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男はつらいよ全50作完走しました!

1年くらいかかりましたが、この度、男はつらいよ全50作を見終わりました。長かったような、短かったような・・・終わってしまえばあっという間、まるで”旅”をしていたような気分です。
途中からは全部見るぞ!という使命感も出てきましたが、最後まで見れたのは、作品の面白さと深みあってこそだと思います。

面白かったところはたくさんあり、何を書こうとあれこれ思案しましたが、今回は”自分なりの楽しみ方”をしたことを書いていきます。


時代旅行

元々、作品を見始めた理由が、当時の日本の様子を知りたいという目的がありました。70年代の特撮にはまってから、当時の作品を見るのが大好きなんですよね。

「男はつらいよ」では、特撮好きとして、お祭りのお面・綿あめの袋、お面をつけて遊ぶ子ども、デンセンマン大好きな満男あたりはとてもテンションが上がりました…!笑
現代では見れない光景ばかりで、作品たちが生きていたんだな…と感慨深い気持ちになれました。

1~48作は、1969年~95年の26年間に制作された映画です。
当時の町並み、暮らし、駅や電車の様子の他、印刷工場の変遷、パソコン、ゲーム機も大変興味深かったです。

映像は、自分の知らない世界へ旅ができます。
「男はつらいよ」では、土地の「横軸」と時代の「縦軸」を旅できる、引き込まれる作品だと感じます。

優しさを知る

登場人物は、みなさん、大なり小なり悩みを抱えていきていました。
経営、仕事、家族、人生。
悩みながら生きている登場人物たちだからこそ、憎めないのでしょうか。
みなさん、大変魅力的なキャラクターとして描かれていました。

そして、みんな悩んでいることが当たり前で、悩みがあることを理解し、温かさがありました。
登場人物に向けた優しさにも関わらず、見終わったときには、なぜか心が軽くなったような、温かい気持ちをもらえます。

心の奥深くまで届く台詞、目に見えないのに感じる優しさは、何十年経っても色褪せないんですね。

柴又へ

昨年、男はつらいよの舞台であり、寅さん記念館のある柴又へ行きました。
最初は、東京旅行のついでに行ってみるか~という気持ちで赴いたのですが、結果的に”寅さんに会いに行ったんだな。行って良かった”という気持ちになる素敵な旅路になりました。

寅さんはフィクションの人物ですが、フィクションと言い切るにはあまりにも”生きている人物”だと思います。
寅さんだけでなく、どの人物も、本当にその場所にいそうで。

映画と現実が交わる場所、それが柴又なんだと思います。
柴又の町も「男はつらいよ」という作品を大切にしていることが伝わってきました。

愛ある作品は、たくさんの方から、深い愛をもらっているんだなと感じます。

「男はつらいよ」は、現在全50作となっていますが、完結はしていません。
たとえ作品として完結したとしても、生きている人物の物語はずっと続いていくのだろうと思います。

この感情が、”どこかに寅さんがいるんだろうな”と思ってしまう由縁でしょうか。
これからも、たまにあの笑顔を”懐かしく”思い出してしまいそうです。


時代を旅し、素敵な人たちに出会える素敵な映画たちでした。
また機会があれば、柴又(やほかのロケ地)へ観光に行きたいです。