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JAPANSHOP2023/IDMブース/スーパーペンギン解説動画

今回の動画は、2023年3月に開催されたJAPANSHOP内にあった「IDMブース」の解説動画です。
このJAPANSHOP、IDMブースには、日本全国から26の企業が参加。商空間に関わる素材を展示しています。このIDMの総合プロデュースを私の方で担当させていただきました。ブースの場所はJAPANSHOPの会場入口から入ってすぐ。入口目の前だから、来場者が集まって当然。なのですが、実は展示会ブースは「入口の前だから集客は安心」ではないのです。会場入口前のブース位置のことを当社では「スタートダッシュエリア」と言っているのですが、入口前だからこそ、来場者の気持ちはブースの奥の方にあって、素通りされる可能性が高くなってしまうのです。ですので、入口前と言っても、確実に集客するための、ブース上の工夫が必要になります。今回の動画では、この辺の考え方も説明しています。

1.IDMブースとは?

IDMとは「Interior Design Meeting」の略。日本にはインテリアの関連団体が数多く存在します。例えばJCD(日本商環境デザイン協会)やJIPA(日本インテリアプランナー協会)、JID(日本インテリアデザイナー協会)など。それら様々な協会の関係者が、横のつながりをつくって全体を緩やかにつなぐ集まりみたいなのがあったらいいよね、ということで結成されたのが、IDMです。メンバーはそれぞれの協会に所属する有志が集まっています。
IDMの詳細は下記HPをご覧ください。初のイベント開催は2018年に青山のSPIRALで行われました。それがきっかけでJAPANSHOPへの出展に結びつくんですね。

そして、そのIDMが日本全国から未来のインテリア空間の可能性を感じるような素材を集めてエリアを構成しているのが、JAPANSHOP内にあるIDMブースなのです。ちなみに、このIDMブースへの出展に関して公募は行っておらず、IDMに参加しているメンバーが日頃の業務の中で気になった素材・企業を報告し合いながら出展企業を決定しています。
IDMブースにご興味のある方は、IDM、もしくは私の方までご連絡ください。

JAPANSHOP入口前にあったIDMブース。26の企業が素材等を出展。
ブース入口にはタブロイドを山積みに。まずはブースに近づいてもらう役目を持っています。
ブースのそと外側(通側)は、オーガンジーを使用。内部がなんとなく見えるように。
ブースは周囲を囲まれているようにな配置に。この「囲われている感」が重要。

2.出展形式は、「展示台出展」と「スペース出展」

JAPANSHOPのIDMブースには2つの出展の形があります。それは、「展示台出展」と「スペース出展」。

ブースの中央は「展示台出展」のエリア。1200角の展示台が並びます。

「展示台出展」は1200角の正方形の展示台を用意していて、そこに出展物を置いていただく形式です。シンプルに1200角なのですが、実はこの展示台にも意味を持たせています。正方形の形状は、出展社と来場者が「直角ポジション」で会話ができるのです。そして、目の前にある素材などを見ながら、手に取りながら会話が可能です。しかも、その状態でも向かいなどからも別の来場者が展示素材を見ることができ、かつ、会話に入ることも可能。
シンプルに正方形なのですが、結構正方形の展示台って重宝するのです。私はこの正方形の展示台のことを「コミュニケーション型展示台」と言っていて時々展示ブースで使用しています。

金網を使った空間構成。「金網」とは思えませんよね。金網、実は奥が深いのです。

一方、「スペース出展」はW3000×D1500×H2700の空間が準備されており、そこへ出展者がデザイナーと組んで空間をつくる、というものです。その空間はデザイナーが様々に工夫をするので、見栄えのよい空間になっています。しかし、このままだとその出展はデザイナーの作品展になっています。そこで、その空間の前に展示台を設置して、そこにその空間を構成する素材を展示できるようにしました。この「手前にある展示台」がその出展社が出展で確実な成果を出すために大事なことなのです。

この「展示台出展」と「スペース出展」。IDMブース全体として集客を実現させるためにしている共通項は来場者の「滞留時間を延ばす」工夫をしている点です。会場入口から、「ものすごく人でにぎわっている場所」を見たらどうしても寄ってみたくなりますよね。その心理を活用しています。
さて、JAPANSHOP、IDMブースは来年2024年も参加予定です。来年はどんな素材が見つかるのでしょうか。

3.出展者概要

さて、それでは、ここでIDMブースに参加した企業の写真をいくつか掲載しておきましょう。何社かは動画の中で解説していますので、是非動画の方もご覧ください。

スペース出展

AnonimoDesignさん。ストリングスカーテンを用いた空間を作られています。
金照堂さん。有田焼のタイルを出展されていました。
金照堂さんは、手前の展示台にサンプルを置いています。
創意技巧さん。組子を用いた空間をデザインされています。
友禅工房久恒さん。加賀友禅を進化させて「立体友禅」に。当社スタッフの空間デザインです。
久恒さんも手前にサンプルを展示。
隅っこの方には当社ブースも。石川県かほし市の細巾織物とのコラボです。
当社ブースの前にも素材を山盛りに。

展示台出展

展示台出展は、限られた面積ですが、コミュニケーションのしやすさから多くの方の商談が弾んだようです。

石川技研さんは、電車の中などで使われているステンレスパイプの会社。今回それに様々な加工を施しています。


岩手から参加の幸呼来JAPANさん。「裂き織」という伝統技法のご紹介をされています。
空間デザイナー必携のツール。三角スケールのメーカーさん。滋賀県から参加です。


4.次回のJAPANSHOP

IDMブースは、次回のJAPANSHOP、2024年も参加予定。更に進化してお届けする予定です。もし、参加してみたい、という方がいらっしゃれば是非。大きくは出展募集を行っていませんが、下記より申し込みが可能です。ただし、事前審査があるため「必ず出展できる」というわけではないことをあらかじめご了承いただければ幸いです。

ブース中央に展示台出展を持ってくることで空間の広がりを作っています。
スペース出展はブース外周に配置。ブースに「囲われている感」を作っています。


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