How My Heart Sings(和訳)

こんばんは!

前回に引き続きジャズスタンダードの日本語訳を紹介します。
気づけばこの歌を口ずさんでしまう今日この頃…。
メロディは言わずもがな、訳してみたら歌詞も素晴らしかった!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

How My Heart Sings
作曲:Earl Zindars 作詞:Earl Zindars? Kim Parker?

When I Close my eyes and I see your face
目を閉じて君の顔を思い浮かべて

and I reminisce about our last embrace
そしてこの間抱き合ったことを思い出す時

a warmth deep inside me fills my being with a glow
私の心の奥深くにある熱が、私の全身にほとばしるの

just like the feeling that makes me love you so
まるで君を愛する時と同じ気持ち

and my heart sings softly joyously
そして私の心は軽やかに嬉しそうに歌う

harmonizing just like you and me
君と私みたいに共鳴している

in the world that's made up your magic comings and goings
that can desappear at will
君が魔法のように行ったり来たりするたびに気まぐれに消えてしまうこの世界では

there's so little time to play our plaintive little tune
二人のもの悲しい曲は少しの時間しか奏でられないのに

but how my heart sings and it's singing still
なぜだか私の心は歌い、そして今も歌い続けている

ーーーーーーーーーーーーーーーー

この曲かなり好きなのですが、なぜかボーカル入りのテイクが少なく、私が探した限りだとネットでも他に和訳しているサイトが見つかりませんでした。(歌詞も聞き取り)

いつもは他のサイトをチラ見しつつ意味の全体像だけざっと把握してから自分なりに訳しているのですが、今回はそれがなかったので本当にゼロからの日本語訳です。なので間違っていたらすみません!ちなみに意訳なので文法通りでもありません。妄想も入っています!!

ということで、こいつはこう解釈したのね~ぐらいの軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。

ちなみに実は歌詞自体も歌われているものが複数種類あって、私が知っているだけでも3種類あります(!?) 今回は一番しっくり来ているKim Parker with the Tommy Flanagan Trioの”Good Girl”というアルバムに収録されているバージョンを訳しました。

しかしゼロから訳すのは難しいですね…。かなり頭捻りました。

ということで、歌詞について。

愛する人と一緒に過ごした翌日、一人になった今でも、あの時間を思い出してはドキドキしている恋心を歌っています。

実際に一緒にいられる時間はとても短くて早く過ぎてしまうのに、この胸の高鳴りだけはなぜかあの時と変わらず続いている。
("but how"は「けどどうやって?」→「けどなぜか~」と訳しています。"but"が肝な気がします。)

ぱっと見なんだか幸せそうな恋をしているなぁとも思っちゃいますが、不穏な想像力を掻き立ててくるのが後半部の"plaintive"というワード。("plaintive"は、「哀れな」とか「物悲しい」という意味の単語です。)

え、なんで急に悲しいの?

例えば一つ前の部分、"in the world that's made up your magic comings and goingsthat can desappear at will"と合わせて考えてみると、

一緒にいる時間が相手次第で気まぐれに終わってしまうということは、
自分からは会いたい時に会えない関係ってこと?
つまり表立っては会うのは許されない関係なのかな?
もしくは本命ではなく遊ばれている??

などと色々想像してしまいます。

ただいずれにしても、叶わない恋ですよね。

先ほど"but"が肝だと言ったのですが、上記のことを考えると、この"but"は「一緒にいる時間は終わったのに」というだけでなく、「決して叶うことのない恋なのに」ということでもあるのかなと思っています。

決して実らない恋だと分かっているのに、君との時間を思い出す度に、どうしても心が幸せそうに高鳴ってしまう。

幸せそうに…?いや、幸せなわけあるいかい!
本当は愚かで哀れでしかないのに
それでもどうして私の心は軽やかに歌っているのです。
くうぅ~~(急に語彙力喪失)

自分自身で哀れだと分かっていても、それでも止められない恋心というのが痛々しいほどに胸に響いてきます。

こういう一曲の中で、ドラマのように一筋縄ではいかない展開がある歌って堪らないですよね…。

もっとボーカル曲としても取り上げられてほしいー!

今回は以上です。ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?