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ニューヨーク州便り①

PIEEアメリカ公立高校プログラムは、滞在先を選択できる新しいタイプの交換留学です。授業料・滞在費免除でアメリカの一般家庭に滞在しながら、現地の学校に在籍します。2022年~2023年6月までニューヨーク州に留学をしているRさんが定期的にレポートを書いてくれることになりました。早速第1号をお届けします。

なぜ留学しようと思ったのか

私は、7月24日に日本を旅立ち、約11ヶ月のアメリカ交換留学が始まりました。留学をしようと思い立ったのは去年の夏頃、中学3年生の時でした。自分の視野を広げたいと思っていて元々海外留学に興味があったのですが、高校の進学先について調べていた際、高校生の交換留学という素晴らしい制度を知り、留学をしようと決めました。
 アメリカに決めた理由は、まず勉強している英語を使っている国が良かったということ、そして英語圏の中でも私はアメリカのドラマやディスニー映画を見ることが好きで、いちばん興味があるのがアメリカだったからです。また、アメリカは色んな人種や様々なバックグラウンドを持つ人が暮らし、多文化が共存している国なので、より自分の視野を広げられると思いました。
 そして、本来交換留学というものは、国は選択できても地域は選べないものですが、PIEEには州が選択できるプログラムがあり、どうせ行くなら自分が行ってみたい州に留学したいと思ったので、PIEEでアメリカ交換留学をすることに決めました。

現地研修

フライトと到着

 ここからは、最初の1ヶ月で体験したことを書こうと思います。
 私はPIEEの姉妹団体であるEILで交換留学する子たち20人弱と一緒に日本を旅立ち、コロラド州のデンバーでの約3週間の研修が始まりました。羽田空港から出発し、シアトルで一度乗り換えました。シアトルでは何と7時間近くもの待ち時間があり、友達と一緒にスターバックスに行ったりお土産屋さんを見たりして楽しく過ごしました。

シアトルの空港で飲んだスターバックス

そして、シアトルからさらに3時間ほどのフライトを経て無事目的地のデンバーに到着しました!空港では、みんなのホストファミリーが出迎えてくれました。私はとても緊張していたのですが、ホストファミリーに最初会ったとき、本当に温かい笑顔で迎えてくださり、安心したのを覚えています。

空港に到着した時のみんなとホストファミリー 研修 

研修

 到着した次の日から研修が始まりました。研修では、本格的に長期滞在先の学校に通う前に、授業や友達とのコミュニケーションを通して英語を学んだり、ホストファミリーからアメリカの生活について色々教えてもらうことでアメリカの生活に慣れることができたと思います。
 月曜から金曜まで現地の高校に通い、一緒に出発した20人弱の日本人の生徒と現地校に通うアメリカの生徒10人ほどで授業を受けました。授業は、一方的に聞くのではなく、班のみんなで考えて発表したりとすべてアクティビティのような感じでした。日本の怪談話を英語に訳して発表したり、留学中に起こりうる問題や対処法を考えたり、アメリカの慣用表現の言い換えを班で考えたりしました。最初のうちは難しいと感じることもありましたが、アメリカの子たちも優しく教えてくれて、とても楽しかったです。

同じ班のメンバーと

到着して2日後くらいにはWelcome partyがあり、それぞれのホストファミリーが食べ物を持ち寄って歓迎してくださいました。研修中は自分のホストファミリーだけでなく、学校に送迎していただいたり家に遊びに行ったりと、友達のホストファミリーにもお世話になりました。パーティーの後にはみんなでバレーボールをしました。スポーツは言葉の壁を超えて自然に楽しめるのでやっぱり素敵だなと思いました。

welcome partyでバレーボールをした時

 毎週水曜日には近くの散策をするアクティビティがあり、ハイキング・大学見学・ショッピングなどをしました。ショッピングの際にはチップの払い方を学びました。アクティビティを通して文化の違いを実感し、アメリカで生活するうえで必要なことを学ぶことが出来ました。アクティビティの中では特にハイキングに行ったことが印象に残っています。コロラドにはたくさんの山があり、とても綺麗な景色でした。山の中の川でみんな遊んだことが思い出に深く残っています。川の水はとても冷たくて入るのを渋っていたのですが、アメリカの子たちは躊躇なく洋服のまま深いところまで入っていて衝撃を受けました(笑)。 また、コロラドはとても空が広く、綺麗で、毎日東京では見れないような夕焼けが見られるので、いつもついつい写真を撮ってしまいました。

ハイキング
川遊び
コロラドの夕焼け

学校は毎日2時半に終わったので、放課後には友だちの家に行って遊んだりホストファミリーと出かけたりして楽しく過ごしました。日本人の友だちとだけでなく、彼らのホストシスターやホストブラザーの友だちも一緒に遊びました。アメリカ人の友だちもたくさん作ることができて嬉しかったです。また私は放課後に2、3回スーパーマーケットに行ったのですが、想像通りアメリカのスーパーマーケットは本当に大きくて驚きました。チーズにしてもシリアルにしてもとにかく種類が多く、スーパーだけで文化の違いを実感しました。またアジアコーナーがあり、少しですが日本のお菓子やラーメンなどが売っていて嬉しかったです。ホストブラザーはポッキーが好きでした。ポッキーやハイチュウはアメリカのスーパーでよく見かけました。

ホストファミリーとの生活

私の研修中のホストファミリーは、ファザー・マザー・1才差と4才差のブラザーズ・お手伝いさん・そして犬が1匹でした。ホストファザーのおじいさんは日本人だそうです。日本人のルーツを持ったファミリーだったので家族みんなでNintendo Switchのマリオパーティーして楽しんでいたり、ホストブラザーはポケモンGOや鬼滅の刃が好きだったり、夜ご飯にriceが出てきたりと生活に日本文化が溢れていていました。私が知らなかったアニメを好きと言っていて、逆に私が日本について学んだこともありました。また、初めてみんなで夜ご飯を食べた時からファザーとブラザーは箸を使って食べていてとても驚いたのを覚えています。

初めての夕食

朝ごはんは各々でドーナツやアップルパイを食べ、昼ごはんはホストファミリーに用意してもらったお弁当を学校でみんなと一緒に食べ、夜ご飯は家族みんなで揃って食べるというのが決まりでした。3週間のホームステイということもあり、夜ご飯はピザやハンバーガー、バーベキュー、タコスなどアメリカの代表的なものを意識して作ってくださり、毎日本当においしかったです。外食にも何度か行き、寿司レストランへも連れて行ってもらいました。日本で食べているいつものお寿司や味噌汁も美味しくて驚いたのですが、カリフォルニアロールをその時初めて食べ、良い経験が出来ました。たくさんのアメリカ人が日本食を楽しんでいることを知れて嬉しかったです。ホストブラザーは料理が好きで私もたまにお手伝いをしていたのですが、カレーライスを作った時は家族みんなにとっても喜んでもらえました。アメリカでカレーを作れるか不安だったのですが、ルーは日本から持ってきたものを使い、ご飯はホストブラザーに炊いてもらって、意外に簡単に作ることが出来ました。料理をすることで文化の交流になるし、ファミリーにも喜んでもらえるのでとても良い手段だと思いました。

ホストブラザーとカレー作り

夜ご飯の後は、カードゲームをしたりホストブラザーと一緒にゲームをしたり、リビングで映画を見たりして過ごしました。ホストファミリーの家にはたくさんのカードゲームがあり、ルールを理解するのが難しかったのですが、ゲームを通して自然と会話に馴染むことができ、英語の上達にも繋がったと思います。

カードゲームをしている時

週末にはプールやラクロス・フェスティバル・ガーデニングショップ・友人とのパーティーなど色々なところに連れて行ってくださり、たくさんの思い出が出来ました。本当に素敵なファミリーでした。特に楽しかったのは遊園地で開かれていたフェアに行った時で、アトラクションに乗ったり、屋台でハンバーガーやレモネードを買って食べたりして楽しみました。

フェスティバルでの1枚
プールで遊んだ時
最後の夜

研修中のファミリーは毎日本当に色々なことを計画を立ててくださり、3週間が一瞬に感じるくらい毎日充実していました。ファザーは車の中でも会話を絶やさずアメリカについてたくさん教えてくれて、毎日学びや新しい発見がたくさんありました。拙い英語しか話せなくても私が言いたいことを頑張って汲み取ってくれたり、いつもゆっくり話すよう気にしてくれたりと、本当に優しく、素敵なファミリーで感謝しかありません。

長期滞在先に向けて出発

コロラドとのお別れ、こんにちは、ニューヨーク

私は長期のホストファミリーとバケーションに行く関係で、みんなよりも2日早く、farewell partyを待たずに、コロラドを離れなければなりませんでした。ファミリーと別れるのは本当に悲しく、空港でお別れ時には泣いてしまいましたが、ずっと続く関係だと信じています。

 デンバーから飛行機に乗り、ニューヨーク州の長期滞在先に到着しました。ニューヨーク州といっても、みなさんが想像するタイムズスクエアやマンハッタンから車で4時間ほど離れたところで、とても自然豊かな場所です。ここでもアメリカの大きさを実感しました。長期のホストファミリーは、同い年と3個下のホストシスターがいて、早速友達を紹介してくれたり、学校のことについても色々教えてくれました。翌日にはお土産の紹介をしたのですが、どのお土産も気に入ってもらえて嬉しかったです。研修中のホストファミリーと比べて日本についての知識がそこまであるわけではないので、日本のことについてたくさん教えることができて楽しいです。

お土産の紹介

ファミリーとのバケーション

到着した2日後から車で6時間かけて、メイン州のビーチへ1週間バケーションへ行きました。海へすぐ歩いていけるビーチハウスに1週間泊まり、ほぼ毎日ビーチに行きました。ビーチはとてもきれいで、ボディーボードをしたり砂浜で読書やシーグラスを探して楽しみ、帰ってからは毎日映画やドラマを見ました。雨の日は、街に出てショッピングや美術館に行きました。毎日がとても楽しく、到着してすぐこんな素敵なバケーションに連れてってくださり、ホストファミリーにはとても感謝しています。

ホストシスターとビーチで

最後に

 アメリカに来て1ヶ月ですが毎日がとても充実していて、すごく素敵なホストファミリーに恵まれているなと実感してします。一方で時々、もう少し英語力があったら日本のこともっと紹介できるのになと感じることがあります。これからも、ホストファミリーとの生活を通して色々な発見をし、英語を上達させつつ日本のことについて紹介できたらなと思います。

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