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新卒で入社した会社で適応障害を発症後、休職、転職を経験。障害への理解を深め、障害者採用枠で新たなスタート【わたしのキャリアストーリー#12】

パーソルダイバースでは、「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションに掲げ、多様な社員がはたらいています。 

 ”わたしのキャリアストーリー”では、多様性を尊重する組織で異なるバックグラウンドや経験を持つ社員が、どのように活躍し自己成長を遂げているのか、インタビューを通して紹介します。 

12回目は、パーソルダイバース 受託サービス第1本部 Staffing受託第一事業部に所属する山崎 慎介。

2020年に障害者採用でパーソルダイバースに入社した彼は、パーソルグループ各社から事務業務を受託する本部にて、人材派遣事業に関わる事務業務を担当しながら、現在は業務効率化プロジェクトを推進するメンバーとして活躍しています。

以前の職場では、人間関係に悩み、適応障害に苦しんだ経験があります。
「自分が何を大切にしてはたらき、どうすれば社会に貢献できるのか」と真剣に考え、障害者採用ではたらくことを選択しました。

現在の活躍に至るまでの苦労や、はたらく上での工夫、将来についてインタビューをしました。

※2024年3月取材当時の内容です。


【プロフィール】山崎 慎介 
新卒で大手電機メーカーの子会社に入社し8年間勤務。開発部門で製品開発を行う様々な部署を経験。しかし、適応障害を発症し1年間の休職を経て復職するも、後に退職し、別の企業に就職。
2020年にパーソルダイバースに入社。グループ内から受託する事務業務を担当。新規業務の立ち上げ、後輩への教育、業務効率化プロジェクトを推進するメンバーとして活躍しています。

職場でのコミュニケーションに悩み、適応障害を発症


―山崎さんの今までのご経歴について、教えていただけますか。

新卒で大手電機メーカーの子会社に入社し、新技術の開発部門に配属されました。
 
学生時代は、友人や周囲の人との関係性に悩んでも、ひどく落ち込むようなことはありませんでした。しかし、社会人になってからは、職場で上司や先輩とのコミュニケーションに苦労し、活躍している同期と自分を比較してしまい常にストレスを抱えていました。
 
入社5年目になるころ、突然会社に行くことが怖くなり、出社することができなくなりました。自分が病気なのではないかと不安になり、精神科を受診。適応障害の診断を受け、1年間休職をすることにしました。

―休職期間中は、どのように過ごしていましたか?

主治医の勧めもあり、休職期間中は医療機関が提供する復職支援施設に週5日(9時~16時)通うことにしました。その中で、復職後の再休職や精神面の不調の再発を防ぐための治療やプログラムを受けました。

その際に、発達障害の発達障害のアスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)傾向があると診断されました。それにより、他人の表情から感情を読み取ることが難しい、ということも明らかになりました。
 
当時は、自分の障害特性の理解が不足しており、このことがはたらきづらさに影響を与えていたことを自覚していませんでした。適応障害の症状に対する対策はできていましたが、自己理解が不十分なまま1年で復職を決意しました。

復職後の配属先は休職前と同じでしたが、担当業務に変化があり、非常に忙しい部署でした。私は復職したばかりであり、会社からは体調を優先するように指示されました。

そのため、同僚たちが忙しい中、自分だけが早く帰ることになると、悔しく思いました。

自分だってもっとはたらけるはずなのに…と、周りと自分の状況を比べてしまい、同時に本当に申し訳ない気持ちで、負い目に感じ、退職を決意しました。

―前職を離れた後、職業訓練校で生産管理を学ぶ決断をされましたが、どのような背景があったのでしょうか?

退職後は、自分の障害に向き合うことよりも、「周りの人に負い目を感じず、思いっきりはたらきたい」という強い意欲に駆られ、1年間職業訓練校に通い、生産管理を学びました。
当時は、スキルさえ身につければ、会社に貢献しながら全力ではたらくことができると信じていました。
 
その後、スカウト求人で見つけた自動車工場に障害のことは開示せずに、就業しましたが、再び職場の人間関係に悩み1年も経たないうちに退職しました。
 
このころから、仕事に対する価値観が変わり、今までの「とにかく思いっきりはたらく」という考え方よりも、「自分が何を大切にしてはたらき、どうすれば社会に貢献できるのか」という視点で考えるようになりました。

障害者採用枠で、安定就業できる環境で活躍の機会を広げる

―仕事に対する価値観の変化があり、障害者採用にキャリアチェンジしたんですね。

はい、そうです。その後、障害者採用で1年間の契約社員として事務業務を担当しました。障害を開示して、周囲のサポートを受けながらはたらくことで、長期的に就業するためのヒントが得ることができるだろうと考えたからです。しかし、その職場でも上司とのコミュニケーションに悩み、不調を感じ始めました。
 
その中で、復職支援施設での診断結果を思い出し、「他人の表情から感情を読み取れない」という特性が、これまでの職場でのはたらきづらさに影響していることに気づきました。
自分の特性を理解し、必要な配慮や対処法を考えることが長期的に就業に不可欠だと感じました。
 
そのため、上司の表情から感情を理解するために、周囲の人に上司に対してどう思ったか、ヒアリングをすることにしました。すると、自分が感じた感情と、周囲の人が感じた感情には違いがあり、「自分が感じたその人への感情が必ずしも正しいとは限らない」と気づき、自分の特性を受容し、配慮事項も明確になりました。その後も、契約満了後の次の転職に向けて、自己分析を重ね準備を進めていました。

―パーソルダイバースに入社を決めた理由を教えてください。

転職活動期間中は、特例子会社であるパーソルダイバースのほかにも、一般企業の障害者採用の面接も受けていました。面接では、「入社してからどのような仕事ができるのか?」という、職務スキルに関する質問が多かったように感じました。
 
しかし、当社の一次面接の中では、障害特性や対処法、配慮事項について伝えた後に、面接官の方から、とてもよく自己分析ができているという言葉と、こうした対策もできるのではないかと、さらなるアドバイスをいただき、そういったアプローチがあったのか…と驚きや気づきを得られた面接でした。
 
これまで、自分一人での体調維持に不安を感じていた中で、入社後も会社が安定就業をサポートしてくれるという安心感を得ることができ、最終選考に進み入社を決めました。

―現在の業務内容や仕事のやりがいについて教えてください。

パーソルグループ各社から事務業務を受託する本部にて、人材派遣事業に関わる事務業務を担当しています。新たな業務の立ち上げを経験し、現在は後輩への教育や、業務効率化を推進するプロジェクトを推進するメンバーとして、ツールの開発や改修を担当しています。

半期ごとに本部で開催されるキックオフイベントで、今後の方針や、各チームがどれだけの業務を遂行し貢献したかが共有されます。これにより、自分たちの成果が明確になり、業務に対するやりがいを感じています。

また、所属する本部では、半期ごとに優れた社員やチームを表彰する制度があり、昨年下期には、自身の業務がチームに貢献したことを評価していただき、ノミネートされモチベーションが高まりました。

―入社4年目を迎え着実にキャリアアップされていますね。日ごろから意識していることはありますか?

自分のちょっとした気分や体調の変化に気がつき、それに対処するために、セルフモニタリング(自己観察)をするようにしています。

私は自分の状態を、心身の状態を可視化する基準として、大好きなゲームに対する気持ちで把握しています。同僚の中には、その日の体調や気分を日記に書く人もいます。安定した就業を目指してさまざまな工夫をしている人が多くいます。

「仕事から帰宅後もゲームがしたいと感じる」→◎まだまだ元気な状態
「仕事から帰宅後もゲームがしたいと感じない」→△疲れている状態
「帰りの電車の中でゲームがしたいと感じない」→×よくない状態、早めに上司に相談

山崎さんのセルフモニタリング例

―最後に、障害者採用での就業を目指す人にアドバイスをお願いします


当社のように特例子会社には、障害に対する理解だけではなく、安定した就業をサポートする体制が整っています。長期的な就業を目指すためには、はたらく目的を明確にし、自己理解を深め、特性に対する対処法や配慮事項を適切に伝えることが重要です。

また、入社後に大切なことは、勤怠の安定に努めることだと思います。
私自身も入社直後は、規則正しい生活リズムを整えました。入社時からお世話になったマネジャーからも、「どんなに優秀で人柄がよくても、勤怠が安定しない人に、追加の業務を任せることはできない」と言われていました。周囲からの信頼を築くためにも、勤怠の安定は不可欠だと思います。
これからも、自分の強みを活かしながら、業務や役割を広げ、会社やチームに貢献していきたいと思います。

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