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【映画の中の詩】『化石の森』(1936)


レスリー・ハワード、ベティ・デイヴィス、ハンフリー・ボガート。
ベティ・デイヴィスは母から贈られたヴィヨンの詩集をお守りのようにして日々の希望のない生活に耐えている、という設定。

ハワード主演の原作戯曲にはボガートも映画と同じ役で出演していましたが、映画化に際して映画会社はボガートではなく、よりネームバリューのあるエドワード・G・ロビンソンをキャスティングしようとします。

ハワードは舞台と同じくボガートの起用を求め、受け入れられない場合は自分もこの映画から降りる、と強く主張したため映画会社はやむなくボガートを出演させることにします。そしてこれがボガートがスターへと駆け上ってゆくきっかけとなりました。

レスリー・ハワードはこの映画から7年後の1943年6月1日、搭乗していた飛行機がドイツ軍に攻撃され墜落死してしまいます。

ボガートは終生彼への恩を忘れず、後にローレン・バコールとの間にできた娘をレスリー・ハワード・ボガートと名付けています。

参考リンク
「ヴィヨン大遺言書」佐藤輝夫 訳、創元文庫
https://dl.ndl.go.jp/pid/1691970/1/57

レスリー・ハワードの代表作の一つ『ピグマリオン』。


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