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ソロキャンプとマルチ商法

 何年か前からソロキャンプが流行りだした。正直、あれは都会人の道楽である。ど田舎に一人で暮らしていると、わざわざ一人で外に出てテントを立てたりしない。人工物と人にまみれた人間が、それらから開放を求めてやるものだと思っている。一人になりたい時もある。
 そうかと思えば、群れることを求めたりもする。大学の知り合いの知り合い2人ほどが、マルチ商法に引っかかった。どんな手口かというと、街中でナンパのように声をかけ、後日集まってみんなでスポーツをしたり、自己啓発セミナー的なものでグループで話したりするらしい。そこでまず仲良くなってからマルチを勧めるらしい。マルチに引っかかった人をみると、社会人になってから、大学のように集まって遊ぶということがなくなったことに寂しさを覚えていたように思える。だから、集まってスポーツしたりすることに異常に価値を感じてしまった気がする。全ては憶測だが、それでも群れていたい欲求は少なからず関係している気がする。
 群れたがったり、一人になりたかったり、人間はややこしい。おそらくどっちも毒なのだろう。孤独と過密の間で居心地の良い場所を探さなければならない。

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