合理的な経済システムに必要なのは競争ではなく共創
そもそも競争が有効に働くのは共創の状態だけである。
楽をして競争に勝つためにはどうしたらよいか。
出し抜けばよい。つまり、情報を秘匿するのである。
現実世界で競争が有効に働いているのはせいぜい駆けっこぐらいである。しかも実はこの場合、情報は公開されている。だからこそフォームの研究などが進んでより高いステージに上がって行くのである。
それ以外の場合は需要概念により不可逆性が担保されることによってしか価値は生じない。しかも実際にはかなり無理をしていた訳で、蓋を開ければ値上げの嵐である。
これは、
価値:エントロピー
情報:熱
とすることによって導かれる。
だとすれば、価値を生じるのは断熱不可逆過程、つまり、需要に基づき情報を秘匿して競争する過程だけではない。
熱量の増分が温度の増分と熱容量の積であることを思えば、価値というものは知識水準の対数をとったものと情報容量の積である。つまり、情報共有により全体の知識水準を引き上げることでも価値は増大する。これは、効率よく価値を生み出す仕事というものはより本質的な意味、すなわちそれがそれであることの必然性、つまり拘束力によって生じる摩擦力を見出すことであって、そのためにこそ知識水準の底上げが必要であることを示唆する。
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