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上野ひとり旅① 「モネ 連作の情景」展 図録を読んで振り返る

東京、上野へ一泊二日の旅に行ってきました。

モネ展→ローマ展→東博の東洋館
というルートです。

今日は「モネ 連作の情景」展について。


とにかく大人気!平日なのに人が多いモネ展

人が多いのが苦手なので、なるべく平日を狙って美術館に行きます。

この日ももちろん平日だったのですが、これは休日だとどんなになっちゃうんだろうというくらい人が多かったです。

会場は上野の森美術館です。
上野駅を公園口から出て左に歩いて行くとあります。
途中看板もあり、迷うことなく行けました。

にしても、本当に人が多かった。(←まだ言う)
「日本人はモネが好き」と職場(美術館)の学芸員の方も言っていたのですが、これほどまでとは。

神話とかキリスト教とか、時代背景みたいなものを知らなくてもステキだな、キレイだなって単純に思えるから、万人向けなのかな。

勝手なイメージですが、
モネのバッグとか小物はマダムが持っていそうです。

……………
上野の森美術館ロッカー事情

私はいつも荷物をロッカーに預けてから鑑賞するのですが、(スーツケースで旅するのが苦手で、いつもリュックがパンパンです)

この上野の森美術館は、建物の外にロッカーが並んでいました。(珍しいのかなぁ)

時間指定の列に並びチケットを一度見せてからロッカーに荷物をしまい、また列に戻るという流れで美術館に入りました。

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初来日のサロン落選の絵はドガみたいだった

初来日!とか、期間限定!とか、タイムセール!とかにめっぽう弱い40代主婦ですので、モネ展に行こうと思ったのは「初来日の絵がある」という謳い文句にのせられてでした。

是非とも拝ませていただきたいと思っていたその絵がこちら↓

建物の外壁を飾っていました

ど素人である私の率直な感想で、申し訳ないのですが、「ドガみたい」です。
(なんて言えるほどドガの絵のことを知ってる訳ではないのですが)

たぶん、黒い服がそう見えてしまう理由だと思います。

図録を読んでてしっくり来ないのが、この窓際の黒い服の女性が訪問客だということ。

食事の時間ってプライベートな時間だと思うのですが、別に呼ばれてきてる訳でもないのにこの訪問客、距離が近くないですか?

文化の違いなのかな。
日常生活の一コマなんだろうけど不思議。

その点については図録を読んでも何も書いてなかったので、私がヨーロッパの人たちの生活を知らないだけなのかしら。

病気がちな奥さんいるのに、なぜ?

モネの奇妙な家族について、山田五郎のyou tubeで知ってはいたのですが、

奥さんいるのに、他の女性を妊娠させて、子ども作って、しかも奥さん病気がちなのに、その連れ子も一緒に暮らすって⁈

どういうこと?

図録には義理の娘も含めてモネを支えた「ミューズたち」ってかっこよく書かれていたけれど、うーん。

私はまだピュアなのか。

ヨーロッパの巨匠たちのそういうところはついて行けないです。

嫌だなと思うけど惹かれてしまう絵

図録より
左《クルーズ渓谷、曇り》
右《クルーズ渓谷、日没》

どよーんとした色合いのこの2作品ですが、どうしてか惹かれるモノがあります。

図録の解説では、「草木が生えず岩がむき出しになった険しい風景とその強烈な色彩にすっかり興奮したモネ」とあり、この地域での滞在期間を延ばしたとまで書いてありました。

私なら
「早く帰ろう」
と言いたくなるような場所ですが、モネは興奮したようです。

あまり人を寄せ付けない場所がお好きだったということなのでしょうか。

けど、何故かこの2枚の絵に惹かれてしまいます。

この2枚とは対照的なのがこちら↓

図録より《ヴェンティミーリアの眺め》

モネは普段あまりピンクや青といった色を使わなかったようで、この絵を描くのは難しかったようです。

パリとは違い、この絵の地域はとても温暖なリゾート地です。
淡いピンクや山々の青、海のエメラルドグリーンがとても鮮やかだけど、少し控えめな感じがとても好きです。

図録だと右半分のページのようにアップされた画があるので、ありがたい。


見せるための絵

図録を読んでてやっぱりすごいなぁと思ったことがありました。

モネは目の前の現実を忠実に再現しようとしてはなかった、展示効果を意識して、制作に有利な位置にモノを配置したし、作品同士の調和を意識していた。

モネの関心は、作品がどう見られるかということだった。

とありました。

図録より
《積みわら》

恥ずかしながら、アートは難しいという先入観から、「アーティストにはこう見えてるんだろうからしょうがない」ぐらいにしか思っていませんでした。

絵と絵の「調和」や「どう見られるか」などちゃんと考えての作品なんだということを理解しました。

まとめ

初来日の絵が観れたこと、図録を読んでモネのことが少し分かったこと、(背景に戦争や鉄道の発達があったこと)など収穫は大きかった展覧会でした。

展覧会に行った当日のことを思い出しながら書きたかったのですが、人が多かったことしか思い出せず、やはり図録を購入しておいて良かったです。

(図録を読むのに、途中居眠り込みで一日がかりでしたが(・_・;)

図録を読んだ今、もう一度観に行きたい。いろいろ知った上で観るとまたおもしろそうですね!

そういえば、ポプラ並木の連作も何点か並んでないかなとちょっと期待していたのですが、今回の展覧会にはありませんでした。

いつか何枚か並んでいるのを観てみたいです。

……………

上野駅に着いてお腹ぺこぺこで食べたこの担々麺が美味しかったです↓

上野駅ビル、ecuteにあるT’sたんたん
なんと餃子も野菜だけでできてる

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