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お金のかからない遊び

 資本主義社会においては、なにをするにしても多少はお金がかかる。まったくゼロというわけにはいかないが、ほとんどお金のかからない遊びというものを考えてみる。

 スマホで調べてみると、お金のかからない楽しみとして、屋外では「散歩」「ピクニック」「図書館」「庭の手入れ」などが挙げられているが、予想どおりといった感じがする。
 屋内では、録画したビデオを見る、テレビやスマホを見る、などが挙げられている。これもだいたい予想どおり。
 というわけで、少し自分で考えてみた。自由に使えるお金の少ない、子どもの頃を思い出してみよう。

 今の時代の子どもならば、ネットを見たり、ゲームをすることが多いかもしれない。ちょっと昔のことを思い出してみる。
 小学生の終わり頃、ファミコンで遊んだ記憶があるが、その前はなにをして遊んでいただろう?
 野球やキャッチボールもたまにしたが、「だるまさんが転んだ」「ポコペン」「ドロケイ」etc.だったかなぁ?運動以外だと、「あっち向いてほい」とか「シリトリ」、友だちどおしで、お互いにもってるコミックを交換して読んだり、ガチャガチャで集めたキン肉マン消しゴムのようなもので、相撲してみたり。アニメのイラストをノートに描いてみたり。

 これを参考にして大人でも何かできないかなぁ?なんて考える。
 子どものときは、誰かしか学校が終われば遊ぶ友人がいたと思うが、大人になると気軽に「あそびましょ☺️❗」とはなかなかいかない。
 それで、友だちを必要とせず、一人で遊べるものって何があるだろう?
 一人でもシリトリはできそう。だが、すぐに飽きそう。
 クイズみたいなものはどうだろう?例えば「さんずい」の付く漢字を思い付くだけ書き出してみたり。「きへん」の付く漢字を思い出してみたり。アルファベットの「A」で始まる単語をたくさん思い浮かべてみてり。しかし、これもすぐに飽きてしまいそうだ。
 やっぱり、ネットやスマホ、それテレビか?しかし、こういうものも、毎日新しいものを見ている気がしてしまうが、たいてい同じようなものを見ている場合が多い。

 … …とふと思う。子どもの頃は成績が気になったり、受験を気にしたりしながら勉強したが、今は受験とか成績は関係ない。勉強を「遊び」として考えたらけっこう楽しいのではないか?

 別に殊更難しいことをする必要はない。自分が「勉強したい!」と思うものを選べばよい。
 「漢字ドリル」を一冊買えば、千円かそこらで数ヶ月楽しむことができる。
 中学生の図形の問題集を一冊買って、角度を求める。ここの円周角は何度になるか?あっ、ここに補助線を一本引けば、角度が求められる!
 地理で出てくる「地図記号」を眺める。あれ、こんな地図記号は昔あったかなぁ?
 空を眺める。「大気の状態が『不安定』になります」と天気予報で言っていたけれど『大気が不安定』って何だろう?

 学校に行っている間は、勉強って「やらされている感」があったものだが、もう受験があるわけではなく、気ままに「勉強」を楽しむのはどうだろう?
 何でもすぐに「カネ」と結び付けるのではなく、「楽しむ」ことに重点を置いたならば、勉強ほど「コスパのよい」遊びはないのではないだろうか?
 直接的に何の役に立たなくても、勉強することは、少なくとも、ゲームをして遊んだ後の罪悪感のようなものをもつことはない。だって「遊び」だけど、「勉強」なのだから。

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