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THE VOYAGE アポロ特別号

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#お知らせ

エイハブの六分儀 ~7月の星空案内~

『天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に出でし月かも』 百人一首にある和歌ですから一度は耳にしたことがあるかと思います。PEQUOD内で開催される天体観望会を「仲麻呂会」と呼んでいます。アメリカ、イギリス、日本各地それぞれ離れた地で星空を見上げよう、という趣旨で発足者および命名者は小野さんです。 この和歌を詠んだ安倍仲麿(百人一首での表記)は平安時代に遣唐使として唐に渡り、時の玄宗皇帝に仕え当時の著名な李白といった詩人とも交流があったそうです。長年の宮廷での勤めを終

アポロから超小型衛星へ〜宇宙には人類の哲学を高める力を持っている

現在、宇宙開発の第一線で活躍している技術者や科学者の中には、50年前にアポロの「洗礼」を受けてこの道を選んだ人が多くいます。小野雅裕さんの恩師である東大の中須賀真一先生もその一人。今回は小野さんが Skype 越しに中須賀先生にインタビューし、アポロの思い出から現在のキャリアに繋がるまでの紆余曲折、そして未来のビジョンについて語ってもらいました。 アポロの洗礼 「おう小野くん、なかなか頑張っているみたいだね。」 Skype の向こうには、15年前と何も変わらない、軽快な関

月着陸50周年〜僕とあなたの「小さな一歩」

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ。」 1969年7月20日、ニール・アームストロングが人類ではじめて月に足跡を残した時、そう言いました。 あれから50年。人類は、僕たちは、どう変わったでしょうか? 文明の、地球の、宇宙の、大きな流れの中で、僕たちはそれぞれ小さな、しかしかけがえのない人生を送っています。人生とはいわば、「人類にとっては小さな一歩だが、一人の人間にとっては偉大な飛躍」をいくつも刻んでいくことです。 僕の家には3歳の女の子が