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【EP紹介】遊び心あふれるテクノポップ - M.I.D. The First Annual Report of LAUSBUB

こんにちは〜ご無沙汰です。

既に方々で話題になってますが、11月リリースのLAUSBUBの1st EPをご紹介します。すごいから、みんなぜひ聴こう。

アーティスト紹介:LAUSBUB

LAUSBUBといえば、札幌出身の岩井莉子と髙橋芽以の2人組テクノバンド。昨年(2021年)、サンクラでリリースしたシングル「Telefon」が話題に。岩井莉子の紡ぎ出すゴリゴリの曲と、ハスキーな髙橋芽以の声がベストマッチ。

コロナで軽音楽部の活動ができないからって作った曲が、「Telefon」だそう。高校生でこの曲を作るってのは、どういう人生を送ってきたんでしょうね。

これ、Soundcloudでかなり話題になってたので、割とリアタイで見つけてたんですが、1曲だけの単発だったので、このnoteでは紹介しなかったんですよね……しておけばよかったかな。

アルバム紹介

そのLAUSBUBがEPを出すというので、これは紹介せずにはいられない。

「Telefon」から1年、大きく成長した音楽性とサウンド。遊び心も見逃せない!

リード曲である2曲目の02.「Wind City」から御紹介(冒頭の01.「Ambient Fog」も、2分ながらしっかりアンビエントで魅力的ですが……)。こちらは、北海道の地場企業とのCMタイアップ。テンポは決して速くないですが、停滞感なく、まさに風のように進んでいく曲調が魅力です。

先程紹介した「Telefon」も最初聴いた時は驚かされましたが、そこから1年で、音作りも楽曲構成も数段磨きがかかっています。さすが、成長を続ける勢いあるアーティストですね。本人たち談によると、YMOやCornelius、電気グルーヴの影響を受けているとのことですが、しっかりそうした、テクノポップやエレクトロの系譜を引いているのがわかります。

続く03.「The Catcher in the Dai -Radio Session-」は、既にサンクラに公開されていた曲のセルフエディットです。

タイトルは、サリンジャーの名作「ライ麦畑で捕まえて("The Catcher in the Rye")」をもじった曲ですが、その歌詞をよくよく聞いてみると、「ナンを求めて三千里」や「正直麦ならなんでもいい」「語感の良さのためだけに追加されたワード、大麦」など、謎謎謎。何なんでしょう、この曲……。そもそも、LAUSBUBとは、ドイツ語で「いたずらっ子」の意味。随所に光る、遊び心も見逃せませんね……(無理矢理)!!

曲としては、多彩な音色使いに加え、ポエトリーリーディングのようなパートが、意外にも違和感なく、うまくハマっているのが良い。

最新のサウンドだが、テクノ・エレクトロの伝統を感じる曲たち 細野晴臣のカバーも

細野晴臣のカバーも入っています。04.「Sports Man」は、アルバム「フィルハーモニー(1982年)」で初出、2007年には、細野自身によるカントリー調のセルフエディットも出るなど、度々リメイクされている名曲です。

今回のLAUSBUB版は、若さゆえの純粋さというか、透き通った印象に仕上がっています。細野晴臣のカバーということもあって、昔懐かしい音色も多用していますが、古さを感じさせない、今時の澄んだ音という感じがしますね。続く05.「Get Stir Crazy」も同様、冒頭のシンセリフから、リズムマシンまで、昔懐かしい音色が嬉しい。なお、ネット上の情報を漁るに、GarageBandを使って曲を作ってるようですが、無料DAWでここまでできるんですね……。

終わりに

リリースしてすぐに書き始めたのに、怠けていたら1ヶ月も経ってしまいました。こんな若者が出てくるなんて、まだまだ日本の音楽シーンも捨てたもんじゃないですね。

それでは、また。

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