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Nikon ES-2を実際に使って分かった注意点

こんばんは。じゅぴ(@phoooutty)です。

自家現像したフィルムのスキャン環境としてNikon ES-2を導入したことは以前書きました。

このときも最後に少し触れていますが、実際にES-2を使ってみて分かったことについて今日は書いていこうと思います。

導入当初の環境

ES-2はマクロレンズでの使用を想定して作られた製品です。しかし、手元にマクロレンズはなく、撮影距離が合わない。この問題をなるべく安価に解決したいと思ったので、ES-2と同時にエクステンションチューブを購入していました。

※ エクステンションチューブとは、レンズとボディの間に下駄を履かせることでレンズの合焦位置をズラし、非マクロレンズでマクロのような接写を可能にするための物です。チューブという名前の通り言ってしまえば只の筒です。

Sony α7II + TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) + エクステンションチューブという機材構成でスキャンを始めました。

非マクロレンズ+エクステンションチューブでのスキャン

この構成でスキャンした写真を1枚載せます。

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どうでしょうか?一見綺麗にスキャンできていそうですね。実際スマホくらいのサイズで鑑賞する分には問題ないかもしれません。分かりやすいように拡大してみましょう。

まずは写真の中心部に近いところを1800x1200px切り出しました。

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この画像だけでも分かりますが、フィルムの粒子が流れていますね。周辺部はもっと顕著です。

a036_zoom2のコピー

これはA036の光学性能のために起きています。エクステンションチューブをつけたことでマクロレンズの距離も合焦するようにはなりました。しかし、それは合焦するだけであって光学性能が向上するわけではなく、周辺部は流れてしまうという結果になりました。

タムロンの名誉のために補足しますと、A036の光学性能が低いわけではなくて非マクロな標準レンズはすべてこの程度と考えられます。試しにお手持ちの標準レンズの最短撮影距離で壁でも撮ってみてください。ある程度流れると思います。

非マクロレンズでF11くらいまで絞って撮影する場合、被写体との距離はある程度開いていると考えられます。風景やスナップですね。逆に最短距離で撮るような場合、絞りを開いてボケを活かすようなことが多いんじゃないでしょうか。つまり周辺に写るものは遠いし、ボケていて流れなんて気になりません。標準レンズを設計するにあたって想定されたユースケースでは実用上問題にならないところなので、そこまで光学性能が追い込まれていないということは想像に難くないですよね。

解決策

では、この問題を解決するためにはどうしたら良いのでしょう。接写が想定されていなレンズを使ったことに起因するのであれば、接写が想定されたレンズを使えば良いわけですよね。つまりマクロレンズです。

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smc PENTAX-D FA MACRO 50mmF2.8

ボディがα7IIなのにPENTAXのレンズを買ったわけですが、これについて書き始めると話が逸れるので割愛します。

マクロレンズを使ってスキャンした写真

同じ写真をスキャンしてみました。

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どうでしょうか?違いが分かりますか?

同様に拡大してみてみましょう。

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しっかり粒子が解像されていて均一にスキャンできているのが分かります。

※ どちらのデータも全く同じ調整値でRAWからJPEGへ現像しています。撮影時の設定も同じはずですが、こちらはちょっと自信ありません…

この差は有意な違いなのか

前述の通りスマホ程度で鑑賞する分には全然気にならないかもしれません。「この程度」と割り切るのもひとつの考えだと思います。しかし、個人的にはマクロレンズを導入して良かったと思っています。

スキャンで周辺が流れてしまっては、撮影したレンズ本来の描写がよく分からなくなります。写真はプリントして楽しむのが第一と言っても、現実的に一番写真を鑑賞しているのは画面の中であることは否定できません。だとすると、データ化された「画像」にもある程度のクオリティが欲しいわけです。

また周辺描写が甘くなるということは本来フィルムが捉えている微妙なトーンの違いを描ききれないことになります。自分がフィルムを好む点、特にモノクロに関してはトーンの描写が絶妙だからです。それが楽しめなくては仕方がないと思っています。

スキャン作例: 『夜明け』

最後にマクロレンズでスキャンした写真を少し載せようと思います。長時間露光の習作ですが、夜明けを切り取りました。

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OLYMPUS OM-1
OM-SYSTEM H.ZUIKO AUTO-WIDE 24mm F2.8
FUJIFILM NEOPAN ACROSS II 100


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