きっこ@ピアノ・レッスンズの中の人

先生も生徒さんも自分らしくいられるピアノレッスンをテーマに、それに関わる情報をシェアし…

きっこ@ピアノ・レッスンズの中の人

先生も生徒さんも自分らしくいられるピアノレッスンをテーマに、それに関わる情報をシェアしています。 PianoLessonsの中の人です。 http://piano-mylessons.com/

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最近の記事

#6 新しいピアノ教室のヒント

こんにちは。ピアノ教室を主宰しているきっこです。 今回は森田真生著「僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回」をヒントに時代にフィットした音楽教室はどのようなあり方がいいのか模索していきます。 森田真生著「僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回」 こちらは数学を専門とし学びについて研究を続けている森田真生さんが、2020年の春から1年間雑誌「すばる」での連載をまとめたものです。 2020年といえばまさに新型コロナウィルスが蔓延し始めた頃で、目まぐる

    • 自己紹介

      はじめまして。きっこと言います。 現在自宅でピアノ教室を主宰している1児の母です。 甘いものを食べること、本を読むこと、植物と猫と馬が大好きです。 都内の総合大学でピアノ演奏を専攻し、卒業後に某楽器店でレッスンをしながら、小学校の音楽専科やホテルやレストランでの演奏をしていました。 子どもが生まれてから自宅でピアノ教室を始めました。 ピアノのレッスンをはじめてから10年以上が経ちましたが、今も悩みながらレッスンをしています。 *** 大学を卒業して間もない頃は自分

      • #5 ピアノのレッスンが辛い人へ

        こんにちは。きっこです。 数あるピアノに関わる書籍を要点を絞ってご紹介しています。今回は、樹原涼子著「教える人も習う人も幸せになれる ピアノランドメソッドのすべて」をご紹介します。 樹原涼子さんは、ピアノランドシリーズを出版されている作曲家でありピアニストです。ピアノランドは多くのシリーズや関連テキストが出版されています。 この本では前半でピアノランドメソッドの根底にある思いや考えを解説し、後半ではシリーズを全て紹介しているのが本書です。 中でも「幸せ」「センス」「カ

        • #4誰でも音楽の才能に恵まれている

          こんにちは。きっこです。 今日は以前から気になっていたクリストファー・スモールの「ミュージッキング 音楽は<行為>である」をご紹介します。「はじめに」に当たる「プレリュード」を読み始めたときから、共感と驚きで惹きこまれ興奮して一気に読みました。ピアノのレッスンに関わる方にはぜひ読んでいただきたいです。 音楽とピアノが大好きでピアノのレッスンをしている先生方でも、私のようにレッスンに中に居心地の悪さを感じる方はいらっしゃるのではないでしょうか。例えば、 ・小さな生徒さんの溢

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        • 手と音でつながる
          4本
        • ピアノをめぐる本
          2本

        記事

          #3「エチオピア高原の吟遊詩人」遠くて近い人たち

          アフリカ北東部に位置するエチオピアの吟遊詩人アズマリは、マシンコという一弦楽器を演奏しながら、酒場などで即興で歌う音楽家のことです。そのアズマリの活動やアズマリを取り巻く状況を彼らの言葉を習得して共に生活した著者が語ります。 その姿はピアノの前に座り楽譜を開いて音楽を演奏する私とは、あまりにも遠く離れている存在に思えます。たくましくしたたかなアズマリの在り方は、厳しい状況に晒されることも少なくないけれど、音楽と人が近く、確定しない状態で場によって漂うように存在しているように

          #3「エチオピア高原の吟遊詩人」遠くて近い人たち

          #2自分は正解を知っていると思っている人ほど陥りやすい

          ピアノのレッスンは人と音楽によるコミュニケーションの場です。多くの場合、ピアノと指導者と生徒で三角形に向かい合い、言葉と音で、時には手取り足取りしながら、生徒によりよい音楽を作り出してもらおうと共に時間を過ごします。 この特別な時間をどのように過ごすのかが、生徒自身の音楽経験にそのまま繋がっていきます。そのコミュニケーションのあり方を伊藤亜紗著「手の倫理」をヒントに探ります。 *** ホームページによると著者の伊藤亜紗さんは、美学・現代アートを専門としていて、現在は東京

          #2自分は正解を知っていると思っている人ほど陥りやすい

          #1 譜読みは必ずできるようになる

          ピアノのレッスンでつまずく理由の上位に常にあるのが「楽譜が苦手」ではないでしょうか。楽譜を読むことが難しいと感じるとテキストを開くことが億劫になり、練習から遠ざかり、結果ピアノが嫌になってしまうという悪循環が生まれます。 楽譜を難なく読むことができたら、自宅練習のハードルが下がり、これまたピアノレッスンでつまずく理由上位の「家で練習しない」も同時に解決に近づくのではないでしょうか。 生徒さんも先生も悩ませる「楽譜を読む」ことについて、この本では13のステップに分けて紐解い

          #1 譜読みは必ずできるようになる