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オーラルフレイルに鍼灸師ができることって?

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こんにちは。てっちゃんです。

”フレイル予防シリーズ”第5回となる今回は前回に引き続き『オーラルフレイル』について解説していきたいと思います。
前回は総論的なお話でしたので、今回はより実践的な内容となっています。
一見鍼灸師には関係のないテーマのように思えますが、オーラルフレイルの知識があることで在宅現場では間違いなく活用できる知識だと思います。

第1回『フレイルの全体像』の記事はこちら👇

第2回『フレイルの概念』の記事はこちら👇

第3回『社会的フレイル(概念編)』の記事はこちら👇

第4回『社会的フレイル(実践編)』の記事はこちら👇

第5回『オーラルフレイル(基礎編)』の記事はこちら👇

まず、前回の総論編のおさらいになります。

◾️前回の記事まとめ
・オーラルフレイルとは「ささいな口腔機能の衰え状態」
・在宅現場の患者さんは口腔ケアの専門家が担当していないこともある
・オーラルフレイルの基盤は「2080運動」
・障害になる手前で介入できるかが大切

1.オーラルフレイル評価のポイント

これまでのお話でオーラルフレイルの重要性はおおよそ理解できたかと思います。我々鍼灸師がオーラルフレイルに陥っている患者さんと向き合う中で『評価をすることでどんなメリットがあるのか?』は知りたいのではないでしょうか。

オーラルフレイル評価をする上でのポイントとしては以下の3点が挙げられます。

①オーラルフレイルは可逆性である
②フレイルと密接な関係がある
③口腔機能の評価は多面的である

①オーラルフレイルは可逆性である
オーラルフレイルの状態であれば障害の一歩手前なわけですから、早期に適切な対応さえ出来れば元の状態に戻ることが出来る可能性があります。

②フレイルと密接な関係がある
『オーラルフレイルは身体的フレイルに新規発症するリスクも2.4倍であった(※)』というデータもあることから、オーラルフレイルの予防が全身の予防にも寄与していることが言えます。

(※)
Oral Frailty as a Risk Factor for Physical Frailty and Mortality in Community-Dwelling Elderly.J Gerontol A Biol Sci.2017.

https://academic.oup.com/biomedgerontology/article/73/12/1661/4638577?login=false

③口腔機能の評価は多面的である
オーラルフレイルと加齢による衰えの違いとして原因が『口腔機能』の留まらないという点も注目すべき点ではないでしょうか。オーラルフレイルのスクリーニングには、「社会とのつながり」「全身の筋力」なども包含されており、多面的な評価をすることが大切です。

2.オーラルフレイルの簡易スクリーニング

ここでは鍼灸師が現場で使えるスクリーニングツールをご紹介したいと思います。
口腔機能の評価内容としては、以下に挙げるようにかなり詳細にあります。

・口腔衛生状態
・口腔乾燥
・咬合力機能
・舌口唇運動機能
・舌圧機能
・咀嚼機能
・嚥下機能
etc

こんな詳細に評価できるようになる必要があるかというと、個人的には”必要ない”と思います。

鍼灸師に求められるスキルとしては、あくまで『早期にオーラルフレイルを発見して口腔ケアの専門家に繋げること』であって、歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士レベルの知識は求められていません。我々は「オーラルフレイルかも」と気づくことができ、スクリーニングをできる知識さえ持っていれば良いのではないかと考えています。

今回紹介するのは以下の2つ

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