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AIは医療情報探しを手伝ってくれるのか?

生成AIは人工知能ではない

と、話しをしてくれたのは、何十年前から大学で人工知能論をやっていた方。なんとなく言い方はわかる。巨大な検索機構を持って、世間で多く言われている返答を返してくれる(一般化)のが生成AIの返答。でもそれをうまく使っていくのが人間の方だという気がする。

医療情報探しを手伝わせた

ならば、気になる医療情報を探して、今、世間でどう言われているのかについて手軽に確認できるんじゃないのか。
ということで、以下の質問をフリーの生成AIに投げてみた。
「コーヒーとアルツハイマー病の因果関係を調べてほしい。どのような論文が見つかりますか?」
2023年8月に新しいメタ解析の論文が出てた。さて、どうするのかな?

ChatGTP

”私のデータは2022年1月までのものであり、最新の論文まで含まれていません。しかし、過去の研究では、コーヒー摂取とアルツハイマー病の発症との関連性についていくつかの研究が行われています。ただし、因果関係についてはまだ明確ではなく、調査結果が一貫していないことがあります。
一般的に、コーヒーに含まれるカフェインや抗酸化物質が、認知機能の改善や神経保護の可能性があるとされています。しかし、これらの効果がアルツハイマー病の発症を防ぐかどうかは、研究者たちの間でもまだ明確ではありません。
最新の研究や論文を探すためには、学術データベースや専門の医学ジャーナルを検索することがおすすめです。PubMedやScienceDirectなどのデータベースでキーワード「coffee and Alzheimer's disease」や「caffeine and cognitive function」などを使用して検索してみると、最新の研究論文にアクセスできるかもしれません。また、大学や研究機関のウェブサイトも有益な情報源となります。
ただし、科学研究は進化するものであり、最新の論文を確認することが重要です。”

BARD

”コーヒーとアルツハイマー病の因果関係を調べた論文は、以下のようなものがあります。
・Coffee consumption and risk of Alzheimer’s disease: A systematic review and meta-analysis (2023)
このメタアナリシスでは、11件の研究を対象に、コーヒー消費とアルツハイマー病発症リスクとの関連を検討しました。その結果、1日1~4杯のコーヒーを摂取する人は、摂取しない人に比べてアルツハイマー病発症リスクが21%低いことがわかりました。しかし、1日4杯以上のコーヒーを摂取する人は、摂取しない人に比べてアルツハイマー病発症リスクが14%高いことがわかりました。
・Coffee consumption and risk of Alzheimer’s disease: a dose-response meta-analysis (2022)
このメタアナリシスでは、10件の研究を対象に、コーヒー消費量とアルツハイマー病発症リスクとの関連を検討しました。その結果、コーヒー消費量が多いほど、アルツハイマー病発症リスクが低いことがわかりました。1日1~2杯のコーヒーを摂取する人は、摂取しない人に比べてアルツハイマー病発症リスクが15%低く、1日3~4杯のコーヒーを摂取する人は、摂取しない人に比べてアルツハイマー病発症リスクが25%低いことがわかりました。
・Caffeine and Alzheimer’s disease: A systematic review and meta-analysis (2021)
このメタアナリシスでは、13件の研究を対象に、カフェイン摂取とアルツハイマー病発症リスクとの関連を検討しました。その結果、カフェイン摂取量が多いほど、アルツハイマー病発症リスクが低いことがわかりました。1日300 mg以上のカフェインを摂取する人は、摂取しない人に比べてアルツハイマー病発症リスクが20%低いことがわかりました。
これらの論文の結果から、コーヒーやカフェインには、アルツハイマー病発症リスクを低下させる可能性があることが示唆されています。しかし、まだ研究が進んでおり、確実な因果関係を示すためには、さらなる研究が必要です。
具体的には、以下の点について、さらなる研究が必要です。
・コーヒーやカフェインのどのような成分がアルツハイマー病発症リスクを低下させるのか。
・コーヒーやカフェインの摂取量とアルツハイマー病発症リスクの関係は、どのような形状をしているのか。
・コーヒーやカフェインは、アルツハイマー病の進行を遅らせる効果もあるのか。
これらの点について、今後の研究で明らかになれば、コーヒーやカフェインは、アルツハイマー病の予防や治療に役立つ可能性があると考えられます。”

ClaudeAI

”はい、コーヒーとアルツハイマー病の関係について調べてみました。主な論文と結果は以下の通りです:
2010年のメタアナリシスでは、コーヒーを飲む量が多いほどアルツハイマー病のリスクが低下することが示されました。コーヒーに含まれるカフェインやアンチオキシダントが脳を保護する効果があると考えられています。
2012年の前向きコホート研究では、中高年のコーヒー飲用量が多いほど、その後のアルツハイマー病発症リスクが約65%低下することが報告されています。
一方で、コーヒーに含まれるカフェインだけでなく、社会的交流の機会がアルツハイマー病の予防につながるという指摘もあります。コーヒーを飲む習慣そのものが認知機能低下を防ぐ効果があるとの研究もあります。
しかしながら、コーヒーとアルツハイマー病の明確な因果関係は立証されていない部分もあるようです。さらなる研究が必要との意見もあります。
以上のように、コーヒー飲用とアルツハイマー病リスク低下の関連性を示す研究は多数ありますが、厳密な因果関係を証明した研究はまだ少ないようです。今後も引き続き、この関係のメカニズム解明が期待されています。”
(このあと根拠となった論文の出典がありました)

Bing

"コーヒーとアルツハイマー病の因果関係については、慶應義塾大学薬学部衛生化学講座教授の田村悦臣さんが行った研究1によると、コーヒーに含まれる成分がアルツハイマー病の原因の一つであるアミロイドβタンパク質の産生にかかわるβセクレターゼという酵素の働きを阻害し、アミロイドβタンパク質の量を減少させることが示唆されています。また、別の研究2では、1日3~5杯のコーヒーを飲む人は認知症またはアルツハイマー病と診断されるリスクが65%低かったと報告されています。ただし、コーヒーの摂取量が増えるとアルツハイマー病リスクが増加する可能性があるという研究結果もあります3。以上の論文が見つかりました。”

感想

ChatGTP3は捨ててるなあ。BARDは最も新しい論文を出してきました。次がClaudeAIかな。でもさすがに今年の8月出版の論文は出ませんでしたね。

まだまだ、実務にはなりませんが、返答としては十分な気がします。思うに、生成AIとのお付き合いは、「ばしっと回答をくれる先生」ではなく、「よくものを知っている友達、秘書」の役割のようかな。本質は生成AIとの「会話」にあるのではないかな、と思います。

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