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今 オレがクソむかついてるのは

フジロックの開催について、いろんな意見がある。私もどちらが良いとは言えない。例えば、子どもたちに『緊急事態宣言が出て、修学旅行も中止や延期が決まってるのに、大人だけ野外フェスできるなんておかしくないですか?どうして先生はフェス賛成派なんですか?』って言われた困る。

困るけれども、ちゃんと答えなくちゃいけないと思う。私の立場とか、大人の責任とか、社会で生きることの意味とか。彼らが納得するとは思えないとしても、この理不尽にも見える社会を誰がどうやって動かしていて、それを支えるファンにどんなやつがいるかってことを。

私は今まで全然知らなかったけれども、GEZANというアーティストがいる。いや、知らなかったわけじゃないな。youtubeで何となく流れた楽曲がそのときの気分と合わなかった程度のアーティストだった。名前が長い奴だなーってくらいは知ってた。ちゃんと聴く時間がなかった程度だ。

今回、たまたまツイッターで回ってきた『フジロック2021  GEZANの出演について』という記事を何となく読んだ。本当に何となく読んで、胸が熱くなった。こんなにもありのままの思いをちゃんと書けるやつがいるのか。すげえ!ってなった。※あとで知ったが本も書くし監督もするらしい。流石。

そんで、いろいろ曲も聴いて、ヤクモアの動画も見てしまった。これはもはや、恋である。明日も仕事なのにリピートしまくって記事も探してしまう。

2017年度の動画だ。

「まぁ、この先もいろいろ、たぶんあると思うんですけど、

 想像力で、全部超えてこう っていう、そういう曲を最初に

 ロスカルがドラム入るって決まって、もうそのまま

 一つ目に音合わせた曲、新曲だったんですけど… 」

ロスカルの紹介を見て、フジロックデビューのヤクモアの動画を見て、なんだこれは!少年漫画なのかな!?って感じになった。そう、バンドってそういう感じ。ずっと同じメンバーじゃ生きてはいけない。誰かが間違ってるわけでもない。みんな自分の人生のために生きて、出会い、別れて、新しくなっていく。

GEZANとは別にKOTORI好きな人にオススメって言われてsuiseinoboaz ってバンドも最近知って 3020 を聴きまくった。歌詞の中で頻りに『車輪を見ている』様子を歌う。そして『ロックンロールは逆回転の力だ』と歌っている。最初は、ただの『千年メダル』かな?って思っていたけれども、ちょっと違った。

そして、GEZANもブルーハーツを歌う。 Absolutely Imagination の歌詞は

『終わらない歌が終わったから 暗闇なんだ現在
 リンダリンダじゃもう 震えない 心から 今はじまる』って歌い出す。

それをリピートして漁っていたマヒトの記事の中で「踊ってばかりの国」の下津の言葉が出てきた。

『そういえば、マヒトへの取材中に偶然下津の名前が出てきたことがある。「あいつたまにいいこと言うんです。感心したのは〈ロックバンドが責任感なんか持っちゃダメだ〉ってこと。今の世の中と逆行してますよ。どんな発言にも責任が伴う世の中で」。そう笑ったあとマヒトは自分の言葉を重ねて言った。「音楽なら空だって飛べる。〈責任なんか持つな〉っていう言葉には、その後ろに〈空を飛ぶために〉がくっついてくるんですよ」。 』


私が子どもに伝えるとしたら、たぶんそういうことを伝えるんだと思う。


今の状況が理不尽だって思ったとき、自分に何が出来るかってことをまず、想像してほしい。今なら、感染対策もしっかりして、それでもダメな時もあるけど、できるだけ普段通りの学校生活を過ごしたいって思う。一昨年の卒業生は急に学校が休校になって、次に会えるのは卒業式!ってことが、現実に起こっていた。みんなの安全を確保するための判断だった。


心の中の不安、恐怖に立ち向かうためには、想像力が絶対に必要だ。


そして、社会には理不尽なことがたくさんある。周りの恐怖に煽られて、そうしなくちゃいけないのかもしれないって空気に流されて、何の根拠もないまま、知識もないまま、誰かの判断に依存してしまう状況に陥ってしまうとき、その我慢した感情は日常のストレスになって、他人への暴力になることもある。先生は、そのストレスのはけ口が、昇華する手段が音楽だ。

特にロックが好き。ロックンロールは行儀が良くないけど、その分だけ、自分の気持ちを飾らずに歌詞にすることができる。きっと先生の好きなバンドは紅白歌合戦とかには出れないと思うけれども、そういう音楽が好きだ。


先生は、理不尽に立ち向かうために、音楽を楽しんでいる。


フジロックは確かに、感染拡大させるきっかけになるかもしれない。家族がフジロックに行くから2週間は帰ってきてほしくないってツイートも見た。気持ちは分かる。私も同僚にいたら止めると思う。職業柄。

でもずっと自粛しなくちゃいけないの?って気持ちもある。感染が収まってきたり、ワクチンが普及したら、そのうち、そういう空気になるのかもしれない。そのときに先生の好きなバンドは生活できてるの?フジロックって残ってるの?

先生が好きなバンドが、音楽をしたい。感染対策も、できるかぎりやる。自分たちに出来ることはちゃんと考える。その上でフェスに参加する!って意思を示しているのにフェスはするな!って言える?先生は個人的にも、職業的にも、そんなこと言えない。


どっちが正しいか分からないなら、先生は自分が好きなものを信じる。


だから、先生はフジロックを応援する。大人は自分勝手だって思うだろうし、〈ロックバンドが責任感なんか持っちゃダメだ〉って勝手な奴らだと思うけれども、先生はロックンロールと一緒に恐怖に打ち勝ってきたから。先生がコロナと戦う手段は、日々の生活で感染拡大を防ぐことと、いつか来るコロナに負けない未来を切り開く音楽の力を信じることだから。


コロナに負けない気持ちを持つためにも、フジロックを応援する。


「別に無観客でいいじゃん」って気持ちも分かる。でも無観客はオリンピックだってやってる。そうじゃなくて、観客がいても対策をすればしっかりできる!っていう前例をどんどん作って行かなくちゃいけない。失敗したとしても、どんどん成功するために試行錯誤していかなくちゃいけない。そういうのって、そこに愛がないと、想像力がないと、フェスが本気で好きな人じゃないと出来ない。絶対、成功させるんだ!って意思がないとできない。


ちゃんと対策したら、フェスだって出来るんだって挑戦を、応援したい。



『 今オレがクソむかついてるのは
  最低な政治家その類じゃなくて
 誰かを傷つけないと、自分でいられないキミ
  ぼくらは幸せになってもいいんだよ

  さみしさと喜び半分づつもって
  好きな仲間をこのフロアに集めた
 皺が増えてくのを 綺麗と呼ぶキミがいれば
  もう少し人間を続けていいはずさ  』


正しさが分からないとき、君は何を信じるの?


教育って難しいけれども、そういうことを一つずつ、丁寧に伝えていくしかないと思う。ってまぁ、こんなに長い言葉を伝える機会はないから、折りにふれてって、鈴木先生も言ってたよね。

ちなみに私は、試験勉強があるから後半戦のyoutube参加になります。こんなこと書いてるから勉強も大してで来てませんが。学級通信を書くって課題の小論文テストなら受かるかなー!

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