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余韻冷めやらぬ

先日観に行った『哀れなるものたち』の余韻が冷めない。
というか、余韻が強くなってきている。

前回も書いた通り船上でのマダムとのシーンは一番好きだが、他にも好きなところがたくさんある。

そのひとつがダンス。
まだ動作にぎこちのなさがあるベラが音楽に触発されて自然と踊り出すシーン。

架空の楽器が奏でるメロディに合わせてひとりで踊り出す。
しかし、させじとポケットに手を入れ、ステップを踏みつつベラに捻り寄るダンカン。

ダンカンにエスコート(と言うなの矯正)を受けつつ、しばらくはふたり踊るが、またベラは自分の世界へ。

すかさず踊りながら追いかけてくるダンカン。
面白すぎる。
ダンスシーンは公式の動画でご覧いただけます。
何度も見返してしまう!


そして、動画でも確認できる架空の楽器と音楽についてのインタビューが。

そう、音楽もとても良かったのだ!
わたしは音楽に詳しくないのだけど、いいと思うものはいい!
不思議なリズム、調和がとれてないようで、でも心地が良い。
エンディングまでしっかり堪能して帰った。


エンディングといえば、原作と映画では結末が違う。
というか、原作のラストはかなり混み合っており、読み手もかなり混乱すると思うし、読み手によって捉え方が異なるとも思う。

ともあれ、映画のラストは好きだ。
やっぱりちょっと怖いけど。

作中たくさんベラの素敵な衣装が出てくるが(袖のすごいやつ)、ラストシーンではとてもシンプルな白いセーターと茶のスカートを身につけていた。
衣装の色やデザインにもベラの置かれているその時々の心情や状況が反映されているのだろうか。(ウェディングドレスの袖は一段と大きかったな)

19世紀の設定ではあるが、原作よりもっと独創性の高い映画ではこの衣装が本当に素敵。
『女王陛下のお気に入り』でも衣装は素晴らしかったけど、やはり今作が抜きに出る。

それから、最初のほうのモノクロの映像からカラーに変わっていくタイミングとか、もっとしっかり見返したい。

もう一度観に行きたいなぁ。行こうかなぁ。
まだ今年が始まってちょっとしか経ってないのに2024年のベスト映画になる確信。
今年は出だし早々当たり続きでいい感じ。

原作ももう一度しっかり読み返さねば。  
読みきれてないところ、あると思う。
わたし、結構速読なので。
漫画とかでもひとまず読んで、何度も読み返す感じです。

伝えたいところ、映画でも伝わっていると前回書いたが、色々内容は変わってるし、ベラの強さとか、人間関係とか映画版がかなり好きだった。
色々な記事を読んだらしき姉によると、ヨルゴスは本の中のベラをとても、かなり気に入っていたようなので、ベラ贔屓によりそうなったんだなと思えるシーンもあったよねと。
なるほど、壮大な二次創作といったところかも。

うん、とにかくまだまだ理解し足りてないところが沢山ありそう!
前回書いた感想はこちら

本も映画も一度では捉えきれない、だから面白い。




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