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散らないたんぽぽの綿毛|レジン製作|手順動画



たんぽぽレジンを作ったきっかけ

ものごごろつく前から、たんぽぽをふぅっと吹くのが好きな息子。まんまるのふわふわに、ふぅっと息を吹きかけると、ふわりと綿毛が空中に広がっていく風景は物語のようです。

このところ、UVレジンに楽しみを見つけていた私と息子。時間ができれば二人でとるに足らないものを作っては喜んでいました。息子がそのうち、たんぽぽの綿毛をレジンで固めたいといいました。

思い立ったが吉日。すぐ近くの大きな公園に行くといくつもの綿毛が出ていました。そーっと、そーっと家まで運び、干してみました。でも少しの風で散ってしまいます。

それでも綿毛が可愛くて、ばらばらの綿毛で小物を作って喜んでおりました。

はじめて採取してきた綿毛
中が空洞の球体を作って綿毛を入れてみました。
小物いろいろ。

丸いままの綿毛を維持するにはどうするか?

さんざん調べて、先人の知恵をいただきました。
綿毛になってしまったかわいい形態のものを採取してはいけないのです。開く前、綿毛のつぼみの状態で採る。綿毛が開いたら、形状記憶スプレーで固める。形状記憶スプレーってなんだろうと思ったら、身近にありました。ヘアスプレーです。見慣れたこれです↓


洗濯物の代わりに干されたたんぽぽ
この状態で採ってきます。

息子も過集中ですが、私も負けない過集中であります。このあたりから私の頭の中はたんぽぽの綿毛しか詰まっていません。寝ても覚めてもたんぽぽとレジン。

たんぽぽが干してあるので、窓を大きく開けられないし、エアコンも弱くしかつけられません。生活が不自由・・・。でもそこで生活を優先できないのが発達家族です。いいんです。不自由でもたんぽぽが優先です。

息子は学校帰りにたんぽぽを見つけると採り、電車とバスを乗り継きながら握りしめて帰ってくるようになりました。歩き通学ならまだわかるけど、電車通学でたんぽぽを握りしめる中3ってどうでしょうか。

学校帰りに採ってきたたんぽぽと息子の手

はじめにわかったことはUVレジンでは大きくて硬化不良を起こしやすい。ならば2液レジンでやってみましょう。見るのも触るのもはじめて。ここから怒涛の失敗の連続となります。

その中でもやっと一個できたかも!とモールドを開封してみると、無事に思えた種子が一部落ちてしまっていました。
でもそれを見た息子が
「それ僕が欲しい。とっても可愛い。種子が旅立ってしまう途中なんだよ」
と言って価値を付加してくれました。

種子落ちしてしまったたんぽぽレジン
・・・ではなくて、
旅立つ途中の綿毛です。

繰り返し失敗したので、失敗パターンをまとめます。

こうすると失敗するパターン

  1. スプレーをかけていない

  2. 乾燥しすぎている

  3. 綿毛をレジンに沈めるときの力加減と沈める深さ

  4. レジン液を上からかけた際の重さ

  5. 2液の攪拌不足

  6. モールド直接に原液をそそぎ混ぜる


5の2液の攪拌不足ですが、ちゃんとふたつの液が混ざっていない失敗が1番悲惨でした。もしもレジン液をこぼしてしまっても、固まってから片付ければそんなに難しくないのですが、硬化不良になってしまった場合はもう固まらないのです。モールドにドロドロと残ってしまったレジン液の始末はどうしたら良いのか。(下の「レジンの片付け方」に書きます。)

攪拌は気泡の発生とセットになるので、気泡が入るのを嫌がって攪拌を減らすと固まらないのでもともこもありません。どのくらい混ぜると失敗しないかというと、それはたぶん容器の形状や混ぜる器具や温度にもよるのだと思うので、ここは大雑把に「好きな曲、2曲ぶん」としました。歌いながら混ぜて、曲が終わったら終わり。

6のモールドに直接に原液を注いではならない件ですが、私のように雑な人間以外はしないと思いますが、モールドに直接いれてかき混ぜると、モールドに触れる面に混ぜ切らなかった液が膜のように残り一部だけ硬化不良となりました。
違う容器で混ぜると、注ぎ変えたときに底まで全部攪拌されるようです。

硬化不良になったレジンの片付け方

まったくレジンをしらない私から見ると、強い汚れでも家にある洗剤をたっぷりかけたら落ちるイメージでした。レジンは生活のなかで普段は出会わない溶液です。洗剤などでは落ちない油の塊だと思っていいようです。
ではどうしたらよいか? 
基本、紙で拭き取ります。拭いてるうちに気が付きましたが、レジン自身の溶剤の力で自分を落とす気がします。しっかり紙で拭くと、なにも残らず拭き取れ、カップもモールドもつるつるになりました。
(素手で触れると危険な溶剤ですから、捨てたあとのゴミ回収業者さんのことも頭にいれて、拭いた紙は密封して捨てることも大切だと思います。)
それでも最後に拭きあげたい場合は、アセトンで拭きます。我が家にはアセトンがなかったのでエタノールで拭きました。

しっかり固まり、種子もばらばらにならないコツ

  1. しっかり混ぜる

  2. 硬化までの時間を意識する

  3. 綿毛を種子ぶぶんまでスプレーで固めておく

  4. 綿毛に力を一切かけない

  5. 4から綿毛の上からレジン液をそそぐときには棒を伝わせる

  6. 溶剤は秤で正確に測る

干してスプレーも終わっている綿毛

レジン製作の実際の手順

レジン液を図る、攪拌する、モールドに注ぐ、綿毛をいれる、硬化する。
こんな感じです。混ぜてからだいたい30分で硬化が始まるので(溶液によって違います)、それまでに終えねばなりません。

実際の手順を撮影して動画にしました。
わかっていまえばゼリーやプリンを作るようなものだと思います。
(と言っても、溶剤はかならず手袋をして扱ってくださいね)
こちらです↓

硬化時間がすぎて、モールドを触ると柔らかかったら失敗です。開ける時はこぼれても大丈夫な場所で開けてください。かちかちに固まっていたら、わくわくして開けます。そーっと覗いて、種子がぬけていないと嬉しくて飛び跳ねたい気持ちになります。

動画ではバリとりまではやっていません。硬化部分だけです。バリとりペンチで切り、やすりをかけて磨き上げます。

たんぽぽの次はなにをやろうか?と息子に言ったら、
「てんとう虫!」
と言いました。いや、それはちょっとお母さん無理かな!

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