🎵今日の日はさようなら🎵

🎵🎵
いつまでも絶えることなく
友達でいよう
明日の日を夢見て
希望の道を

空を飛ぶ鳥のように
自由に生きる
今日の日はさようなら
またあう日まで

信じあうよろこびを
大切にしよう
今日の日はさようなら
またあう日まで
またあう日まで

エッセイ | 旋律と戦慄

　この歌をはじめて知ったのか、ハッキリとは覚えていない。けれども、おそらく小学生の頃だっただろう。
　ずっと疑うこともなく、友情の大切さを歌ったものかなと思っていた。

　調べたわけではないけれど、仲の良い友達との関係が、永続的につづくことを願って歌ったものだろう。そして、理想的過ぎるとも思うが、私はこの歌が好きだ。
　私とその友達は、いつの日かそれぞれの空を自由に飛びつつも、お互いのことを信頼して心はいつまでも繋がっている。
　表面上の別れはいずれやって来るが、今日出会えた喜びをかみしめて、生きる糧にして、それぞれが生きつづける。またいつか出会うことがあったら、今日出会った喜びを分かち合う。素晴らしいことだ。

　この歌は今日、運転しているときに、たまたまラジオで聞いた。
　「懐かしい」と思うとともに、ふと思ったのは、もしかしたらこの歌は、友情のことを歌った歌ではないかもしれないということ。

　もしこの歌が、他人と私の関係を歌った歌ではなく、私の私自身に対する関係性を歌ったものだとしたら？

　私は、今日の自分の生き方を愛することはできただろうか？
　明日の自分は、今日の自分を愛せるだろうか？
　さよならを伝えても、またいつか今日の自分に会いたいと願うだろうか？
　今日の自分は、明日の自分に希望を託すことができただろうか？

　私は私自身で在りつづけることを、死ぬまで誇りに思うことができるだろうか？

　過去の自分、現在の自分、未来の自分。すべてをひっくるめて「自分」なのだが、過去の自分を殺して、まっさらな状態からやり直したいと願うことがある。
　変わりたいという気持ちがないわけではないが、きっとこれからも大して変わらぬまま、このまま死ぬかもしれない。

　もし、かつてのように本質的に「人生50年」ならば、「人生100年」と言われる中で50歳になったら、残りの半分の50年の人生は、ただ今まで生きてきた50年を懐かしむために存在するのかもしれない。

　ずっと登りつづける人生もある。が、ピークを過ぎたら、くだってゆく人生もありうる。

　「またあう日まで」という旋律に、戦慄を覚えた。