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フレイルの概念って1つじゃない。在宅鍼灸師にとって必要な評価とは。

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こんにちは。てっちゃんです。

”フレイル予防シリーズ”第2回となる今回は『フレイルの概念』について解説していきたいと思います。

第1回『フレイルの全体像』の記事はこちら👇

フレイルの概念と聞くと、ほとんどの方がイメージするものとして『要介護状態の一歩手前』を想起されるのではないでしょうか。
しかし実際は、フレイルに統一した概念がある訳ではなく、複数の概念が存在しています。

これを機会にフレイルの概念についても学びを深めていきましょう。

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1.フレイルの概念には大きく2種類存在する

フレイルの概念として代表的なものに、表現型フレイルと障害累積型フレイルが存在しています。

■表現型フレイル(phenotype model)
加齢により要介護状態に陥りやすい状態で、身体的問題のみならず、精神・心理的問題、社会的問題を含む概念
■障害累積型(deficit accumulation model)
加齢により生じた障害がどれくらい累積しているかどうかを捉えた概念

概念が複数あることに驚いた方もいるのではないでしょうか。どちらが正解という訳ではありませんが、多くの方が認識しているフレイルとしては”表現型”の方ではないでしょうか。

ここからはフレイルの代表的な概念である、表現型と障害累積型について詳しく解説していきます。

2.一般的に認知されているのは”表現型フレイル”

表現型フレイルは上記にも述べましたが、ざっくり言うと『健康と要介護状態の中間を指す状態』となります。

この図を見て頂けるとよりイメージしやすいかと思いますが、表現型フレイルは可逆性があり、適切な介入によって健康な状態に戻すことができると考えられています。

表現型フレイルに関する診断基準は、現在広く使用されているのは表現型フレイルの方法になります。

上記5項目のうち、3項目が該当している場合にはフレイル、1-2項目が該当している場合にはプレフレイル(フレイル予備群)とされています。

日々の在宅医療の現場で鍼灸師が担当する患者さんのほとんどは上記5項目のいずれかはほぼ間違いなく該当しているので、在宅鍼灸師にとってフレイルの知識は必須とも言えますね。

3.障害累積型フレイルは”足し算”の考え方

一方、障害累積型フレイルはどういった状態のことを捉えた状態なのでしょうか?

冒頭でも述べましたが障害累積型フレイルは「加齢により生じた障害がどれくらい累積しているかどうかを捉えた概念」とされています。しかし、表現型と比べると認知度が低くご存じない方も多いかと思います。

障害累積モデルは以下の図でも示すように、様々な身体能力・疾患・生活機能などの障害の積み重ねによって生じるものという考え方です。

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