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宇宙飛行士応援!リポビタン JELLY FOR SPACEと熱き応援団たち-中編-[榎木谷 海]

 10月初旬の雨で急激に気温が低下し、あたりはすっかり夏から秋の風景に変わりましたね。季節の移ろいは本当に早いもので、大正製薬株式会社マーケティング本部マーケティングPR部の田原陽子さんに宇宙日本食である「リポビタン JELLY FOR SPACE」(宇宙日本食の区分:飲料)についてインタビューさせていただいてからすでに4ヶ月が経過しました。
前回の記事では、「リポビタン JELLY FOR SPACE」の開発秘話に焦点を当てましたが、今回はリポビタン JELLY FOR SPACEが宇宙に行く日についてお届けいたします。あのインタビューで私が受けた、月日が経っても色褪せない感動を、そのまま皆様にお伝えできればと思います。
前回の記事からご覧になられたい方は、こちらをお先にご一読ください。

田原さん(下)へのインタビューの様子。
右上は本記事の執筆を担当した榎木谷。

宇宙に行く日
 さて、これまで色々と開発秘話について話してきましたが、やっぱり一番気になるのは「いつ、リポビタン JELLY FOR SPACEが宇宙に行くか」ですよね。田原さんへの取材を行う前に、あらゆる媒体の色々な記事を拝読しましたが、リポビタン JELLY FOR SPACEが宇宙で「食べられた」、もしくは「食べられる予定である」という記事は見つけられませんでした。
そこで、「すでに、宇宙に行っていますか?まだでしたら、いつ頃を考えているのか教えていただけますか?」とド直球の質問をさせていただいたところ、快く回答してくださいました。

認証を得て そこが終わりじゃない
取材当日の2022年6月は、リポビタン JELLY FOR SPACEが宇宙日本食の認証を得てからまだ半年の時点でした。現在宇宙日本食の認証を得ているのは、50品目(28社/団体 2022年10月現在)あります。その全てが宇宙に運ばれ、宇宙飛行士の口に届くわけではありません。
日本人宇宙飛行士の方が国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在に行くことが決定し、実際にISSに搭乗する宇宙飛行士の試食結果やISSへの搭載量、宇宙機の種類(国内から打ち上げるか国外からか)などの事情を考慮し、JAXAが決定した宇宙日本食だけが宇宙に行くことができるのです。
私たち、作り手側では決めることができません。心の中で「選んでいただけますように!」と願うしかないと、田原さんはおっしゃられていました。その超重要なセレクションの過程ですが、メーカーさえも教えてもらえないそうです。選ばれたかどうかは、世間のみなさんと同じタイミングで知ることになるのだとか。一番気になるところなのに!

初めて知って驚いたのですが、認証を得てから5年間のみ宇宙日本食としての資格があるそうです。認証を得るためにあんなに頑張ったのに、期間限定の認証だったなんて。それだけ、さまざまな制約が宇宙日本食にはあるのでしょう。その5年間は、いつ声をかけられてもしっかりと提供できるよう万全の体制で、待ち構えているそうです。
田原さんは「これからは毎年のように、日本人宇宙飛行士が活躍される予定になっている。宇宙に人類が行くという実感が着々と湧いている。認証を得てそこが終わりじゃない。実際に日本人が宇宙で活躍するときにお役に立てるかどうかが大切。」と熱く語ってくださいました。

宇宙へ
 2022年10月6日、日本人宇宙飛行士の若田光一さんを乗せたスペースX社の宇宙船「クルードラゴン宇宙船運用5号機」がアメリカフロリダ州のケネディー宇宙センターから打ち上げられ、翌日の7日にISSに到着しました。
若田さんは今回5回目の飛行で日本人最多となります。8年ぶりの宇宙ステーションに着いた時に投稿した若田さんの「懐かしい出張先に戻ってきた印象です(一部抜粋)」というツイートが話題になっていましたね。
私は打ち上げの様子をYouTubeで拝見していましたが、空に向かって打ち上げられるロケットに人が乗っているなんて、いまだに信じがたいと思ってしまいます。
さて、なぜこの話題をしているかと言いますと、そうです。そうなんです!なんと、若田さんの長期滞在ミッションの搭載品としてリポビタン JELLY FOR SPACEも宇宙に行くことに!
おめでとうございます!!
読者の皆さんは、前編で『選ばれるかどうか願っている』と言っていたのにもう?と思うかもしれませんが、4ヶ月前に取材をさせていただき、ちょうど記事に起こしていた私にとって非常にタイムリーな出来事でした。
それを聞いた時に本当に嬉しくて、猛スピードで記事を執筆したのですが、あまりに興奮状態だったので文章が支離滅裂になっている箇所がいくつかあって、後で読み返しながらたくさん修正しました(笑)取材として関わった私ですらそういう状態だったので、当事者の田原さんはじめリポD SPACE PROJECTの皆さんの喜びは、私では想像できないほどだったことでしょう。認証から約10ヶ月、開発から数えると約3年半、構想からですともっともっと長い年月でしょう。ようやく、宇宙に行くことになりました。
若田さんが宇宙空間でリポビタン JELLY FOR SPACEを召し上がる様子を、拝見できる日が待ち遠しいですね。

リポビタンD 指定医薬部外品 疲労回復 15歳以上1日1回1本
【リポD】宇宙応援部に投稿された
若田さんのISS到着を祝福するTwitterより

最後まで読んでくださりありがとうございます。今回は、リポビタン JELLY FOR SPACEが宇宙に行く日についてお話しました。
読者の皆様に、宇宙に行く日が決まったと知った時の私の興奮や、田原さんやリポD SPACE PROJECTの皆さんの喜びが伝わっていると嬉しいです。
来月の11月号では、後編として「リポD SPACE PROJECT」の反響についてお届けします。

田原 陽子(たはら ようこ)
大正製薬株式会社 マーケティング本部 マーケティングPR部
リポD SPACE PROJECT

法政大学卒。大正製薬入社。企業広報部門で社内広報と対外広報を担当。2005年、小惑星探査機「はやぶさ」とリポビタンDの出会いをきっかけに、宇宙開発をめざしてがんばる方々に魅了され、この分野の挑戦を応援することを社内に働きかける。2018年より、マーケティング本部でリポビタンDのPRを担当。全国から応援メッセージを集める活動を軸とした応援活動を開始。2020年には「リポD SPACE PROJECT」を発足。宇宙探査、有人宇宙、ロケット、天文、民間企業までさまざまな分野の挑戦を広く応援している。

■リポD SPACE PROJECTホームページ
https://brand.taisho.co.jp/lipovitan/lipod/space/
■PROJECTムービー
https://youtu.be/dx10JLnhV9M
■Twitter【リポD】宇宙応援部
https://twitter.com/Lipod_Utyu

榎木谷 海(えのきだに うみ)
総合研究大学院大学5年一貫博士課程3年。JAXA宇宙科学研究所に在籍し、赤外線天文学を専門としている。研究テーマは、銀河の形成進化と宇宙望遠鏡の装置開発。

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