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数式なしの微積分入門(アップルパイとバームクーヘン)



はじめに


 この記事では「円の面積」がどうして
半径 × 半径 × 円周率」になるのかということを、なるべく数式を用いで考えてみたい。
 もちろん算数なので、多少数字は登場しますが、最後まで読んでいただければ嬉しく思います。


(1) そもそも円周率とは何か?


直径と円周

円周率というのは、
「円周の長さ÷直径」の値のことをいう。
上の図で言えば、
「青い○の長さ」を「赤い線の長さ」で割った値が円周率ということ。

円周率=円周の長さ÷直径

つまり、
円周の長さ=直径 × 円周率
あるいは同じことだが、
円周の長さ=2×半径×円周率
とも言える。


(2) 円の面積を考える


①アップルパイ型微分の考え方


円の面積は、円そのままの形では、長方形や三角形のように面積を考えることができない。
だから、円を「長方形や三角形の形」に変形することを考えてみる。


まず、円を長方形に変える方法として「アップルパイ」を分割するようなイメージでとらえてみよう。

円の面積4等分

とりあえず、上の図(↑)のように、円を4等分する。
次に、その4等分したものを互い違いに並べると次のようになる(↓)。

雑な絵ですがこんな感じ。

互い違いに並べかえ

同じように、今度は円を8等分して互い違いに並べると次のようになる。

もっと細かく切って、同じように互い違いに並べると、やがて次のような長方形に近づくだろう。

これで円を長方形に変形することができました。

長方形の面積は「たて×よこ」なので、

円の面積=半径×(円周の半分)
つまり、
円の面積=半径×(半径×円周率)

円の面積=半径×半径×円周率
を導くことができました😀。


②バームクーヘン型微分の考え方


次に「バームクーヘン型微分」的な考え方で円の面積を考えてみる。

図のように(↑)、円の中心を太さの同じ「3本の輪ゴム」で囲む。

次に半径に沿って、輪ゴムをチョキン😃✂️✨と切って並べると次のようになるだろう(↓)。

3本の輪ゴムを並べる

次に、もっと超細い輪ゴムで同じことをしてみると、次のような形に近づいていく。

三角形の面積は、
「底辺×高さ÷2」だから、

円の面積は、
円周の長さ×半径÷2
=(直径×円周率)×半径÷2
=(半径×2×円周率)×半径÷2
=半径×半径×円周率

よって
円の面積=半径×半径×円周率

アップルパイ型で考えたときと、
同じ結果を得ることができました😀。


(3) 球の表面積について


球の表面積については、以前記事を書いたことがあります。
こちらを参照していただければ、と思います。









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