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添付文書上、腎障害時の投与量減量もしくは投与中止の指標にeGFRを用いている薬剤を探してみた結果・・・

    腎機能の評価もしくは腎機能低下時の投与量設計の指標が、クレアチニンクリアランス(Ccr)から推定腎糸球体ろ過量(eGFR)にシフトしつつあるあるが、添付文書内の投与量設計の指標はまだまだeGFRよりCcrが多い。
    そこで、投与量設計の際の指標がeGFRになっている薬剤にはどのようなものがあるのか、調べてみた。
    ・・・といっても、PMDAの「医療用医薬品情報検索」ページで「GFR」の文字を検索しただけだが(下図参照)。

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で、その結果が下図の通り。

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    上記表の黄色い部分が、減量や中止の指標としてeGFRが記載されてる医薬品とその内容。
    白い部分はeGFRの記載はあるが、減量や中止に直接関与してないもの。

    ただし、添付文書内にeGFRの記載があるにもかかわらず、PMDAの検索では引っかからなかったものも相当数あった(上記で言うSGLT2阻害薬や一部のARB)ので、上記表内以外にもeGFRを指標にしてる薬剤はあるとは思われる。

    注意! → 添付文書中のeGFRは全て「標準化」(mL/min/1.73m2)のものなので、体表面積補正をしてしまわないように!

仕事より趣味を重視しがちな薬局薬剤師です。薬物動態学や製剤学など薬剤師ならではの視点を如何にして医療現場で生かすか、薬剤師という職業の利用価値をどう社会に周知できるかを模索してます。日経DIクイズへの投稿や、「鹿児島腎と薬剤研究会」等で活動しています。