身の顧客をより深く知る機会だと捉えて、
ぜひ思い切った取り組みをしてみるのがおすすめです。


ここまでお読みいただきありがとうございました。
みなさまのプロジェクト成功をお祈りしています!

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