上司との1on1で聞かれて困ること
部下が困るたったひとつの質問
上司との1on1で、意図が読めない抽象的な質問が苦手という声をよく聞きます。
「〇〇さんはどうなりたいですか?」
何の問題もない質問に感じるかもしれませんが、抽象的過ぎると思いませんか??
こういうレベルの質問をしているのであれば「ビッグになりたいです」レベルの回答も受け入れる器の広さが必要です。
どういう仕事をしてどういう成果を出せばどういう道があるのか会社側から示してほしい。そう思っている社員が実はとっても多いです。
「どうなりたいですか?」を具体的な質問に言い換えると、
「最終的な目標は何ですか?」
「直近の目標は何ですか?」
「今何か提案しようとしているプロジェクトはありますか?」
これなら答えられる人が増えると思います。
おそらく「〇〇さんはどうなりたいですか?」という謎質問で、上司が引き出したい回答は、
「今〇〇にむけて△△というプロジェクトを考案しています。このプロジェクトで会社に貢献をして昇進への足掛かりにしたいと考えています」
「売上〇〇円に向けて△△を改善・コストカットをして将来的に自分が●●できるポジションにつくことが目標です」
あたりでしょうか。
仕事へのスタンスは人それぞれ
「どうなりたいですか?」ってきかれましても、私の場合、極論会社なんて安定した生活のために勤めているだけなので、何か業績上げて出世できるなら私にとっては『時間の有効活用』だからそれもよし。
(だって同じ時間拘束されているのに怠けて評価が下がったら人生の過ごし方としてパフォーマンス悪いですから)
ただし、安定した生活のためだけに勤めているので、貯金が5億あったり、国が突然ベーシックインカム始めたりしたら私は会社辞めるんですよね。
だから「どうなりたいですか?」って言われても別にどうもなりたくないんですよ。(世の中のほとんどの会社員は5億貯金あれば仕事辞めると踏んでいるのですが違うのかな・・・)
部下に質問をする際は、会社に入って「何かになりたい」「なしたい」人だけではないという前提で質問をしないと無意味な回答しか引き出せません。
逆に、絶対に給料以上の働きをしたくない。
損をしたくないので労働力を最小に抑えて勤務したい。
こいう人もいます。
私も上司の立場で1on1をやることもあるのですが、望んだ答えが返ってこないときは自分の質問のクオリティを見直すべきです。
社員のストレス要因
最近エンゲージメントスコアについて少し勉強していたのですが、社員が感じるストレスの中に、「キャリアアップ(形成)の明確な道筋が示されていない」という要素があるようです。
次にどういう実績を上げれば給与が上がるのか?立場が上がるのか?
基準に具体性がないため(または具体性がない根拠が社員に示されていない)、日々働いている社員は回し車を回すハムスター的な気持ちになってしまうのです。
自主的に成長して利益を生む部下なんて幻想です。
具体的な道筋を示すことで、人は一歩一歩前に進んで成長できるのです。
部下が成長しないのは上司の自分のマネジメント不足。
私は上司としてそういうスタンスで育成をしています。
(だから私の上司にもそうあって欲しい・・・)
まとめ
欲しい回答が得られないときは「質問力不足」。
プロンプトが下手だと欲しい回答が返ってこない、イメージと異なる画像が生成されてしまうのと同じです。
哲学の面白さは「答え」そのものではなく「問い」をみつけること。
良い回答を引き出せた時の満足感、「こんな質問初めてされた」と驚かれるときの感動はひとしおです。
コミュニケーションが苦手ですがマネジメントが必要な立場にある私は、日々人とのかかわり方、自問自答しながら進んでいます。
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