見出し画像

実写版『リトル・マーメイド』を観たら、日々悩みまくる自分は案外幸せなんだと気付いた

2023年7月21日。その日は金曜日で、久しぶりに映画館に行く時間がとれました。あれこれ考えながら観るよりも、ゆっくり世界観に浸れる作品が観たい気分でした。

『君たちはどう生きるか』のほか、観たい映画はたくさんあったけれど、選んだのは実写版『リトル・マーメイド』。6月9日に公開された作品で、終映が近いタイミングでした。

まず、映像がとてもとても綺麗でした。突き抜けるような青空、キラキラと光り輝く水面、深い青色の海中に色とりどりの魚や優雅な人魚たち。カラフルさも透明感も抜群で、とても綺麗でした(2回目)。

そして、物語は王道のラブストーリー。もちろん最後はハッピーエンド。ときめきもたっぷりで、映像の美しさと相まって本当にうっとりしました。

その中で何よりも印象に残ったのは、人間の生活に焦がれるアリエルを目の当たりにした、セバスチャンの「ここにいたら波に任せて漂うように生きられるのに」というセリフ。劇中歌「アンダー・ザ・シー」の訳詞だったかもしれません。


悩みなんて無く、楽しく、波任せで生きる。


なんだか気楽で幸せそうに思える状況だけど、そうとも限らないんだな、と。

少なくともアリエルにとっては、自分で考えたり悩むことを必要とせず、漂うように生きていける海中での暮らしは「幸せ」ではないわけです。まるで「そんなの自分の人生じゃない!」と言わんばかりに。だからこそ、自らの足で歩んでいく人間に憧れたんだと思います。

だとすると、日々何かしらの選択を迫られたり悩んだりすることって、案外幸せなことなのかもしれません。

最近の私は、仕事において悩む場面も苦しい思いをすることもあるけれど、それは誰かに任せず「どうしたらより良い結果になるか」を考えているから。自分で考えて、行動する自由も権利ももっているから。

だから、今の私はよりよい選択肢を選ぶために、よりよく生きるために苦しんだりしてるんだな。それってきっと、悪いことではないはず。


――と、物語の本筋とは関係のないところで妙に納得し「私ってハッピーなんだな! "なんでこんなに悩んでばかりなんだ"と悲観的になるのやめよ~~!」と思えたのでした。


映画館から帰宅した後、ディズニープラスでアニメ版の『リトル・マーメイド』を観ました。このnoteもその時に書いたものです。

細かなセリフまで全て一緒というわけではないけれど、話の流れは原作に忠実だったんだなーと感じました(アニメのストーリー、どんな感じだったっけと思いながら実写版を観てました)。まだアリエルが人間になったばかりなので、映画のこと反芻しつつ後半も楽しみます。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?