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センスは知識からはじまる

水野学氏の著書「センスは知識からはじまる」を読んだのでその内容をまとめました。
センスというのは先天性的なものではなく、知識の集積であり、誰でも身に付けることができるというものでした。

センスの良さとは「数値化できない事象の良し悪しを判断し、最適化する能力」

センスの良い商品を作るにはまず「普通」を知ることが大事
「普通」とは「いいもの」がわかるということ
「普通」とは「わるいもの」がわかるということ
この両方を知ると「真ん中」がわかる。

これは「普通のものをつくる」ということではなく、「普通」を知っていれば、ありとあらゆるものが作れるということ。

なぜ日本企業の製品にはセンスがないのか

日本のメーカーが使う人が心地よく動かせるインターフェースを作る技術を持たないわけではない。 欠けているのは、ユーザーに徹底的に気持ちよさを提供しよう」というセンス。

日本企業を弱体化させたのは、市場調査を中心としたマーケティング依存ではないかという仮説がある。 この手の市場調査には2つの落とし穴がある。
1つ目、悪目立ちするものに目が行きがちであるということ。
2つ目、新しい可能性を潰してしまいがちなこと。
iPhoneを市場調査していたら、初めは慣れてないデザインのため避難されていた。 つまり市場調査ありきだと、新しいものが生まれにくい。

クリエイティブディレクターは企業の医者

広義的にクリエイティブディレクターは「企業価値をセンスによって高めていく仕事」 クリエイティブディレクターには大きく次の3パターンに分けられる。

1つ目のパターンは経営者もしくは経営陣がクリエイティブディレクターになること。スティーブ・ジョブズ氏。

 2つ目のパターンは、外部の人間がクリエイティブディレクターになること。佐藤可士和氏、水野学氏。

 3つ目のパターンは、企業の中に特区をつくり、そこで働く人たちがクリエイティブディレクター的な役割を果たすこと。

「センス」は知識の集積

例えば、センスの良い文章を書こうと思ったら、言葉をたくさん知っていた方が圧倒的に有利なのが事実。 知識という紙が大きければ大きいほど、センスという絵は自由でおおらかなものになる可能性が高い。

まず「誰でも見たことのあるもの」という知識を蓄えることが大切。

「あっと驚く企画」はコアなターゲットに向けたもの以外、社会に求められないことがほとんどなので
「あまり驚かないけど売れる企画」に注目する。 アウトプットの前段階においては、知識にもとずいた方向性の決定が大事ということ。

「あっ!」というものより「へぇ!」にヒットが潜んでいる

イノベーションの基本は掛け算なので、かける知識が多ければ発想の引き出しが多いということ。
 また、人は新しいものに接した時、過去のものや、過去の知識に照らし合わせて考えるのが普通です。
 明日宇宙に連れて行ってあげると行っても、即答するのは少ないはず。(1年後だとはいと答える人は多い)
つまり、ある程度知っているものの延長線上にありながら、ありそうでなかったものが求められる。

客観的情報の集積がセンスを決める

センスの最大の敵は主観性。思い込みと主観による情報をいくら集めようと、センスはよくならない。 パッと見でセンスのいい家具を選べる人インテリア雑誌を数百冊目を通している人。 つまり、センスに自信がないひとは、自分がいかに情報を集めていないか、客観的情報が少ないか自覚する必要がある。 瞬時に物事を最適化できる人のセンスは、感覚ではなく、膨大な知識の集積。

効率よく知識を増やす3つのコツ

・王道から解いていく。なぜなら王道はすでに「最適化」されているから。
・流行しているものを知る。
・「共通項」や「一定のルール」がないかを考えてみる。

知識のクオリティが制度の高いアウトプットを作り出す

なんかいい。と思ったものには感覚で判断しているようで、その根っこには知識があります。良いと思ったものを言語化することがとても難しいので、感覚として片付けられてしまうことが多いのが事実。
つまり感覚も知識の集合体。例えばある書体をみて「美しい」と感じる背景には自分が美しいと思ってきたありとあらゆるものたちがあえう。 直感も知識の集合から来ているので正しい選択。

好き嫌いではなく例をあげてセンスを磨く

好き嫌いで話を始めると、その人のセンス(知識)の範囲でしか会話が成立しないので、まず好き嫌いを外して「誰が」「どんな時に」「どこで使うか」を設定する。
対象物を具体的に思い浮かべることは、センスを最適化するためにもっとも必要な3大要素。
センスを磨くには知識が必要ですが、知識を吸収して自分のものにしていくには、感受性と好奇心が必要不可欠。

センス向上のために日常的にできること

・企画書たくさん読む
・わからないのはセンスがないのではなく、センスを磨く努力をしてない。
 まずは20時間の法則でいいので努力すべき。
・思い込みを外す方法は、いつもと違うことをしてみる。
 いかに日常がルーティン化されてるのか見えてくる。
・やったことがないを試す。
・興味がなくても見たことないものを意図的に見る。
・全く別業種の職業の人と話す(自分の話ではなく、相手の職業の話を聞く)
・書店を5分で1周して気になったものが何かを確認してみる。
・自分の好き嫌いではなく、体系や特徴を客観視して服を選んでみる

以上が「センスは知識からはじまる」を読んで印象に残った内容でした。
特に1つの分野に固執するのではなく、様々分野の知識を取り入れてセンスを身につけようと感じました。


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