見出し画像

#26 出会いをつくる

子どもたちがいろいろな方と出会う機会をつくることって教師の仕事の中でも結構大事だと思っています。
今回は本校の子どもたちと視覚障がいのある方との出会いについてです。

先日、障がい理解教育として視覚障がいのある方を学校にお招きして講演をしていただきました。

ユーモアいっぱいにお話されるので、子どもたちも楽しんで聞かせてもらいました。
「できないことはたしかにあるけど、できることだってたくさんある。」
「かわいそうだと思ってほしくはない。」
など、やはり直接聞くことで子どもたちに届いている感じがしました。

特に「見えなくなってよかったことってどんなことだと思う?」という問いに対しては僕自身も考え込んでしまいました。
その方は、「緊張しないこと」「見た目で判断しないこと」「しゃべるのが楽しくなったこと」などをあげられたあと、最後に「こうして学校に呼んでもらって、みなさんと出会えたこと」とお話されました。

すごく前向きで素敵な方だなと感じました。
これまでは見えないってかわいそうとしか思っていなかった子も、実際に出会って、直接話を聞くことで、新たに気づきを得ることができたようです。
やはりこのような出会いの機会をつくることって大事だなと思いました。

ただ、毎回そのような機会を作るのも難しいと思います。
そこでおすすめの絵本を紹介させていただきます。

「みえるとか みえないとか」です。
作者はヨシタケシンスケさんです。
主人公が宇宙旅行の中で、「ふつうであること」と「ちがうこと」について考えを巡らせるお話です。

子どもたちはよく「ふつう」という言葉を使いますが、「ふつう」とはいったいどんなことなのか、「ちがうこと」はいけないことなのか、そんなことを考えるきっかけになると思います。

物語の最後の方でこんな言葉が出てきます。
「おなじところを さがしながら ちがうところをおたがいに おもしろがればいい」

僕たちはどうしても周りと同じということに安心し、自分が周りとちがったら不安を感じてしまいます。
でも一人一人には絶対ちがいがあって、そのちがいがあるから面白いんですよね。

「きみはそれが好きなんだ。いいね。ぼくはこれが好き。」
「あなたはそう感じたのね。わたしはこう思うよ。」
こんな風にお互いを認め合えたら素敵だと思います。

そうしていくために、いろんな出会いをつくることや、いろんな角度から考えることを大事にしていきたいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?