見出し画像

#7 パキスタン料理同時多発地帯、小山

毎週月曜更新、勝手にカレー哲学。

自分なりのサリサリカリー風レシピを完成させたい。まだ心はパキスタンを離れず、先日たまたま訪れた小山のパキスタンレストランについて回想しながら書く。


日本にはあちこちパキスタン人が集まる土地がある。関東近辺だとカラチの空、アルカラムで有名な埼玉県八潮スタン、ハンディやアルヌール(今は名前が違う)のある千葉県野田スタン、マーディナの群馬県伊勢崎スタンなどが有名だが、栃木県小山市周辺にも数店パキスタン料理店が存在する。


郊外にパキスタン料理店が多い理由は、在日パキスタン人は主に中古車のディーラーを生業としている人が多いかららしい。パキスタン人の社長の数は日本ではダントツ。
近くには大体モスクもあり、お祈りのあとそのまま食べられるようなコミュニティの食堂的な役割を果たしているお店が多いのだろうか。


小山には複数のパキスタン料理店があるが、ラマダーンのため閉店の店もあり、今回訪れたのはここ。



店内はガラガラで貸切状態だった。わざわざ今回のように予約して臨むような客はいないと思われる。

メニューを見ると全く日本語が書いていない上、値段も書いていない。このテキトーさがいいね!!


経験上、こういう場合は全部一皿1000円である。(会計で確かめると当たってた)

画像1

例によってメニューのうちどれが実際にあるのかは聞いてみないとわからないのでスタッフに聞きつつ、適当に注文する。


ドリンクバーが200円で瓶の飲み物まで飲み放題だった。注ぐタイプのコーラと瓶のコーラが並存しているあたり、パキスタン人はコーラが大好きなようだ。


30分ほど待った後、料理がやってくる。

画像2

チキンビリヤニ
パラフワでうまい!ライタはなかなか酸味が強め。コーラと相性がよいです。



画像3

マトンプラオ
羊の臭みが結構強く、臭み消しでミントが散りばめられている。これは羊が苦手な人には結構辛いかもしれない。
しかし、グレイビーと一緒に食べると臭みが旨味に変わるような気がする。相乗効果で美味しい。



画像4

ハリーム
皆さまご存知、肉や豆や小麦などをドロドロになるまで煮込んだご馳走料理。エネルギーの塊のような味がする。
ラマダーン特別メニューかと思いきや、通常メニューらしい。



画像5

チキンカラヒはなんかちょっとボヤけたような印象。パキスタンではカラヒは必ずカラヒ(鍋)に入った状態で出てきたからカラヒと呼んでいたが、お皿に乗って出てきたら「お皿」に相当するウルドゥー語で呼ぶのが正しいのだろうか?
日本で見るカラヒは大体このトマト玉ねぎ感の強いグレイビーまみれのものが多い。(どちらかといえばインド料理店のカダイに近いのだろうか?)
これがローカライズなのか、オリジナルレシピなのかはちょっと謎である。
パキスタンで食べたカラヒはおそらく大概が無水調理だった。



画像6

マトンコルマは、ヨーグルトを使用してドンシャリな感じで美味しい。米よりもタンドールロティと相性がいいと感じた。


画像7

マトンジャルフレジ
マトンの肉と一緒に野菜を炒めたもの。珍しいのはそこに溶き卵が合わさっていること。油多めでさっと強火で炒めてあり、どちらかといえば中華のテイストに近い。


画像8

ここから先は

284字 / 1画像

¥ 200

いただいたサポートは全てカレーの材料費と東京マサラ部の運営資金となります。スキやSNSでのシェアもお願いします。 インド料理やカレーの本を出したいです。企画案がたくさんあるので、出版関係の方、ぜひご連絡ください。