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【活動報告】#ピルコンルーム no.28「女性の身体とライフプラン」

こんにちは!ピルコンインターンのゆきこです!
ピルコンnoteを開いてくださって、ありがとうございます。

このnoteでは、ピルコンルームのイベントレポートをお届けします!今回も役に立つ内容が盛り沢山なので、ぜひ最後までお読みください🌱

ピルコンでは、9月6日(火)20時より、 #ピルコンルーム no.28「女性の身体とライフプラン」を開催しました!今回のゲストは、診療に携わりながら、セミナーや執筆活動など、女性の健康に関わる情報発信も精力的に行われている産婦人科医柴田綾子先生です。

月経、低用量ピル、HPVワクチンなど、女性の身体とケアに関する基礎知識を共有して頂いたり、参加者のみなさまとディスカッションを行いました!
イベントに参加された方も、参加できなかった方も、
ぜひこのレポートを読んでみてください!
それでは参りましょう😊
 

話しあってみよう①

まず始めに、「産婦人科ってどんなイメージ?」についてディスカッションしてみました!

そこでは、

・初めて行くときは抵抗がある
・若い人にとっては周囲の視線が気になる
・どんなところなのかわからない
・内診が苦手
・先生が話をちゃんと聞いてくれた

というイメージを持っている人が多かったようです!

これを読んでくださっているみなさんは、どんなイメージを持っていますか?💭

ここからは、今回のゲスト、柴田綾子先生のレクチャーに移っていきましょう!

TALK1 生理

みなさんは、自分の将来について、どのように考えているでしょうか。
自分が将来どうやって生きていくかという計画、つまりライフプランには、
結婚や妊娠、出産、中絶、避妊などが大きく関わってきます。

リプロダクティブ・ライツ 「自由」と書かれた大きい円の周りに、「妊娠」「中絶」「避妊」「出産」と書かれた小さい円
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

これらのライフイベントは、自分で自由に決める権利があり、その権利のことを、
リプロダクティブ・ライツ」といいます。

そこで今回は、女性の身体とライフプランについて、一緒に学んでみましょう!

まずは、生理についてです。

内閣府の調査によると、月経不順や月経痛に悩んでいる20代の女性は、50%以上もいるそうです!
そして、女性が一生で経験する生理は、約40年間・約500回
そう考えると、1回1回の生理で何度も辛い思いをするのは、かなりしんどいですよね。
今、少しでも生理の症状で悩んでいることがあれば、なるべく我慢せずに、
薬を活用したり、産婦人科を上手く活用したりしてみましょう。
学校での勉強、部活、仕事など、普段の生活の質を落とさないためにも、大切かもしれませんね!

でも、「こんなことで産婦人科に行っていいのかな?」とためらってしまう方も多いかもしれません。
そこで、生理に関する目安を紹介します。

正常な月経とは? 月経持続日数:8日以下、月経周期:24~38日、月経量:20~140ml
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

これが、「正常な月経」といわれています。
月経持続日数とは、一回の生理が何日続くかを指します。
月経周期とは、前回の生理が始まった日から、今回の生理が始まる前日までの期間のことを指しています。
月経量については、自分で計測するのは難しいですが、一回の生理で合計140ml以下が良いと言われています。「経血が多すぎるかも」と心配な方は、後ほど紹介する「過多月経」についても併せてチェックしてみてくださいね。

また、生理に痛みがあるときは、月経困難症の可能性が、
生理前にイライラするときは、月経前症候群(PMS)の可能性があります。

さらに、過多月経という症状も結構多くあります。

過多月経とは? ・生理のナプキンを毎時間変える・夜用のナプキンでもあふれてしまう・血のかたまりがでる・疲れやすい、動悸、息切れ・貧血がある
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

こちらが目安となっているので、改めて自分の生理を振り返ってみるのも良いかもしれませんね。

鎮痛薬を飲んでも痛みがある場合や、生理前にイライラして困っている場合などは、低用量ピル漢方を使うことで、症状を和らげることができます!

生理は痛みがないことが理想なので、生理痛を我慢する必要はありません。
市販の痛み止めの薬は、効き始めるのに30分程かかるそうです。なので、痛くなる前に飲むようにして、効果的に痛み止めを活用していくことが大切です。

では、生理の症状をセルフケアするには具体的にどのようなことをすればいいのか、見てみましょう!

生理の症状のセルフケア ■生理&症状の管理・生理用アプリを使う・生理前のスケジュール調整・無理をしない/休む/寝る・ストレスから離れる ■リラックスできることをする ヨガ、マインドフルネスなど ■タバコ・アルコールを控える ■市販薬・痛み止め ■漢方
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

ストレスをなるべく軽減して、リラックスできる環境を整えることが大事なんですね!

TALK2 ピルとHPVワクチン

日本の低用量ピルの使用率は、約3%!
みなさんは、この数字を見てどう感じましたか?

低用量ピルは、避妊にも効果的な上、生理に関わる症状を和らげるのにも役立ちます。良いことが沢山ありますね!もちろん人によっては副作用があるので、心配なことがあれば、産婦人科に相談してみましょう。

低用量ピルの良い点8コ 1. 生理痛↓ 2. 生理の量↓ 3. 確実な避妊 4. 生理の移動 5. ニキビの改善 6. 月経不順の治療 7. 月経前症候群↓ 8. 卵巣癌リスク↓
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

さらに、緊急避妊薬(アフターピル)というピルもあります。

緊急避妊ピル(アフターピル)・避妊に失敗した時72時間以内に飲む・自費(6000~2万円前後) 「もしものおまもり」のQRコード、4コマ漫画
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

この薬を避妊に失敗した性行為の後72時間以内に飲むと、高い確率で妊娠を防ぐことができます。
100%避妊ができるわけではなく、普段の避妊法には向きませんが、いざというときの備え・おまもりとして、ぜひみなさんに知っておいてほしいピルです。

ピルコンでは、緊急避妊薬を薬局でプロジェクトに取り組んでいます。
詳しく知りたい方は、ぜひHPをご覧ください👀

そして、日本には、子宮頸がんにかかる若い女性が多くいます。
子宮頸がんを予防するのが、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)なのですが、
世界の国々と比べても、日本では接種率が低くなっています。

今、12歳~25歳の女性は、この子宮頸がんワクチンを無料で受けることができます。自費でワクチンを受けるとなると、数万円程かかるので、機会を逃さないうちに、接種を考えてみるのも良いかもしれません。

もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省が出しているリーフレットをぜひ見てみてください👀

TALK3 産婦人科に行くべき時とは?

最後に、「どういうときに産婦人科を受診すればいいの?」という目安についてお伝えします。

産婦人科受診が必要な時 ■生理が15才になってもこない(初経遅延) ■生理が3か月こない(続発性無月経) ■生理が10日以上つづく(過長月経) ■生理間隔が20日より短い(頻発月経)
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止
こんな時は産婦人科へ相談を! 1.生理痛・生理不順・生理の異常 2.おりものが変 3.おまたのかゆみ 4.PMS(生理前のイライラ) 5.妊活 6.子宮頸がん検診 7.更年期障害 8.性感染症 9.ピル・避妊について 10.卵巣の腫れや子宮筋腫のチェック などなど
柴田先生発表スライドより無断転載・転用禁止

「妊娠しているわけでもないのに産婦人科に行くのはちょっと…」と思う方もいるかもしれませんが、産婦人科では、女性の身体に関する様々な困りごとについて対応しています。
少しでも悩むこと、困ることがあれば、受診してみるのも、1つの手段ではないでしょうか。

また、「症状がないから受診する必要はない!」と考える方もいるかもしれません。
しかし、子宮頸がんや性感染症は症状が出ないことが多いです。そのため、自分の身体のメンテナンスのために、1年に1回は定期的に産婦人科を受診すると安心です

話しあってみよう②

最後に、「必要な時に、産婦人科に行きやすくするには?」というテーマでディスカッションを行いました!

ここでは、

・産婦人科にSNSで情報を発信をしてほしい
・内診台に乗る時、リラックスできるような動画を流す
・学校で「どんなときに産婦人科にいけばいいか」を教える
・友達同士で検診を受けられるような仕組み

などの様々なアイディアが飛び出しました!
参加してくださったみなさん、ありがとうございました!

参加者アンケート

参加者のみなさまから、講演後にアンケートを記入していただいたので、
その結果を少しだけシェアさせてもらいます!

円グラフ 1.講座を通して初めて知ることがありましたか? とてもそう思う37.5% そう思う50% あまりそう思わない12.5%
円グラフ 2.講座はあなたの役に立つと思いましたか? とてもそう思う100%

約80%の方に「講座を通して初めて知ることがあった」、
全ての方に「講座はあなたの役に立つと思った」と回答していただきました!

また、素敵な感想も頂いたので、一部を共有させていただきます!

私自身、産婦人科に自身のからだのために行ったことがなく、「生理で不安があったら産婦人科に行きましょう」とピルコンで伝える側になっていることに少し自分の中では腑に落ちていない部分がありました。今日の講座を通して、柴田先生のお話を聞き、産婦人科の実際(合う先生合わない先生、内診の実情など)を知ることができました。

産婦人科へのハードルの高さがまだまだあるということがわかった

来年から助産学生になるので、医療者としてどう行動すれば患者さんに安心して受診してもらえるのか、またひとりの女性として周囲に声かけしていけるかなど、役立つたくさんの情報を聞くことができてよかったです。

イベントにご参加頂いた方も、今このイベントレポートを読んでくださっている方も、本当にありがとうございました!
ではまた、次回のイベントでお会いしましょう🔆
 
 
 
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それでは次回もお楽しみに! 
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この記事を書いた人⇒ゆきこ💛
早稲田大学の3年生で、ピルコンのインターンとして活動に参加中。「性について気軽に語れる場をつくっていきたい!」という気持ちから性教育に興味を持つ。最近は、世界の性教育に興味あり🌏


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