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No.132 1973年~ 趣味は素晴らし 世界を深める読書巡り

 私の趣味は3つあります。温泉・映画・読書です。温泉の総論についてはNo.67で、映画の総論についてはNo.102でご紹介しています。その3つの趣味は1973年の大学1年生の夏休みから始まって50年以上の現在まで続いています。読書については趣味と共に大学での勉強に欠かすことができない手段でしたから必然的なことでした。今回は読書の総論についてご紹介します。各論は順次ご紹介致します。
 
 1973年の読書のスタートは2つの傾向がありました。一つは教育学や他の社会科学のような大学で学ぶことに関連した読書でした。これらの読書は岩波書店の書籍が多かったようです。教育学のスタートとして読み始めたのが全18巻の『現代教育学』(岩波書店、1960年~)でした。
 このシリーズの第1回配本が1960年でしたので、すでに絶版になっており神田の古本屋で購入したと思います。教育学を科学的・多角的に捉えるためにぜひ読んでみたいと思ったのですが、私にとっては高額な値段で親に催促して買ってもらった経緯がありました。しかし、かなり読解に難しさがあり大学1年生の私には難解な書籍でした。その後数年少しずつ読み進めていった経験がありました。でも学問をしているという心地よい感覚はありました。この書籍は教師になっても読み続け私の教師としての人生の支えになっていると考え、他の多くの本は自宅をリフォームする際に処分をせざるを得なかったのですが、保存をしておきました。

下記の3冊も記憶に残っている書籍です。

 J.Sブルーナー著『教育の過程』(岩波書店、1963年)
 細谷俊夫著『教育方法 第2版』(岩波新書、1969年)
 鈴木二郎著『人種と偏見』(紀伊国屋新書、1969年)
 教育学として教育内容や教育方法を特に専攻して学ぶこととその基底には人権感覚が不可欠なことを認識しました。
 
 社会科の教師になれればという当時の意向がありましたので、教育学以外の社会科学は岩波新書を読み続けました。それは教師時代になっても続きました。高校までの勉強と違い好きな学問を学ぶことの楽しさを味わいました。それらの本もかなり処分しましたので、下記の岩波新書は教師時代の一部のものです。

 教育学を含めた社会科学の書籍は1973年から教師時代を通過して現在まで私の読書の中心になっていますが、他の分野の読書も面白そうなものを探して読んでいます。
 
 もう1つの読書の傾向は推理小説です。これは父親の影響を受けているようです。私が大学1年生の頃、物置に何冊かの推理小説がありました。父親が簡単な本を入れるケースをつくりその中に本がありました。父親が自筆で「つれづれ文庫」という名前を付けていたと思います。その中に横溝正史の本があり推理小説に関心が向いたのです。
 最近推理小説はほとんど読まないのですが、1973年から夢中になって読んだ本の作者は、松本清張氏、横溝正史氏、森村誠一氏、和久俊三氏の作品が圧倒的に多いですが、特に松本清張氏にはノンフィクションの作品も含め一番多きな影響を受けました。あの推理力には驚かされます。多くは新潮文庫や角川文庫などの文庫で読みましたが、この4人の作品も部屋のリフォームの際に処分せざるを得ませんでした。

 『週刊 松本清張』(デアゴスティーニ、2009年10月~2010年1月)でも作品や松本清張氏のことを楽しく学べました。
 松本清張氏に関しては、読書の趣味だけではなく他の趣味の温泉や映画にも関連させて楽しんでいます。作品や映画に出てきた場所や温泉を訪ねることもしています。青森県の浅虫温泉は作品を意識して訪ねました。私の3つの趣味である温泉・映画・読書を貫く存在として松本清張氏があるのです。このような視点で趣味として松本清張氏を考察することができればと考えています。いつやるのか?「今でしょ」。
 私の部屋は教師時代のまだ整理しきれていない資料で一杯です。最近読んでいる書籍はリビングの棚に置いてあります。

 漫画にも関心があります。小学生の頃好きな作家は水木しげる氏で『ゲゲゲの鬼太郎』が大好きでした。定年退職後少しだけですが読んでいます。水木しげる氏の『コミック昭和史』(講談社文庫、1994年)、手塚治虫氏の『陽だまりの樹』(小学館文庫、1995年)は関心をもって読むことが出来ました。

 あの話題の作品、吾峠呼世晴氏の『鬼滅の刃』23巻(集英社、2016年~2020年)を全部読みました。

 これからも私の趣味の1つ読書は続けていきます。ジャンルを広げていきます。そして、温泉・映画・読書を貫く松本清張氏の視点からの趣味にもチャレンジしていきたいです。今後もそれぞれの各編をご紹介していきます。
 

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